竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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国語力がないと全く意味の分からない作品
タイトルにもある通り国語力がある人ない人で面白さがすごく分かれる作品だと感じた。さらに後にも記述するが、現代風刺を重視している作品である。
良かったところと悪かったところとその理由を羅列する。
良かったところ
・映像美
まるで芸術作品のような映像や、歌にひきこまれる作品だった。この部分が特に海外ウケが良かったのかなと感じている。
・Uという世界観
見ている人を必ずひきこむような未だ現代科学が到達していない発展した仮想世界を作りだすのは流石の一言だった。
・共感できる現代風刺
正直現代風刺は細田監督がやることではないのではと思ってしまうがふつうの作品という目でみれば共感できる素晴らしい現代風刺になっているのではないかと感じた。
悪かったところ
・現代風刺とストーリーの両立
この二つのことを伝えるには2時間では足りなすぎた。正直無理矢理なところが多々あったように感じ、どっちつかずになっている感じが否めなかった。
・話が難しい
国語力のない人はほんとうに見ない方がいい。それか、また後にネットの考察などを見るべき。私は、このストーリーで一番伝えたかったのは(あくまでもストーリーで現代風刺は抜き)主人公の成長であると感じた。母を幼い頃になくし、その理由をずっと考え、悩み続けてきた主人公が、Uに出会い、母と同じ『見知らぬ人を助けたい』という気持ちが芽生え、助けることを通じて自己否定感や、母が亡くなった理由等をUでの体験を通して払拭していくということだと感じた。だが、これを2時間の映画から読み取るのもそう簡単ではなく、子供がみても『なにしてんの?』ってかんじになると思う。
・早すぎるストーリー展開
これも2時間に収めようとしたことで起きてしまったことだと思うがところどころつなぎが雑だったり、心情の入れ替えが早すぎたりと違和感を感じることがあった。
まだ酷評をしようと思えばできるが他の人がやっているので私はここまでにしておきたいと思う。ただ、酷評している人の中にもストーリーを読み取れていないからつまらなかったと感じている人が多々いると思われるのでそんなにあてにしない方がいい。この作品は現代風刺を描いた2時間の見るアートと思ってもらえればいいだろう。わざわざおすすめはしないが、話題性もある作品なので足を運んでみるのも悪くはないだろう。
竜とそばかすの姫
ぐぬぬ…ちょっと苦しい
細田映画大好きです、おおかみこどもまでは…これからも新作は追い続ける所存、
掴めきれてない所、野暮な所も多々あるが、それを踏まえて。
まず前情報をできるだけ入れずに劇場へIMAXで鑑賞。
総合的にもちろん及第点だが、やはり嫌でもマスコミやら宣伝で期待値が上がってしまうので損してる。
良かった所。
中村佳穂、エルムホイ、幾田りら、ミレニアムパレード。
あとは詰めきれてない部分が多く見られた。
そもそも何する仮想空間なのか、竜の城自体謎、そして城燃やすの?
