「売れたアニメ監督は、映像がキレイになりシナリオがダメになるの典型」竜とそばかすの姫 ニコリさんの映画レビュー(感想・評価)
売れたアニメ監督は、映像がキレイになりシナリオがダメになるの典型
〇感想
率直に何を表現したかったのだろう…という感じ。
冒頭のシーン(圧巻!)を見たとき、序盤は、
Uで歌姫として成功していく話 + 現実世界とのギャップ
が描かれていくのかと思った。
実際にはその辺の過程はほぼ省略されていて
Uに登録 → いきなり歌い出す → 次の日から人気歌手に(体感5分)
余った時間は美女と野獣に使われた模様。
どんな人にだって好きなこと、こだわりたいことがある。
スズにとってはそれが歌。
嘔吐してしまうとしても歌をやめずにいるほど強い思いが歌にあるのだろうけど、
そこに至るまでの描写がほぼないので、彼女がどんな思いで歌っているのか、
なぜ人を魅了するほどの表現力があるのか想像できない。
憧れた歌手がいるとか、母親に教えてもらったとか、歌を好きになったきっかけが知りたいです。
母親が川で死ぬ描写するくらいなら、歌へのこだわりが見たかった。
助けられた子どもも伏線になってないみたいだし(登場してたっけ?)
なんか主軸であるはずの歌の扱いが軽いような。
〇いろいろつっこみたい
・声優使って
→意図的に使わないのだとしてもなぜ芸能人一択?
説明不足のシナリオを補うくらいの表現力はプロの声優さん持ってると思う
・ルカちゃんなんで仲良くもないスズにカミシンの恋愛相談をした?
→好きな人がシノブなら幼馴染ってことでわかるけど。
・シノブに手つながれて、のくだりいらない。
→シノブがベルに興味をもって、スズとベルの関係を疑って…ならまだなんとか。
見守ってただけとかオカンなの? 炎上も秒で解決。
・竜と出会い「あの人は誰?」
→リアル割るなって。そりゃケイ君もビビるよ。
・シノブ「素顔をさらして歌う」
→無責任になんてこと言ってんの?お前オカンじゃないの?
ネット社会に対するメッセージが素顔をさらそう、ってひねりなしかよ。
・雨の中ズッコケ
→イラッ。 傘買え。てかなんで一人で来た。そしてケイ君見つかるんかい。
親父はなんで左手で殴ろうとする?右なら正義マンとの関連も想像できたのに
水たまりの表現すごい。
・欠けたコップ、足欠損してるイッヌ
→母親絡みかなあ?もしくはみんな完璧じゃない的な暗喩?
〇その他
色々批判的な事書いてますが、オリジナル映画を作ってくれる監督さんは大好きなので応援してます。他のレビューにもある通り、映像・歌は本当によいです。映画館での視聴がお勧め。
自宅のテレビなどで見てしまうと良さを感じにくいかも。
その他AI、アバターキャラかわいかった。
ひとかわむい太郎とぐっとこらえ丸もいい感じ。