「最後の最後に・・オチ?」アンテベラム oliveさんの映画レビュー(感想・評価)
最後の最後に・・オチ?
前半は南北戦争中のアメリカのプランテーション(大規模農場)で白人達に監視されながら来る日も来る日も綿花畑で労働させられたり、特に女は食事や洗濯などの家事をさせられたり性暴力を受けたり、耐えきれず脱走を試みた者は情け容赦無く殺され、白人の許可なく口を聞いただけで殴られたり・・と、正に生き地獄のような描写が続く(去年観た「ハリエット」も同様だが、白人達の黒人への過剰な暴力と異常な執着は全く理解できない)。
そんな時代を生きているはずの主人公が、ある夜の就寝中、何故か白人の"スマホの着信音"で目を覚ます。。観客は"えっ??"となるが、そのまま主人公は現代のアメリカで夫と娘とそこそこ裕福に暮らしている設定に突然変わっている。仕事や友達付き合いで多忙な生活を送るなかで、底意地悪い白人の女と、意味あり気で不気味な白人の少女も登場(農場の婦人と娘?)、やたら無愛想なホテルマンから届けられたブーケにはこれまた意味あり気に綿花が混じってたり、乗ったタクシー内で襲われて拉致され再度プランテーションで働いている設定に戻っている。そこで白人に逆襲し、スマホを奪い、911に電話したら何故か夫に繋がって無事に助かった・・・?
現在と過去のパラレルワールドとか輪廻転生?を表現しているのかと思ったら、、最後の最後で「南北戦争再現パーク」と書かれた看板が・・。え?どーゆーこと?壮大な"ドッキリ"ってこと?いや、誰が何の目的で?酷すぎるし、どう見ても犯罪では? 自分はこういう強引なオチは、ちょっと受け入れ難い、、何を描きたかったのかよく分からない作品。"ネタバレ厳禁"という文言にかなり興味をそそられますが、あまり期待しすぎない方がいいと思う。残念ながら大した驚きや感動、面白さは無く、、オススメはしません(笑)。。