「新鋭監督が邦画アクションの次世代を引っ張ることを予感させる良作」ある用務員 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
新鋭監督が邦画アクションの次世代を引っ張ることを予感させる良作
1月からの評判ぶりに気になり、『ベイビーわるきゅーれ』で更に気になって、凱旋上映のような形でいよいよ初鑑賞。順番も奏功したのか面白かった。何より監督の気概も感じる。
製作委員会方式で作られたこともあって、阪元裕吾監督の作品としても1番豪華な制作体制だと思われる。カメラワークからロケーション、CGといった細部も良く出来ているので没入感が違う。父を殺した恨みから忠誠の意味への問い、そして暗殺者によるバトルロワイヤルみたいな闘争へとストーリーが転がっていく。よって、その『ベイビーわるきゅーれ』の2人が話題になったという訳。それを先に知っている私からすると、その高揚感はある。その他の暗殺者に関しては弱かったりするからあれだけど、キャラクターがしっかり作られているから引き込まれる。そういう細部の作り込みは間違いなく作品の質を高めている。
その中でも福士誠治と芋生悠の2人はやはり主演ということもあって際立っている。それぞれが抱える葛藤と恐怖みたいなものが付きまとっていて、引き込まれる。そして阪元裕吾監督の過去作に出る伊能昌幸と大坂健太が作品の層を更に厚くする。それもあってずっとファンな気持ちで楽しめた。待った甲斐大アリだった 。
監督自身が希望したという順番通りに観れたのはかなり大きい。そして邦画アクションを引っ張っていく予感をさせてくれる良作だった。
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