コンフィデンスマンJP 英雄編のレビュー・感想・評価
全394件中、121~140件目を表示
苦心惨憺の映像
人気TV番組を映画化した第一作が興行収入29.7億円とヒットし、真価を問われた第二作も38.4億円を上げてヒットし、すっかりシリーズ化が定着して、満を持して制作されたコン・ゲーム・ムービーの第三作です。
コロナ禍に晒された鬱々とした日々も2年を超し、更に第六波の凄まじい猛威の渦中で、本作は、騙し騙される詐欺師の世界を痛快でコミカルに見せてくれます。本作は、刹那的にせよカタルシスを得られる、今の鬱屈感をスカッと払拭してくれる最適の娯楽作といえます。
その上、日本、パリ、マルタ島と舞台が展開する、映画らしい豪華で壮大なスケール感は、如何にも本シリーズに相応しく大いに心地良く爽快感に浸れます。
コン・ゲーム映画の魅力は、主人公の詐欺師チームが如何に標的を騙すかではなく、如何に観客を騙すか、そのための伏線の然り気ない構成と配置の巧妙さに尽きます。
前二作に続いて本作も見事に観客を騙してくれます。詐欺師チームの真のターゲットの意外性とそこに至る仕掛けに思わず舌を巻きます。
但し、第一作がTVの延長線上でひたすら“コン・ゲーム”の痛快さを追い求め、二作目は詐欺の巧妙な仕掛けに家族の情を織り込み、その上に北大路欣也を始め豪華キャスティングだったのに比して、この第三作は、一見財宝をターゲットにしつつ、その目的を名人の名跡=栄誉を得るという、華麗でスマートな物語にそぐわない、極めてウエットで情的な設定ゆえに、物語の落ち着き先がぼんやりとして、不透明感が終始拭えません。
このシリーズは、元々詐欺の仕掛けの奇抜さと当意即妙の駆け引きが魅力であるので、アクションやラブロマンスシーンはなく、従って映像のメリハリが求められてくる処なのに、折角の世界遺産のバレッタの美しい街並みや地中海の宝石・マルタ島の華やかで甘美な空気感が殆ど描かれません。
更に会話シーンの都度、互いの長めの寄せカットがやたらと無意味に頻りに挿入されます。
本来なら緊迫感や濃密な空気感を漂わせるための寄せカット長回しですが、その必然性が全くなく強引で下品な印象だけがします。
映像づくりに、これほど工夫がない作品は稀ですが、ここでハタと気づきました。
本作は、将にコロナ禍の真最中に制作されたゆえに、実際には役者連はパリにもマルタにも行けず、国内ロケを如何にもそれらしく撮らざるを得なかったのだということに。にも関わらず、よくぞここまで精巧なメタバースの時空を創作したものです。
苦心惨憺の末に捻出した映像に、謹んで敬意を表します。
脚本、うまいなぁ
映画を観ながら、よくこのごちゃごちゃした流れを、過去を振り返る等の場面を使ってうまくまとめるものだと思いました。
よく多くの俳優を使い過ぎて相関図が良く分からなくなる映画もあるけど、コンフィデンスマンはいつもわかりやすい。
※ ※ ※
長澤まさみはうまいなあ。他の作品も観たけどどの役も上手に演じている。
東出昌大は「棒読み」の声が多かったから(自分もそう思っています)それを意識しすぎて観てしまった。観ながらやっぱり小日向文世とはセリフの出し方が違うわと思いました。
生田絵梨花さん、初めて知りました。女優はやっぱりいいわ。スタイルもいいしかわいい、きれい。
謎の女、真木よう子さんとはわからなかった。 雰囲気変えると女優って分からないですね。
路線変更を(大オチまでのネタバレあり)
前作のプリンセス編が最高傑作と言って差し支えない物語だったので今作はどうなのかと期待半分不安半分で見に行った。
プリンセス編路線ではなくロマンス編路線に進んでしまったのが残念。
まずは冒頭から続く3人の軽快なやり取りを聞いて懐かしいとおもった。
古沢さん脚本の作品自体前作のプリンセス編以降お目にかかれなかったので随分久しぶりといった感覚だった。
現在はコロナ禍真っ只中の為海外を舞台に設定した作品はもれなく合成、あるいは日本でそれっぽい場所で撮影するしか無いわけであるが、今作もその例に漏れなかった。
イタリアっぽいロケ地をよく見つけたなと感心するが家の場面で壁が映るとやはりイタリアの家とは少し違うなという感じがした。
日本を舞台にしても良かった気がする。
ジェシーとスタァの登場のさせ方は強引ながらこれもスタッフさんや出演者一同の想いなんだろうなぁと少しグッときた。
それにしてもこれまで出てきたレギュラーメンバーをちょい役でもほとんど全て登場させてるのは異常。