代案、城は電脳コイル的にアプデ前の古いデータの残骸、もしくは仮想空間自体を九龍城みたいな所にしてそこの最下層を竜の住処に、城をやめて他の象徴的な場所ってのも良い改変だと思う。
ネット世界を肯定するんなら極端に害悪誹謗中傷は別として多少の平和なアングラはあっても…そこまで描けたらいいなと、ネットの世界は広大ですから。
燃えるのも初期化的なのにするとか。
など生意気に考えたりした。
そこにいるAIも謎(課金かな)、いつの間にか仲間内と一緒にいたのも謎。
あの兄弟が独学でプログラムしたみたいのが一個乗ってても。
そんな事軟禁状態でそんな独学できるのかは不明。
再三ネット世界をやってきたから細かい所は端折ったのかもしれないが、
ネット世界の設定、具体的にどんなツールかをもう少し上手いこと説明しといた方が良かった、サマーウォーズと同じことになるから避けたとも思われるが。
でも、見る人は実際似たようなもの浸透してるし使ってる、説得力に欠く。
後出しで言われるとご都合主義と言われてしまう恐れが。
自警団ジャスティンとその他、もうひと掘りしても良かったマグマ大使みたいな所とか引っかかったままで退場、ただ頭でっかちな古い人達だった。ういていた。
幼少期の鈴が少しDTMやってるくだりがあるが、過去音楽・歌の非凡さを匂わせないと親友も誘わないしおばさんコーラスに気づかれる所に説得力不足。
同級生、おばさんコーラスが廃校に集まったは良いけど棒立ち。一緒に歌ってたぽいけど。
いまいち…。
よくありがちなクライマックスに棒立ちの周囲の人。
夜行バスもなんだか現実的ではない気が、せっかくならネット経由・リモートで解決できたら。
例えば、遠征中だったりインハイ中のカミシンを上手いことつかえなかったか、それか使えない行政がネットの口コミで動いてくれたとか。
鈴と兄弟が直接出会うのは虐待オヤジの件が落ち着いてからとか(鈴の家の近くの橋で兄弟が突然きて終)。
蛇足、土地勘のない人が地元からの援護もあるだろうが高層ビル2本であそこまで行けるのすげえ、タバ作戦のあたりか。
前作までは時間経過など仕掛けのある秀逸なカットがありそんなのを期待していたが、思い返しても記憶にない。
その点は自分の目が節穴だったやも、もう一回見てきます。
次にルック…
メインキャラ周りは流石。
しかしその他はピンキリ。
特に仮想空間のモブキャラ、特にクライマックスは狙いなのか、時間切れで無理矢理動かしてる感じにも見えた。
仮想空間の見え方、今ままでと違った物に。
そりゃ、同じ事したってしょうがないんだが、まだあと一歩決めきれてない感じがした。
説明臭くなるのは勿論野暮だ、監督の作家性も消してほしくないけど、
?な部分が度々ありノイズなので。
絶対に命削って考えるとは思うが、次回作は脚本に奥寺佐渡子をもどすか共同脚本にするかして文句なしを期待したい。
途中退室した初の映画
おおかみ子供が割と好きだったので見に行きましたが、とにかく酷い。全く感情移入できないし展開についていけない。イライラしっぱなし。
①水難事故で母親を亡くす主人公。そのことがトラウマになり得意だった(という設定なのだろう)歌が歌えなくなるのだが…主人公が歌?作曲?が得意だった幼少期の描写が全くと言っていいほどないのでUの世界で「歌えた!」と言われても何の感動もなし。母親を亡くしたことがトラウマで歌えなくなった(歌いたくなくなった?)のに、初ログイン直後にいきなり歌い始めるし、いきなり歌えてるし。Uの世界に行くまでに現実世界で歌おうとしたシーン1回だけじゃなかった?歌えないことへの主人公の葛藤や苦悩が全く見えてこない。歌が重要なポイントなのに雑すぎないか?
②母親が亡くなった時かなりの嵐だったけど何故あんなに人が川にいて中洲に子供1人取り残されてたの?親は?主人公の父親もどこいった?母子のみで川に遊びに来ていたのであればあんな大嵐の中すがりつく幼い我が子1人残して激流の川に飛び込むなんてしないでしょう。周りも大勢人がいたんだから止めるでしょ、普通。母親が亡くなる設定が雑、無理やりすぎる。
③父親とこじれてる理由も最後までわからなかったし、ここのレビューによると仲直りするシーンも深堀されてないようだし。こじれてる設定いらなくないか?
④Uの世界に踏み出すシーン、主人公が橋の上で嘔吐したと思ったらいきなり友達から送られてきたUの世界に飛び出す場面に飛ぶし(しかも嘔吐したあと口元汚れたまま帰宅後ネット直行?)。嘔吐シーンなんの意味があったの?吐くとき川を覗き込んだからてっきり川から竜でも出てくるのかと思いきや…。母が亡くなるシーンに通学路に、何度も川のシーン出てくる割には最後まで特に深い意味なかったようで…。
⑤主人公、自己否定満載でつるんでる友達は1人だけ、気にかけてくれる好意を寄せてる幼馴染みにもこじらせ中、文化祭も他人事で冷ややか、クラスのカラオケで歌を強要されただけで発狂?するようなキャラなのに、生徒(女子のみ?)みんなが参加してるSNSに登録なんてする?ネットに強い友人が無理矢理登録させるシーンがあったならわかるが。いきなりSNS登録してる設定だし、いきなり炎上してる張本人になってるし、その原因になった幼なじみから手を握られるシーンからタイムラグがありすぎだし、炎上の規模の割には主人公が「私が彼と何かあるわけない!」って一言否定しただけで秒でおさまってるし。何を伝えたかったの?
