明日の食卓のレビュー・感想・評価
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誰にでも起こりうる悲劇
瀬々監督らしい作品だった。どん底からの再生の物語。
ただ、驚くべきは、どん底への落ち方だ。映画では長い時間をかけて3家族の幸せを丁寧に描いていた。その後、本当に少しの誤解、少しのすれ違い、少しの見落とし。そんなきっかけからあれよあれよと幸せが壊れてしまうのだ。
止められない。この状況に翻弄された3人の母親。
三者三様の境遇でありながら、落ちていく先が同じとは。
弱いものにしわ寄せがいくのは、どうしようもないのだろうか。3人の母親を演じた女優達が見事だった
瀬々監督得意の慟哭、これを見事にやり切ってくれた。
そしてそこからの再生は、自分にも起こりうるこの状況に震えて観ている私に救いをもたらしてくれた。
お母さん達は頑張っている。
緊急事態宣言下だが…2本立て1本目。底なしの不幸。 同姓同名の子を...
熱演
女優さんの演技だけでも価値ある一作
かなり重いテーマです。
僕の知人を誘ったら
「自分の家庭と同じような状況を描いてる。
辛くなりそうだからやめる」と言われました。
僕は子育てをしたことがないので、完全に
共感できるか?というと自信なんてありません。
ですが、三人の女優さんたちの説得力ある演技
を見れば否応なしに理解できる作品です。
もちろん、三人以外の演者さんたちも見事です。
重くて、演技により厚くなったまさに重厚な一作と
なったのではないでしょうか?
親の心子知らず。とは言いますが、その逆もしかり。
子供は親(大人)をよく見てるってことがよくわかります。
親の態度、対応がどれだけ子供に影響を与えるか?
が手にとるようにわかります。
僕が親だったら最後まで観れたかな?って思います。
観続けていると恥ずかしいやら恐ろしいやら。
感情の微細な揺れも見逃さないのでしょうし、
他愛もないと思っての発言も子供にとっては
重要だったり。
そして親子と言えども別の人間。
わかって欲しくてもわかってもらえない。
伝わっていると思ってもそうではない。場合によっては
全く異なる解釈をされてしまうとか・・・。
これが毎日顔を合わせる家族間であるわけですからね。
本当にお子さんがいらっしゃる方々のご苦労は
想像を絶しますね。
これほど親子関係のインサイドワーク(で良い?)
をクローズアップした作品は初めてでは?
描かれる話はどこにでもある話だと思います。
前述した誘いを断った友人の家庭状況は
菅野さんの家庭と全く同じ状況なんです。
旦那さんの家庭への参加具合とか、不倫の疑い、
菅野さん演じる女性のような家+仕事も含め全部。
そして起こっている事件も発言もまるで一緒、
気持ちも一緒。友人と話をしていて、怖くなりました。
「愛情」って安易な言葉では説明できないのが
家族なんだろうなぁって思いました。
「家族」だからうまくいくなんてこともないのですね。
明日の食卓がどうなっているのか?どんな料理が
並ぶのか、誰と食卓を囲んでいるのか?
希望と理想があり、それを目指しても
うまくいくことも、行かないこともある。
なんと不安な世界なんでしょう。
でも、食卓の景色を作り続けていくしかないんですね、
家族ですから。
この作品は、なかなか見ることができない
「他人の家族」を見て、自浄するような作品なのかも
しれません。
三人の女優さんの圧倒的な演技でぐいぐい魅せて
くれる作品です。また、親子の事件の使い方が
とても効果的に使っており、より話に深みを与えて
くれますし、それが物語に引き込んでもくれます。
ただ、尾野真千子さん宅の終わり方が
僕としては消化不良だったかな?
秀作です。
当たり前が案外難しかったりする
子育ては難しい!
怖いですね...
現実から目を反らさないで。
期待した分消化不良…
タイトルなし
子どもが自分なんかいらないだろうと母にいう部分、母が子どもに虐待しそうになる部分はリアリティがない。こんな子どもはいないし、子どもがいないと楽なのにと思うことは有ってもあんな形相で子どもに対して大声出したりするのは病的だ。
子どもとの和解があり美しい映画だけど、そのあたりの病的な要素は受けつけ難い。
自分のコントロール下に子どもを置こうとし、だからこそ、そこから子どもが逃れていくさまはリアリティがある。それこそが子育ての本質である。三種三様、素晴らしい。それだけに、子どもの反応がその外部にもないのが神経症的だし、母親はもう少しおおらかさを持っているはず。
金持ちのゆうくんの男の子は可愛くていい俳優だった。最も病的でもあるオノマチとの最後の和解が感動的だった。カルトにいく途中だった点でリアリティがある。
何でオノマチがあの夫を選んだかといえば、しんどいことから逃げたかったからだ。それゆえにますます不幸になる。それがこの物語の柱で、筆者の反復強迫。見ててしんどい。
烏丸せつこが良かった。
身体を売ってる音などの絡みなども良かったのだが、結局、全体的に、暴力的、DV的、逃げ場のない関係が苦しく、作者は病
気だとしかやはり思えない。見ててしんどい。
認知症の母とマザコン夫の設定は良かった。自分の夫と義母を見ているようだった。
おんも〜
母親という性
客観的に観て楽しんだ感が強い
菅野美穂さん、尾野真千子さん、高畑充希さんが演じた年齢も住む場所も家庭環境も違う三人の母親。
三者三様。
子育てに悩み、人生に悩む。
時に子供を見失い、分からなくなる。
自分は充希さんが演じた働いて働いて子供を育てる母親しか知らんので、彼女の息子に感情移入したかったのだが、その息子の描写がもやっとしていたのが残念。
美穂さんが演じたのは出産から何年かぶりに復職したフリーライター。夫の失職から夫婦が崩壊し、子供にもヒステリックに接した。これは子供が可哀想だった。
真千子さんは『茜色に焼かれる』とは真逆の自分がない母親を演じた。クソのような父親とともにサイコパスな息子を生んだ。隣に住む姑の認知症に気づかなかった。まったく救いがなかった。
ある意味健全な嫁さんと二人の娘に恵まれた自分が『わかる』というと嘘になるか。シリアスなドラマだが、客観的に観て楽しんだ感が強い。
ありふれた家族の重み
休みの朝から見たらずっしり重くなった、笑。
どこにでもありそうなありふれた家庭だからこそずーんと心にくる。3人の母親たちの苦悩が素敵な俳優陣の演技とともに描かれる。小学生後半くらいの大人になり始めていろいろ考え出してしまう世代の心の声も難しくてつらくて苦しくてとても心に響く作品。本当に子育ては大変だと思う。どこにでもありえるこんな世界の中でみんな頑張って生きている。一歩間違えれば、、ほんとそんな世界だと思う。
子供も親が好きだから気を使うし、親は子供が大好きだから頑張る。お互いの気持ちは同じなのにすれ違う。言葉に出して愛することがいかに大事かと思わされる。
にしてもこの映画に出てくる男たちはもれなくクソすぎる。。けどこれもまた1歩間違えれば自分もこうなってそうで怖い。いや3歩くらいはあるかな、、笑。
凄まじい演技合戦じゃ…
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