「虐待児を殺す映画」竜とそばかすの姫 甘夏さんの映画レビュー(感想・評価)
虐待児を殺す映画
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私は、身の回りに虐待を受けて育った人がいます。
虐待から救われるシーンについて私は
「鈴にとって都合が良すぎる」と思いました。
正義感に燃えてる人間がただ気持ちよくなれるだけのような、
これを観る当事者の事なんか何も考えてないご都合主義的展開。
虐待されて人間不信に陥ってる子供が、あんなに短時間で
たかだか歌と少し話した程度で他人を信用するわけがないでしょ。
虐待児が「頑張って戦う」なんて言わされてるシーン。
これをみた虐待児が「自分も頑張らなければならない」と思ったらどうするんですか。
虐待されてる時点ですでに彼らは頑張っているんです。
これ以上頑張ったらストレスで体に障害が出るんですよ。
そんな人をさらに追い込みたいんですか。
虐待に関する描写や配慮の何もかもが足りない。
おかげでストーリーにまったく集中できなかった。
せっかく楽しみにして観に行ったのに、あまりにも虐待問題の描き方が雑で表面的で失望した。
残酷な映画だなと思いました。
希望の押しつけで人を殺す映画です。
他の部分が好きなだけに、とてもとても残念でした。
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