「観てよかった。」竜とそばかすの姫 Daveさんの映画レビュー(感想・評価)
観てよかった。
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SNSという顔が見えない世界だからこそ、簡単に流される大衆の意見を表現した皮肉さと、それ以上に人と繋がることができる世界、顔を知らない通しであっても生まれる人の想いは美しいことを描いた素敵な作品でした。仮想空間という完全な二次元の世界を描いたけれど、物語は全てリアル。だからこそ見る人は登場する様々なキャクターに自分を投影して見ることができるとてもリアリティが高い作品。
鯨のシーン、歌唱シーン、どれも臨場感溢れる映像で、見ていてとてもワクワクしたし、心が震えました。これはアニメーション映画だから表現出来ることであって、改めてアニメは良いなと思いました。
個人的なハイライトとしては、鈴が東京に向かうバスの中でのお父さんとのやりとり。「君はそれでも優しい子に育った。その優しさを伝えてあげなさい。」余計なBGMは一切使わず、お父さんの声だけの演出。温かく勇気つけてくれる心に沁みるようなお父さんの声がとても良いなぁと思いましたが、エンドロールで役所広司さんだと知り、納得でした。
震えながらも歌う鈴の姿に自分も本当に勇気がもらえました。観てよかった。家に帰ったら、ゆっくりパンフレットを読みながら余韻に浸ろうと思います。
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