「歌だけなら5にしたい。」竜とそばかすの姫 どろっぷさんの映画レビュー(感想・評価)
歌だけなら5にしたい。
鈴(ベル)のセリフ然り、他の人たちもだけど「あーあー」「ハッ…あぁ……」とか「うわぁぁーー!」とか、酷すぎる。
鈴が特にセリフの殆どの「あぁ…あぁ…あぁ…」が耳障りすぎて、脚本どうにかしてほしかった。
後半の姿を晒すかどうかの葛藤のシーンも、カラオケから逃げるときの絶叫も、クゥちゃんかよって思ってしまった。
ちゃんと言葉を紡いでください。
そんなに気持ちが焦燥してるってことなんですか。
竜のお父さんも、犬畜生とやってる事は同じ、子供をぶってた時みたいに何かしら言葉が出てこないものなのか。
小物感はすごく出てたけど。
竜とベルの見つめあいんとこ。
ベルの「ここ、ここでキス」って感じの迫ってる感気持ち悪かった。
Uの世界は別人として!っていう謳い文句があるからベルと鈴では別人として見るにしても、やっぱり中身は鈴なのだから、鈴が「ちょっといいかも」って思った人にネットの世界だとは言えキスしそうになるのみてられなかった。
きついよぉ…。
とくに、竜と忍のミスリードが上手くいってない中でのあのシーンだから、余計に「うわぁ。。。」ってなった。
あと、もうちょっとお父さんに優しくしてやってもええんやないかと、思ってしまうよ。
そんなに拒絶するほどの事だっただろうか。
心閉ざすにしても、なんでお父さん?
お父さんは何も悪いことしてないのに。
加えて、片足無いイッヌ。
不憫だな。
お母さんの事が大好きだったからとは言え、もうちょい上手になれよと思ってしまいました。
お父さんは鈴ちゃんの事、あんなに信用してたのに。
難しいお年頃なんだね。
ベルが有名になる前の歌姫もパッと出で何をさせたかったのか、よくわからずに終わってしまった。
もったいない。
まだまだまだまだこの作品に言いたい事が尽きなくって書き切れないんですけど、ただ言いたいことは「がんばれ」って思えれなかった。
「時かけ」「サマウォ」この2作品が中でも大好きな作品なんですけど、この2つは両方とも「がんばれ!」って思えて楽しかった。
まことにもケンジにも「がんばれ!」って言える思える作品だったのに、それからの特に新目のやつは主人公に「がんばれ!」って言えなくて。
まだ「オオカミ子供」では、花に対して言えるけど
後はもぉ……。
今回の鈴(ベル)に対して、その細田監督作品を観た時に感じる「応援したい!」がなくて
そもそも、どの目標に向かっていきたいのかも曖昧で、家族に対しても歌に対しても、友情や恋愛にもなんだか薄っぺらで感情移入ができなくて。
応援っていうよりかは「どうしたの?」って聞きたい。
「そんなに騒いでどうしたの?」って。
もしくは「落ち着いて」って言いたい。
みんなみんな焦って何かしなきゃ何かしなきゃで動き回ってずっとずっと何かがあって止まらなくて、結局一人一人何を大切にさせたいのかわからなくて。
ほんと、歌と映像の素晴らしさで言えば☆5は余裕で行くと思うのに。
それについて行けない内容が足を引っ張る。
もっと素敵な作品になると思っていたのにな。