「インターネット × 美女と野獣」竜とそばかすの姫 だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
インターネット × 美女と野獣
上映当時映画館で観た映画。なぜこの映画を観たいと思ったのは私が高知県出身だからです。そのため高知の風景や、台風が良く通る地域の恐ろしさもしっかり描かれて懐かしく思いながら鑑賞しました。
高知と言えば日本最後の清流と言われる四万十川が有名ですが、仁淀川を選んだところも、個人的にはニヤッとさせられます。そんな綺麗な川でも増水してしまうと人を殺してしまうんだという恐ろしいシーンが、主人公すずの母親という悲しさは、なかなか観ていて耐え難いものがあります。
さて、映画の方の感想ですが、わしと賛否両論の評価を観ていてとても心配になり鑑賞しましたが、全然面白かったですし感動しました。アニメも映画館で大迫力を楽しむ時代になったんだなと、日本のアニメーション技術の進歩には驚くばかりです。
そして映像と音楽のコラボレーションが圧倒的です。インターネットの中の世界で非現実的で未来的な世界観の中に、割と人間味がある(電子音が無い)音楽がとても心地よく、映画館の音響もあってか、とても感動しました。
ストーリーですが、予備知識なしで観に行ったため、まさかの現代版『美女と野獣』にはびっくりしました。主人公の仮想世界「U(ユー)」のアバターの名前が「ベル」ってところから、すでにそうなんですよね。あとで監督のインタビューを見てみるとインターネットで『美女と野獣』を描いたと言ってますからね。
そこに、現在社会の問題点を融合させたのが賛否両論になってしまったのかもしれません。社会的問題に対する描き方や持って行き方が強引さは感じましたね。色々省略過ぎと言うか。(ラストはあれで、本当に救われたんだろうか?と言う疑問は残ります)
とはいうものの、個人的にはラストの歌のシーンでは感動で泣けましたし、映画館で観たので評価が良くは出ていると思いますが、2時間と言う時間もあっという間に終わりのめり込みましたので、楽しめた映画でした。