⑥Uの世界のベル、自分の本当の姿を具現化したはずなのに、クラスメートの人気者に似てる(似せてる?)そばかすの美女ってのもよくわからない。
⑦美女と野獣パクリすぎで白ける。竜が竜に見えないし、追われてた理由も謎だし、AIを巻き込んで隠された場所に大層な城を構えてたのも謎だし。出ていけの一点張りから急展開で心開いてるし。ハグやダンスまでした竜(竜には見えんが)も、イケメン幼馴染みか父親かと思いきや終盤に出てくるちらっと映っただけのどこの誰かもわからない子供だったし。現実世界で幼なじみが言った「言えなかった、本当は…」という意味深なセリフを竜も言ってたから幼なじみが竜かと思いきや…。隠し扉構えて城を持ってるスキルからして、実は親友が竜でした!の方がまだ納得がいった気がする。
⑧Uの世界で歌ったとき、うるさいやら消えろやら否定的な反応しかなかったのに、翌朝?急に芸能人顔負けのフォロワー数の人気者になってたのも意味不明。イケメンの幼なじみに手を握られただけで学校のSNS?で芸能人ばりに炎上してたのも意味不明。しかもそれほどに炎上する割にはイケメン幼なじみの周りに取り巻きがいないのも謎。あんなに炎上するなら帰り道なんてファンクラブが取り囲んでるでしょ…。なんでいつも一人かカミシンと帰ってるの?
⑨Uの世界は自分でログアウトできないの?バーチャルの世界で攻撃されたならログアウトすれば良いだけでは?追い出されてもキャラ作り直してまたログインすれば良いだけでは?現実世界にUの世界がどう影響するのか全然わからなかったから、バーチャルの世界の竜を助けに主人公やら合唱団のおばちゃんたちが集合する意味がわからなかった。あと、ログインしたまま現実世界でも意識保てるの?最後ログインした状態で学校まで走ってたけど。PTAのおばちゃんたちがすずがベルっていうのを知ってた設定もいきなりすぎる。
歌と映像は良いけど、普通のセリフの棒読みが酷いし、キャラが走ったり焦ったりするときの息切れやらもオーバーすぎてうるさい。駅でのるかちゃんとカミシンのよくわからない青春シーンも無駄に長くてくどい。竜の正体の子供、「助ける助ける助ける」って連呼しすぎ。うるさい。ここでイライラの限界が来て退室しました。音がくどすぎて寝られもしない。
Uの世界、現実世界、キャラ設定の全てがその場その場のご都合主義で一体感ゼロ。いらないキャラ、いらないシーン多すぎ。キャラに喋らせすぎ。必要なシーンに説明たりなさすぎ。ここまでイライラする映画は初めてでした。最後まで見てられなかった。テレビでやっても見ないかな。
●追記
低評価をつけたレビューにいちいちつっかかっている奴がいるが、どんな感想を持とうが人それぞれ。私が合わなかったというだけで面白かったと言う人ももちろんいるだろう。高評価をつけてる人を見下すような意見も、低評価をつけてる人につっかかる意見もどちらも見苦しい。
他人に自分の感性を押し付けるな。
中村佳穂の歌唱シーンがすべて!
酷評されるほど悪くはない
レビューを読んでいるとけっこう辛辣なものが多いけど、そこまで悪い内容ではない。むしろ、いい作品だと思った。
飼い犬の前足が片方なかったり、欠けたマグカップを使っていたことについて、説明がないって怒っている人もいたけれど、それは自分が勝手に話の伏線だと思ったものが回収されなかったという消化不良なだけだと感じた。実世界だって気になっても直接面と向かって相手に尋ねないこともたくさんある。
アニメ作品を見る目が肥えすぎた人たちが、細田作品にすごく多くのものを求めすぎて、期待値との乖離を嘆いているようにも見える。
この評価を見て、見るのをやめるのはやめよう
おもろいっちゃぁおもろい!
