「「アナタは誰…」は自身に問いかける言葉。」竜とそばかすの姫 HIROKICHIさんの映画レビュー(感想・評価)
「アナタは誰…」は自身に問いかける言葉。
賛否両論分かれてますね…笑
「サマーウォーズ」を求めてしまうファンが多いのでしょうね、前作の「未来のミライ」は肩透かしだったし笑
確かに「サマーウォーズ」と共通する世界観ではありますが、私自身は、ごく小さな片田舎の少女のパーソナルな話として、全く別物として楽しめました。
人工衛星を落とす様な大スペクタクルなシーンは無いものの、その分細やかな感情表現やアニメでしか出せない美しさ、そしてテーマでもある歌の力を際立たせていて、何より1秒にも満たない見逃してしまいそうな些細なシーンに胸が締め付けられました。
【ネタバレあります】
唯一、竜との戦いの勝者3人の中のクリオネくんが「…」無言だったり。
母を追うすずの手を、実は忍が握っていたり。
竜に対して共鳴する心のキズを感じ問いかける、すずの「アナタは誰…」ほ自身に対しする言葉だと感じました。
そしてラスト、恵が「僕も頑張る…」この小さくて大きな一言がこの作品の全てで、ただそれだけの話なのだと思った。
普段映画で涙する事はあまり無いのですが後半涙が止まらず、もうこれだけ泣かされたら、細かい事はもうどうでも良くこのシンプルに構成されたストーリーは大成功だといさぎよさを感じました。
『サマーウォーズ』がマクロなら『竜とそばかすの姫』はミクロ、その繊細さを楽しんで欲しいと思いました。
細田作品の中では『サマーウォーズ』『デジモンアドベンチャー』レベルで好きな作品。
まともなレビュー、正当なレビューだと思いました。
脚本、脚本言ってる人は描写の細かい理屈っぽい小説読んでれば?と思う。
酷評しといて映画館で観るべきとか書いてる人は訳わかんない。
私も理屈抜きで楽しめたし、未来のミライの肩透かしと、ここでの酷評で劇場に足を運ぼうか迷いましたが、次の細田作品も劇場で是非鑑賞したいと思っています。