「「J」の押印」ホロコーストの罪人 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
「J」の押印
1940年のナチスの侵攻により壊れたノルウェーのユダヤ人一家の実話に基づく話。
ユダヤ人ではない女性と結婚したボクサーの二男を中心に、ある日突然ベルク収容所に連行された3兄弟と父親、及び、残された妻と子供達、そしてノルウェー人の加担等をみせていく。
ユダヤ人であるということを軽視した発言に対する父親のリアクションは、ルーツとか信仰とかそういうものに拘りの無い自分の胸には嫌な引っ掛かりがあったけれど、それはホロコーストの結末を知っているからいえることだよな…。
どこまでわかっていたのか、想像出来たのかわからないけれど、少しゆったりし過ぎにもみえた母親の後悔とか、スウェーデンへの脱出に対する葛藤とか、ある一つの真実の姿がみられてなかなか良かった。
現在では既に常識として何があったのかはわかっているだろうという前提なのだろうけれど、伝える作品としてラストはもう一歩先までみせて欲しかったし、字幕の部分ももう少しドラマとしてやって欲しかったかな。
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