歌!これに尽きる。鳥肌もたった。
脚本!悪くねぇ、だがクエッションが多すぎる!
これって読解力がないだけなのかなぁってずっと考えとったわ!!!
母の死がトラウマで歌えない。うん。
仮想空間なら歌える。うん?
なんで?ゲロ吐かんからか!!
そばかすが母の死をどれくらいひきづってるのかがいまいちわかんない。
暗いのは元から?母の死?
父にそっけないのは?反抗期?母の死?
そもそもUのシステムもいまいちわからん。ゲーム?サービス?Twitterの延長?どのくらい社会に溶け込んでるのか、すごいんだろうけど具体的にわからん。たとえばそばかすが歌ってる時って現実ではそばかすはどうなってるの?寝てんの?
まず竜、と、U、が似てるねん。
りゅーはゆーに現れたなになにで、とか。
ごちゃる。
竜の正体!!これはねー。誰だ?っていう謎を明確に提示されたもんですから。テンプレ幼なじみ?カヌー?父さん?まさか学校マドンナ女とのジェンダー展開?
正解はー、一瞬映った少年でしたー!!!
誰やねん!!!!!!!!
別にミステリーじゃないからいいんですけどね。実際予想外だったし。
あとテンプレそばかす幼なじみはなんで主人公のこと好きなの?そばかす母が助けた少年?って出できた?片足の犬は意味ある?欠けたコップは?幼なじみがベルだと気づいた理由は?竜の城っていうけど作れんの?マイクラかな?竜ってそもそもそんな悪いことしたか?なんで凍結できんの?竜弟が喋れないのってなんで?どこがサマーウォーズの続きやねん!オラァ!!もう一つの夏の冒険?ほぼバーチャルやんけ!!!夏っぽさゼロやねん!!!!
この世の全てのわからないは
当人の読解力不足で説明がつく。 ヤモリ
はっ!そうじゃないか。細田守のような人が
この疑問に対して、あー、忘れてた、とか考えてなかった。
なんて言わない筈だ。ということでパンフレットを買いに行かなくては。こっこれは!(ステマ)
まあ、どうせ意味は全部あるんでしょうけど
一回じゃわからんかったよ。かと言って2回目は、、、。
褒めるぜ!
まず細田守の描く「高校生」が良い!!!
実際の等身大の高校生を描こうとしたら、多分地味。
だけど皆んなが思うキラキラした青春を纏ったイメージをそのまま擬人化したような架空の「高校生」がすげぇいい。
テンプレ幼なじみが出できた時も、はぁ、テンプレキングダムかよ、って思ったけど、普通にそれが面白くて自分の浅さに辟易したから細田守がすごいって言ってなんとかカバーしてる。
あと歌ぁ!
良い。うめぇ。クジラ乗って歌歌って花びら舞って、こんなシーンある?えぐいてぇ!
これは深読みだけど、父について。
おそらく竜も母を亡くしている?からそばかすと同じ境遇ではあるのだけど違うのは父。
父そばかすは、優しいジープ乗り。そばかすを気にかけながら、あくまで見守っている。竜父は極悪非道、殴り、蹴りの罵詈雑言浴びせるマン。だがしかし、二人とも妻を、最愛の人を亡くしているのだ。そう考えると、そのことをどう捉えているのかがよくわかるンゴ。
竜父はそれが原因でああなっているんだろう。
対し、そば父は乗り越えておるのだ。そして進み、娘を育てている。しかし、そばかすはまだトラウマの最中。そんな娘を見て、諭したりはしない。あくまで待っている。最後、駅で娘の帰りを待っていたように、自分自身で乗り越えるのを待っているんやぁ!!暑い男やでぇ。(たぶん)
この作品はなんなのか。
主人公は物語を通してなにが変わったのか。
こうやって映画を捉えがちだけど
細田守作品はあんまりこれに当てはまらない気がする。
主人公がぶつかる壁、頑張る主人公、周りは見守り、少しだけ背中をおす。そして主人公はよろしくお願いしますをする。
嫌いじゃねぇぜ!むしろ好き❤️
まあ、とにかく。駄作は言い過ぎちゃう?
