「美麗な音楽と圧倒的な映像、歌える事の喜びの発露」竜とそばかすの姫 寅さんさんの映画レビュー(感想・評価)
美麗な音楽と圧倒的な映像、歌える事の喜びの発露
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開始から流れる音楽と圧倒的な映像は、これから始まる物語をワクワクさせてくれる。
高知の自然豊かな映像と仮想現実世界の煌びやかな映像の対比は流石、細田監督と映像スタッフさん達の確かな手腕によるものです。
主人公の心理描写や背景が細かく表現され、
歌える事の喜びの発露が見事に描かれていますが、対比となる竜の心理描写があまり表現されてなく、何故そこまで憎しみ、壊したいのか、竜に嫌悪感を向けるのは全て大人のアバター達であるのに対し、子供達は竜を擁護し憧れを抱いている背景が描かれていないのが気になりました。(同じ境遇のアバターを守ったり等があれば)
終盤にかけて圧倒的有能感があったはずのおばちゃんズが主人公を一人だけで竜の元に送り出すのに違和感を感じてしまい、その後の展開も無理があったと思います。そこはずっと見守って来た主人公の父と相手を対比させた方が現実的で、見守る父の描写があれば、相手との差異が明らかになり納得できるのにと感じました。表現したいものが沢山あったと思うが時間、予算の都合でエンディングはこうなったのかと少し悲しくも思います。
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