「??「ハハッ!! ボク達の真似をするのは100年早いよ!!」」竜とそばかすの姫 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
??「ハハッ!! ボク達の真似をするのは100年早いよ!!」
良い点
・歌が良い
歌いだすタイミングはともかく、歌は良いです。
・相棒のヒロちゃん
かなり良いキャラしてます。
今作で唯一。
・竜当てゲーム
竜が誰なのか探る分析や痕跡探しは面白かった。
これ竜とのアレコレをメインテーマにするなら、ここもっと掘り下げてほしかった。
悪い点
・テーマがバラバラ
今作では「U」、「すずの成長」、「竜」、「恋愛」、「社会問題」というざっくり5つのテーマが存在してます。
上手くすべて纏められるならいいんですが、あっちへフラフラこっちへフラフラとテーマがとっ散らかってて物語としてかなり薄味になってしまってます。
どれが主題になってるのかわからないので、登場人物の行動に説得力がありません。
「U」内でのサクセスストーリーか、すずの成長物語か、「U」を通しての恋愛モノか、竜を巡るストーリーか、どれか一本に絞るべきでした。
取り敢えずしのぶくん等学校の友人たちは、ヒロちゃん以外オミットしよう。
あとおばちゃんズも要らない。
・キャラに魅力が無い
先述したようにテーマがバラバラなためすずの行動に説得力が無く、他キャラの掘り下げもしないためキャラに魅力を感じない。
テーマを盛りすぎてその分キャラを増やしたからだろう。
しのぶくんとかその友人たちいる?
竜かしのぶくんかどっちかでいいよね?
・「U」がメインの舞台なのに掘り下げない
この映画の肝って「U」っていう仮想空間のハズなんだけど、まったく掘り下げられない。
そのため「U」に魅力を感じず、映画そのものの魅力低下にもつながってる。
世界50億人?やってるはずなのに全く掘り下げられないから、この世界で発生するサクセスストーリーもトラブルもまったく説得力無いんだよね。
・○ィズニーの猿真似
キャラデザが○ィズニーの人ということからもわかるけど、序盤と中盤あからさまに○ィズニーを真似した展開するんだよね。
急に歌いだすとか。
そこは丁寧に描写すべきだろ。
すずが「U」の中でのみトラウマに関係なく歌えるんだぞ。
何故歌おうと思ったのか、歌うまでの過程とかかなり大事だと思うんだが。
○ィズニーらしくミュージカルしたいだけちゃうんかと。
あと○女と野獣ね。
すずが竜に惹かれる過程や理由が言葉なり映像なりで描写されてないから、すずがあそこまで竜に構い、そして○女と野獣するのか意味不明。
マジで○ィズニーっぽいことがしたいだけってのが透けて見えるわ。
・キャラの行動に説得力が無い
上でも何度か説明してるけど、なんでそんな行動をとるか意味不明なんよね。
なんの脈絡もなく急に歌いだす。
特に惹かれた描写もないのにやたらと竜を構うすず。(竜はただの破壊者で反抗する正当性は一切無い)
世界50億人に素顔を晒すという危険な行為をヒロちゃん以外止めない。(そしてそれを勧める鬼畜幼馴染)
おばさんズが頼もしくすずを助けに行くと言った割に全く役に立たない。
素顔を晒したあとの謎の感動の大合唱。
竜にラブソング送ったのに竜とは恋愛関係にならずリアル世界のイケメンしのぶくんと良い感じに。
虐待家庭に高校生の小娘一人だけ送り出す大人と友人たち。
……は?
本当に不思議なんだけど、この映画の関係者ってこんな脚本が出来た時に、誰も止めなかったのか?
これがおもしろいと思ったの?
マジで?
良かったのは歌ぐらいで、今回星2つけてるのも歌だけの点みたいなもの。
未来のミライやバケモノの子でも思ったけど、細田監督って魅力的な、或いは人間味のあるキャラ作るの下手よね。
映画の中のキャラたちは、映画を成立させるためのただの記号としての存在でしかない。
脚本は別の人に頼んだ方が良いよ。マジで。
>舞人さん
ヒロちゃんだけはいいキャラでしたね。
他は竜以外オミットした方がスッキリして良いと思いますね。
「U」と竜についての話で作り直せばそれなりに面白くなったんじゃないかと。
それか竜を排してすずの「U」と現実世界におけるサクセスストーリーにする。
ナイスコメ〜
だーからヒロちゃん主人公で、昔に助けられたのが彼女でってやれば危ういながらも丸く収まったのにな。仕事の業務計画書だったら間違いなくやり直しだよ。
あめー業界だよな。