エンディングで駄作やって思ったけどさ、
脚本が薄かったら、考察すればいいじゃない?
次回作、期待してます。細田守監督(クジラ科)
バッドエンド…?
思ったことは皆さんがおっしゃるように映像、音の迫力と共に始まりワクワクが止まらなかったが、起承転結が微妙?特にオチが腑に落ちなかった。
ツッコミどころも多数。
ただみなさんと違う意見としては、この作品最後バッドエンド何じゃないかと思ってます。
理由は以下の通り
・虐待を受けていた少年たちも保護されたか不明。
・竜の誤解?はUのプレイヤーには知られず。
・鈴は全世界に顔を晒してしまったことで、今後生活に支障をきたす可能性が高い。
・しのぶくんと鈴が付き合う流れから、再び学校で炎上する可能性が高い。
また、描写としてもこれまでの細田作品は最後晴れといった希望を表現していたが、今作では逆に夕暮れという夜(闇)に突入するという描写であったのではないかと考察します。
美しい音楽と映像。ストーリーは中途半端。
仮想世界のベルの歌は素晴らしいです。
但し、内容は色々な要素をあれもこれもと盛り込み過ぎて、まとまりが無い感じでした。
すずは幼い頃に母親を亡くしてから、唄えなくなっていました。悲しい事故だったのですが、母親に捨てられたように感じたのでした。高校生になっても母親のコーラス仲間のおば様たちとは付き合いを続けているのに、父親にはなぜか冷たい態度を取っています。ルカちゃんにコンプレックスを感じていますが、その理由が彼女が美人で明るくて華やかなのに、自分はそばかすだらけで地味だから、という描き方ならわかりやすいんですが、そばかすについてのエピソードは特にありません。
仮想世界に入ってから、すずは自分を解放して、徐々に自信を持てるようになりますが、ある時、竜と出会って正体を知りたいと思うようになります。たぶん、竜を、自分と通じる、傷付いた心の持ち主だと感じたのでしょうが、そこはどうしてそう思ったのかの描き方が不十分です。
すずの気持ちの変化が唐突で分かりにくいです。
最後、ハッピーエンドになっていましたが、問題はまだ解決していないし、高校生の女の子が一人でどうにかできる問題でもないです。
もう一つ気になったのは、その他大勢のアバターです。見た目が人間じゃない子たちが粗末すぎてかわいそうです。
魅入るのが先か、白けるのが先かの勝負
細田作品の強みというのは、東映時代から周知の演出力と、独立後に顕著になった「少年が美しい」ことの2点だと、あえて言い切ってしまいたい。今回はさらに、最近の細田さんにしては珍しくヒロインも可愛く描けているので、まずはその事を素直に祝いたいです。
お得意の仮想空間や大好きなケモナー要素、男女の青春劇の挿入など、かなりセルフオマージュな作りになっていて、ややもすると幕の内弁当的な散漫さも見えてしまうけれど、映画を牽引する「歌」の力と映像美で押し切ったなと言った感じ。
とにかく音響のいい劇場で見てほしい。中盤、すずが川辺でラブソングを口ずさむシーン、繊細な作画と露光の使い方が秀逸(ちょっと山田尚子っぽい)。終盤の歌唱シーンもゆったりとした動きながらも枚数をかなり使っていて、凄くいい演技をさせており、印象に残る。何より、ライブに行かれる方は分かると思うのですが、スポットやレーザーが全部消えて、一切の演出が無い「間の」時間。暗いなか、観客のざわつきだけが聞こえるあの独特の雰囲気が見事に再現されています。「TVシリーズでやれ」なんて声もあるけれど、とんでもない。これは劇場で見てこそかと。
全体のまとまりはお世辞にも良いとは言えず、多方面に目配せした挙げ句、それぞれが掘り下げ不足になっているのは事実で、わたしは鈴ちゃんに共感できたのと友達のヒロちゃんが面白いのと物静かな美お父さんと忍くんのちょっと癖のある目元が良くって最後まで楽しめたのですが、否定派の感想にもいちいち納得は出来てしまう。ただ、終盤のすずの行動は作品のテーマを考慮すれば必須であり、これがピクサーのキャラクターなら割とすんなり見れると思う。日本の女子高生と考えるから違和感があるだけで。つまり言うほど変な事をしてるわけでもないんですよ。細田監督は多分、大真面目なんだと思います(それがちょっとズレているだけで)。
