「はなればなれの君へ」竜とそばかすの姫 shitoさんの映画レビュー(感想・評価)
はなればなれの君へ
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この物語はもちろんすずの成長ストーリーだけど、最後の曲「はなればなれの君へ」にこの物語の全てが詰まってる気がする。
この曲を一見聞くと竜の為に歌っているようだが、実はこの曲は前から作ってた曲で、あの嘔吐のシーンで必死に歌おうとしていたのがこの曲だ。
そうこの曲は母親の為に作った曲なのだ。
母に会いたいという想い、でも現実には会えない目を閉じた時にしか会うことができない。会いたい、はなればなれの母。
そして母親の事を想ってこの歌を歌えたその時、自分のしているケイ達を助けようとする想いが、母親の行動と重なり、母親の行動の意味を知る。
この事を知った時の、母親と和解できた悲しいけど嬉しい不思議な気持ち。世界が生まれ変わったように輝き出す。
母親と紡いできた「歌う」ということが、母と共に生きることであり、自分の一番の幸せであることに気づいたすずは、もうベルというアバターに頼らなくても歌うことができる、いやすずやベルという姿はどうでもいい、歌うことこそが私の喜びであり幸せだと気づき、最後に母親にいつまでも歌を歌い継いで行く決意と愛してるの一言。
だからケイにも、しのぶにもありがとうだったのか。
見守ってくれた周りの人達の為にそして母の為にこれからもずっと歌い続けてほしい。
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