これから先どこまでこれを続けていけるんだろうか。
冒頭唐突に出てきたツチノコが3人のルーツであるというのは成程と思った。
今回はこの3人のルーツを描く話なんだろうなと。
今までトリオを組んでた3人の対決も面白いし、何より全ての計画を考えていたダー子が目立ちがちだったがボクちゃんやリチャードにもきちんと詐欺師としての才能がある事を描いたのはすごい良かった・・・と思っていた。
しかしロマンス編のように最後に今回ダー子が狙ってた(と視聴者が思ってた)人物が仔猫ちゃんだったり、劇中出てきて立場が二転三転してた人物がこれも仔猫ちゃんだったりと全部がダー子が組み立てたセットでツチノコが踊ってただけというのはあまりにも裏切りすぎ。
もう少しリアルの部分を残しても良かったのでは。
でないとボクちゃんが結局ダー子の掌で踊っていたことになって、折角ボクちゃんの詐欺師としての才能を見れたとおもったのに・・
まぁボクちゃんの1番の才能は自身も本気でやってるから相手を騙そうとせず騙せるということなんだろう。
取り繕うよりも真実の方が強いのかもしれない。
冒頭の英雄に関する文章が本編でしっかり効いてくるのも当たり前と言えば当たり前だけど良い。
みんな英雄に憧れるけど平和な世の中には英雄は必要ないみんなが英雄なんだというメッセージが伝わってきた。
最後の赤星のオチは最高。
演技面で言うと瀬戸康史さんが最高すぎる。
事前の番宣では生田さんや城田さんがピックアップされていたがこの映画の骨は瀬戸康史さん演じるマリムラだった。
そういうところでいうと宣伝にすっかり騙された。
徐々にマリムラの狂気性が見えてくるところが良い。マリムラがその本性を剥き出しにする赤星との対峙シーンはこの映画の中の白眉。
ただお宝を手に入れての喜びようは少々わざとらしい。
次いで良かったのは小手さん。
そのコメディセンスが爆発していて前半大活躍。
コックリがダー子を「お母さん」と呼ぶのが前作の大ファンとしては嬉しかった。
最後の生瀬さんと三文芝居とすっかり定番で楽しい
本編では一切触れられてないがこのテーマに関して日本の戯曲の中のとある一文で締めくくりたい
「嘉肴ありといへども、食せざればその味はひを知らずとは、国治ってよき武士の、忠も武勇も隠るるに、たとへば星の昼見えず、夜は乱れてあらはるる」〜仮名手本忠臣蔵より〜
現代語訳 御馳走があっても食べてみないとそのうまさが味わえないということは、国が平和に治っている時は立派な武士の忠義も武勇も隠れているのに例えられ、それは星が昼には見えないで夜はきらめいて現れるようなものである
英雄も平和な世の中には見えないで乱世になると現れるのだろう。
まさにシリーズ最高傑作!古沢良太の脚本力はもっと褒められるべき
謳い文句に恥じない、シリーズ最高傑作!積み上げてきた自負と裏切らないどんでん返しに痺れる…。完全に油断してたけど、これは凄い。見事な1本。
「もっと古沢良太さんは評価されるべき」なんてツイートをチラッと観たことがある。その通りだと思う。脚本家の地位ってホントに低いんだとか。ドラマ『ゆるキャン△』などを執筆した北川亜矢子さんも言ってた。それくらい大事なピースだし、必要不可欠。彼が居ないとなし得ない脚本だった思う。ジェシーもスタアも役の中で生きているんだし、映画という2時間にエンタテインメントを放り込みながら魅せてくれる。彼あっての今シリーズであり、毎度裏切らないのだから凄い。今回は特に圧巻だった。
「ダマし合い」のコンテンツであるのは百も承知であり、こちら側もそれを知っている。だからそのつもりで観る。でも騙されるのである。凌駕してくるから素晴らしいし、コンゲームの最高峰をいつだって超えてくる。今回はバトル・ロワイアルってこともあり、何処から動いているのか、いつも以上に睨む。だけどやっぱり騙される。その先にドラマも据える。よって、無駄が何一つない。あの人の無駄遣いならあるけど。笑
長澤まさみもイキイキしているけど、結局はダー子なのである。色が落ちてないし、彼女の変化を存分に楽しめる。にしても今回は生田絵梨花も抜群に良かった。華を添える存在でもあるけど、主張が強すぎてもいけない…その中でのバランスが絶妙。抜群のスタイルも触れない辺りとか、こちとら驚きよ。笑
色々言われてる本作だけど、結局は作品が素晴らしいから望む声が出るのは必然。序盤に出てきた「最後」のフレーズはとうに払拭された。またダー子に騙されたいぞっ!
