「中だるみを感じたものの、総合得点85。」竜とそばかすの姫 sweetpotetoさんの映画レビュー(感想・評価)
中だるみを感じたものの、総合得点85。
snsが舞台の新鮮な映像と構成。sns時代を生きる人たち。特に若者に向けたメッセージは、ある意味でありきたりなものにも感じたが、その中でも印象に残った内容は以下のもの。最後には、率直な疑問も書いた。
周りの声が反応が、いやでも聞こえてくるsns時代。ついついその声に振り回されて周りの目を気にして行動してしまう。主人公の鈴もそんな平凡な高校生だった。その平凡さがどこか共感できた。そんな鈴には唯一自分が自分らしくいられる時間があった。周りの目を気にせずにいられる。それは歌っているときだった。揺るぎない芯のある自分は、自分が好きなことをしているときに現れる。それを感じた作品だった。
竜についてはよくわからなかった。
なぜ悪者扱いされているのか?なぜお城に住んでいたのか?
美女と野獣のストーリーは必要あったのか?
そこは皆さんの考察や感想を見てモヤモヤを払拭したい。笑
勝手に解釈したのがこんな感じです↓
できれば語らいたい笑
最初に嫌われ始めた理由は、対戦して負けた誰かが「こいつのせいでデータが壊れた」って怒ったことで、同じような事例とかそれに共感する人が出てきて、悪い印象がついて、全く関係のない人にまで「あいつは悪だ」って判定されるようになって…きっかけは主人公がクラスメイトから弾かれそうになったやつと変わらないんじゃないかなぁ…
それが収集つけられなくなるまで広まっていったverが「竜」。あそこまで来るとその顔がそこにあるだけで、本当は何もしてなくても「悪いやつが来た。邪魔。悪いコトしてる。」って認定されるようになるんだろうね…現実のイジメみたいに
母親が無くなっていた事と言い主人公と似てるよね…妻を亡くした父親がどうなったか、の違いだけでさ。
世間に「圧倒的悪」の印象が植え付けられた竜もその裏側ではただの被害者だった。その描写があるからこそ、「悪役は元から悪だったわけじゃない。この作品の悪役達も別の面からみたら悪役じゃない。そう行動する相応の理由がある。」って事が伝わってくる。ベルの前の歌姫もそうだった。虐待していた父親もきっと母親関連で何かあって、正義の人もきっと。
作品にでてきたお城は、個人の力じゃもうどうにも出来ない程積み重なった悪評の固まりで、誰もキッカケを思い出せない程積み上がった象徴で、誰も助けてくれないし自分にもどうにも出来ないと閉ざしきった竜の心を具現化したものなんじゃないかなぁ…
面白いのは、あくまで竜と姫の関係者たちにとって非日常なだけで、視聴者達は何の為に姫が姿を晒したのかとか知らないんだよね。話題の歌姫が普通の女の子だったっていう事実も賛否両論で、でもちゃんと「応援してるよ」って声も拾えるようになって。
主人公を良く理解してる友人が、理解しているからこそ「無理だって!」って焦っていたのも、印象的。友達思いの良い子や…