本作は、批評眼的に映画を見る癖がついていると、受け入れがたい部分があるとは思う。とは言え、脚本の粗が目立つというだけで一蹴してしまうには惜しい映画であり、「U」における甘美な楽曲空間の中毒性と、淡白なまでのすずの日常のとりとめのなさ・・そのギャップこそが本作の魅力だと思う。その意味で「美女と野獣」成分はおまけだと思って良いです。そっちにフォーカスしても内容スカスカなので。
P.S 2回目観たので少し文章直しました。それにしても幾田りらさん巧すぎますよね。
長編MVです。頭を使って見てはいけません。
音楽と映像は最高です。
是非、映画館でご視聴ください。
脚本は最低です。
最初から最後まで、全く意味不明です。
感情移入もほとんどできません。
足と腕を組んで脚本の粗さに苦笑していると、楽曲と映像美に圧倒されて鳥肌が立つ。そういった視聴感です。
ただ、意味がわからなくたっていいじゃないですか。ロジックキメキメの推理モノでもないわけですから、思考停止で作品の美しさを楽しみましょう。
この作品について脚本の観点で酷評される方について大いに理解できますが、私は改めて見たいと思いましたし、サントラも欲しくなりました。すっかりファンです。
人間の優しさ
後半、涙が止まらす。感動の連続。
この映画のテーマは、人間は優しい! だと、感じた。
身の危険も帰りみず、知らない子どもを助けに行く。
その結果、助けに行った者は死に、子供は何故か助かる。
これは、よく聞く、ニュースであり、違和感はない。
また、ネットでは、自分の正体が隠されているから、酷い書き込みをする者がいる。
これは人間の弱さなのか。そんな酷い誹謗中傷、面と向かって言わないでしょう。
これは、普段の裏がいしで、人間の弱さから来るものなのか。 見事 な描写でした。
DVの父親も、実際、そんな感じで。
会社では、優しい良い人でなのに、家で子どもや妻にDVをしている男は沢山いる。
うち弁慶だから、あんな感じになる。良く、描かれている。
急に腰砕けになる
このシーンに違和感を感じる方もいるようだが、もとは普通の心弱き父親だ。
人間は優しい。 単純なテーマだが、現代社会が抱える闇を映し出した。壮大なメッセージを受けっと欲しい。
うーん……
「おー!!おー、おー……、んー? んー……、あーあーあー……おー!! これこれ! あー、あ? おーーー!!! しくしく え? ん? え? は?、んー…… うん。」
本作を見た日ならわかると思います。こんな感じでした。
細田守の特徴として、二つの世界感を並列して描写しその2つがリアルタイムもしくはドキュメンタリックに一方がもう一方を肯定・鼓舞するストーリーというものがあげられると思います。
その2つの世界観のどちらかもしくは両方のデフォルメ(おとぎ話化と言ってもいいのかも知れません)の程度によって賛否を巻き起こしているイメージです。
今回の作品もそれに漏れず、「U」という近未来のネット世界と若い時に母を亡くした少女の日常が並列に語られます。
まず特筆すべきは「U」という世界のヴィジュアル的な作り込み。代表作のサマーウォーズやバケモノの子でもそうですが、1目みてワクワクするような世界のヴィジュアルは見事。
キャストもよく、主人公スズを演じる中村佳穂とその友達ヒロを演じる幾田りらの好演は素晴らしかったです。特に中村佳穂さんの歌声はそれ1本でこの物語を飲み込んでしまいかねないほどのパワーを持っていました。
ただ、肝心のストーリーに関しては「うーん」な出来でした。
細田守がその部分に興味が無いのか、仮想世界「U」の現実世界との関係性やその立ち位置の描写が浅いため、