お見事!更なる進化を遂げたコンゲーム
もっと英雄にして欲しかった
このシリーズは基本的に閉ざされた空間での身内同士での騙し合いというかじゃれあいが展開する設定でハナから現実社会との断絶の上に成立している。まあ面白いには違いないのだがさすがにパターン化されすぎてしまって寅さんが故郷のだんごやに帰って来てまた喧嘩して飛び出していく‥という定型様式美を求める観客が楽しむ映画になってしまったのかも知れない。2本目の「プリンセス編」までは脚本の古沢良太が描きたいテーマがはっきりしていて嘘を乗り越える真実があったし拍手できた。今回も扉の言葉「英雄がいない時代が悪いのではなく英雄を必要とする時代が悪い」でちょっと期待したが英雄度合いが全然物足りなくて何を描きたいの?というのが正直な感想。序盤から時間が行きつ戻りつして詐欺師同士のそれぞれの目線で見せる構成がかなり意欲的で良かったが‥全てが嘘つきで全てがギャグになってしまったこのシリーズに明るい未来はあるのだろうか?次回作でどう来るのかに興味はある。
盛り込みまくり
自宅近くのシアターでレイトショーで鑑賞。寒波が来てた土曜日、劇場内も寒くて途中集中して観れなかった…
感想としては、最終回だから?過去作の登場人物らをぶっ込み過ぎて、マニアには堪らない内容だったかも。「また観たいあの人が出てる!」みたいな。
マニアじゃない人には何かゴチャゴチャしてる、視聴者をイイ意味で騙したい、エンタメとして楽しませたいという狙いなのかな、全てをひっくり返す
オセロを後半で全て鮮やかに裏返す、みたいな展開。演出、長澤まさみの演技で楽しく爽快なエンディングに向かうが、いささか力技の感もあり。伏線と視聴者が把握できてない小ネタにいたっても裏返すので、もう脳内ミックスジュースw
これを一番楽しんだのは制作側じゃない?と思ったかな。
主演の長澤まさみは歳をとったのは否めないけど肌の綺麗さはスクリーンの大画面でアップになってもさすが女優
男性の東出昌大と比べるとよく分かる
エンドロールが終わり席を立ったが、最後におまけ映像あるのでみたい方は急いで帰らない方がいいです
レイトショーだと早く帰りたい傾向はあるけど、終演後帰り道で「長~」と言ってる人はいた。
大好きなシリーズ
めちゃくちゃ好きな作品なので、コロナ禍になって初めて映画館で観ました。
ずっと見てきたので、どう騙してくるのかなぁと考えながら観ました。誰が子猫ちゃんなのかとか。
キャストが豪華すぎること、いろんな人の視点から物語が見れること、警察に捕まるかも!というハラハラ感、ラストのネタバレシーン(赤星さんのかわいさと意外な子猫ちゃんが特に好き)が最高でした。コヒさんが怖かった。ボクちゃんは東出さんがぴったりすぎる!
ただ、騙し方が少しロマンス編に似てたかなぁ…
真木よう子の言葉から、また続きそうなので楽しみです!東出さんお願いします
割といい推理してたんだけどなぁ
まさみちゃん、サイコー!!!
がんばったで賞
真新しい要素は感じられなかった。
ライバルが良い奴に見えたので、そのまま突っ切ってシリーズの流れを更新した方がスッキリしたかもしれない。
シリーズファンが多く、ファンの期待する所には達していたのだろう。
その分評定が高めに出ているとすれば納得。
観たモノ全てを疑え
シリーズ化して欲しいけど😢
良くも悪くも3作目も相変わらずね
全394件中、121~140件目を表示