「オマージュというより…」竜とそばかすの姫 wyさんの映画レビュー(感想・評価)
オマージュというより…
クリックして本文を読む
個人的に美女と野獣のパクリシーンは鳥肌が立つほど嫌な時間になってしまいました。
細田さんがインタビューで「現代版の美女と野獣を作りたかった」と仰ってましたが、とにかく好きなものをねじ込んだ結果、特に恋愛関係ではないはずの竜とベルが美女と野獣と同じようにダンスしたり、その後も恋愛ものみたいなシーンが続き、意味不明な流れになっていました。
竜の台詞も構図も何もかも、トレスか?と思うほどディズニーと同じ。
この部分に関してはオマージュというよりは猿まねと言ってもいいでしょう。
キャラデザインはアナと雪の女王と同じ方に依頼しているのでそこが似るのは必然的ですが、あのシーンはおかしいと思います。
海外で公開する時は、お城のシーンは恥ずかしいから全部カットして欲しかったですが、残念です。
外国の人が観たら、「日本人って中国みたいに堂々とパクるんだ」と思われてしまいそう。
物語全体としては、着眼点は良かったけど詰め込みすぎて穴だらけになってしまったという感じです。
他のレビュー通りご都合主義的なところも多く、現代社会の問題を現実味をもって描きたいのかと思いきや、問題解決に至るまでの手段や、周りの大人の対応、虐待している父親の行動も全てが非現実的でした。もう少し綺麗にまとめられたらもっといいものになった筈なのに。
細田さんの他の作品はヒットしていたため一定の期待をして観ましたが、この作品に限っていえば、引退された宮崎駿監督の後に続くような日本を代表する監督になるのは難しいだろうなと感じてしまいました。
コメントする