「U」が現実世界に影響を与える説得力が弱くなってしまっていました。
「U」の描写がぶつ切りでドキュメンタリー感も薄いため、スズの成長も飛び飛びになっているような感じがしました。困難解決のための山場と、実際に解決する瞬間に結構な間があるのもその原因でしょう。
そもそも主人公であるスズが持っていた問題とこの作品のストーリが表現したい問題があまり噛み合ってないので、物語的な問題が解決してもトータルした作品とした着地点が伝わりずらいというのもあります。
つまり、冒頭でも言った二つの世界間の描写がが噛み合っていないのです。
それに伴った物語的な決着でも同じです。
正直ガッカリでした……
そして自分がいちばん許せなかったこと。
それは終盤のスズがDVをする父親に立ち向かうあのシーンでスズのそばかすを分かり辛いないように描いていたことです。
あそこはそのままのスズでたっていて欲しかった。
物語後半のカミシンとルカの会話シーンみたいなのをずっと見ていたかった……
歌ありきで作られた映画
正直、スタートがサマーウォーズと被り過ぎていて、不安になりながら観ていた。
所々、そういう場面があるので、それがチラついたので、星半分減となったが、それでも高評価を付けたのは、アニメではあり得ない、歌主体のクライマックスのシーンを入れた所。
無意識にスタンディングオベーションをしそうになる程で、この素晴らしい歌があるからこそ作れたシーンだと思う。
監督としては、これはかなり勇気がいったのではと推察する。
2回目観るときはきっと、サマーウォーズのチラつきはスルーされるので、もっと純粋に映画を楽しめると思うので、DVD化が楽しみである。
楽しみにしていたのにがっかり
ストーリーが雑
竜=しのぶくんで良かったのでは?子どもを助けに行くのに、周りの大人は一緒に行かないのか?女の子1人で行かせるの?そして、女の子1人にビビる虐待父?
すずが飼っている犬が片足ない。説明なし。
場面がプツプツ変わりすぎ。
歌と映像は良かっただけに、残念です。
毎回細田監督の映画は楽しみにしていたのに。
サマーウォーズのオズの世界と現実世界との見せ方の方が好きだったな...
過去最高傑作の一本
サマーウォーズを超えられず。
脚本に難有。
映画館のような大勢で見る状況では、今回のような容姿やコンプレックスを弄るようなネタの押し付けはどうかと思う。不快。→ここが賛否の元凶まである。
竜の正体を探すのに無駄な尺を使っている。
いっそのこと幼馴染が竜であった方が、ラブコメ要素と登場人物を深掘り出来たかも。
「ネットの向こうは知らない人」を地で貫いたにしろ、まるで観客に幼馴染と年下の男の子を選ばせるような展開は薄っぺらかった。
画やCG、音楽は作り込んだのは伝わってきたが、最後の方はそれでゴリ押しされる感じ。(※唯一の救い様でもあるが)
観客が付いてきていないのに映像や音楽で尽く泣かせようとしてくる。
「コンプレックスからの脱脚やネットの中でもリアル、自由を。」
という原題を感じ取れたが、オマージュも相まって結果として劣化版美女と野獣とすら捉えられても仕方がない。
主人公がラストにアナ雪の主題歌を歌っても違和感が無い。
個人的に時をかける少女、サマーウォーズ、おおかみこども〜と言った作品を世に解き放った細田監督に期待していた。(※特にサマーウォーズの描写は秀逸だと思う)
しかし、ここ最近の作品の上映後は「細田監督ならもっとやれたでしょ」といつも思ってしまう。
前作よりは改善が見られて少しばかり安堵したが、ここいらで本腰を入れて、客観的で否定的な意見も時には言えるスタッフを近くに置いて作品を作った方がいい。
今の時代、映像と音楽がいい作品は他にもある。
作品は喉越しということもあり、今作の総評としては「過去作に及ばず」に留まる。
次回作に期待。
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