「途中から分析しながら」竜とそばかすの姫 Sessoooooooo!さんの映画レビュー(感想・評価)
途中から分析しながら
映画館で流れる程度の予告だけ確認し、まともにストーリーも確認せずに視聴。アニメ好きだし細田作品はまあまあ好きなので、期待はあった。
観ながら、私が成長しただけか?と思いはじめた。細田作品てこんなつまんなかったっけ?数年前のバケモノの子を映画館で見たっきりの細田作品。あの時はとても感動した。(現在高3)
今回。まず、声優がひどい。主人公、歌は惹かれるものがあるが、普通の演技がひどい。え?とかうわぁ!とか、感動詞が多い役だったのが災いして、実力と技術がないと難しい役だったのだと思う。演技がワンパターンすぎ。すぐに主人公に飽きてしまった。感情移入もできるはずなく、言動もイマイチ不愉快で、最後まで主人公を好きになれなかった。
本業の声優以外がアニメでキャストを務めることには私は否定的ではない。最近見た中では、ジョゼも主役二人は俳優だったが、本当に上手ですんなり作品に入り込めた。
ほかのキャストも、本業声優と俳優の差が歴然すぎて違和感がすごかった。名前は忘れたが正義の味方気取りのヒーローマンは、感情が豊かで、あぁ絶対本業だろうなと思っていたらやっぱり森川さんだった。さすがです。ツダケンさんも。宮w野w真w守も。
実力派声優揃いのアニメで耳が肥えたのか、俳優がやっていた役は総じて棒読みで、それも作品に入り込めない要因だった。ざんねん。せめて主人公は声優さんにしよ。
唯一俳優で良かったのは染谷将太。ずっと本業さんかと思ってた。素晴らしい。バケモノの子も彼の演技が良かったから面白かったのかも。りらちゃんも可愛かったです。
次にストーリー。半分過ぎたあたりから、こりゃダメだと思って自分の好みにリメイクしていました。暇人!
他の方も仰っている通り、ツッコミ所が多い。
Uの設定がすごくいいだけに、全然生かされてない気がした。Uの非現実感と田舎の夏を、CG作画とアナログ?作画で対比しているのはよかったけど、行き来が激しすぎてストーリーが中途半端になった感。
キャラも要素も多すぎて、回収しきれてない。母が自分を取り残して死んだ葛藤、離れた父との距離(なんであんな優しい父ちゃん拒むんかわからんかったが)、ベルと現実の自分との乖離、幼馴染への恋心(これ要ったか?)、竜の存在。
竜が出てきた時点でなんか、お腹いっぱいでした。竜出てきて、あぁ、そういやタイトルにおったわ……って疲れた。
ここからあくまで私の好みの話なので、ふーんって読み流してほしい。
まず、要素を極限まで削る。あんなにキャラいらない。魅力的なキャラたちでストーリーが生きる手法はサマーウォーズで十分。
タイトルに沿うなら、竜との特殊な絆の紡がれ方を繊細に描いて欲しい。本編では竜との距離の近づけ方が急すぎて、「あなたを助けたいの!」とか急に言い出す主人公がウザくてたまらんかったし、ディズニー臭がすごかった。それにすぐ絆される竜もワケワカメ。
せっかく映像も音楽も美しいのに、紆余曲折が雑すぎるから全然感情移入できなかった。
歌も多すぎ。歌に比重寄せすぎたのか?歌がテーマなのはわかるけど、あんなに頻繁に歌ってたらレア感がないし、ここぞ!というときだけ歌って欲しかった。おかげでラストのアンベールされて歌うシーンは頬杖ついて見てたわ。
竜の正体も序盤でわかったし、種明かしされていきなり虐待。!?あ、そうですか……みたいな。ここだけ子供向けではないのね。
そこから場所特定するのがご都合すぎるし、主人公が一人だけ高知からはるばる東京まで出向いて?女子高生ひとりが生身で何ができるんですか……現実じゃできないことを可能にする仮想世界、がテーマなんでしょ?そのテーマ自体も不完全燃焼な感じがしたし。
結局、竜の少年を抱きしめて終わり。良かったねと言えばいいのか。
とにかく、私好みではありませんでした!もちろんこれを絶賛する方も多いと思います。
ただ偏屈な私には退屈でした。一個前に見た映画がシンエヴァだったので余計、比べて見てしまいましたね。あれは一番基準にしちゃいけない映画なのに、、
まぁ、受験勉強の息抜きとしては悪くないかなという感じです。映画代も溜まりまくったdポイントを当てたので損した感じもないし。