「【”幼き子供を育てる時には、忙しくとも頻繁に目を見て話し、子供の話を真剣に聴く事の大切さ”。ワンオペ育児、シングルマザー経済苦などの問題を絡め”子育てをする主婦の大変さ”を社会的視点で描いた作品。】」明日の食卓 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”幼き子供を育てる時には、忙しくとも頻繁に目を見て話し、子供の話を真剣に聴く事の大切さ”。ワンオペ育児、シングルマザー経済苦などの問題を絡め”子育てをする主婦の大変さ”を社会的視点で描いた作品。】
ー 鑑賞していてキツイシーンが多い作品である。
が、それを、瀬々敬久監督は、3人の”石橋ユウ”を育てる3人の母親(菅野美穂、高畑充希、尾野真千子)の姿を、愚かしき夫の姿や、周囲の人間の悪性から眼を逸らさずに、きっちりと描いた作品でもある。そして、描かれる3家庭とも、最後は希望が見える終わり方に、心を撫でおろす・・。ー
◆砂上の楼閣の上に辛うじて成り立つ”幸せ”。
だが、その幸せを成り立たせるために、無意識に”事実”から、目を逸らしてしまう3人の母親。
1.尾野真千子扮する母の家庭
・一人息子のユウを溺愛する。頻繁に口にする言葉は”優しい、良い子なの・・”。
だが、その良い子は、母の本当の姿
”夫の実家が隣にあり、頻繁に訪れる義理の母の存在が、どこか疎ましい。夫は静岡から東京への遠距離通勤で、余り話す機会もない事への不満・・。”
を見抜いており、サイコパス的な言動を学校内で、取り始める。
ー 個人的には、この家庭が最も怖かった。義理の母親の認知症に気付かない。息子に自分の期待を全て、掛けてしまう・・。育児の責任を全て妻に押し付ける愚かしき夫の言葉。ー
2.菅野美穂扮する母の家庭
・ユウと弟の面倒を見る事に追われる日々。それを、ブログに挙げて苛苛を発散している。夫の浮気を知った上で、容認する姿。
そして、且つて勤めていた会社の上司から、仕事を頼まれる一方、夫は職を失う・・。
ー この家族は、一番普通に見えたが・・。
育児に協力しようとしない夫の姿に、無性に腹が立つ。
そして、子供の前では、夫婦間で声を荒げて喧嘩をしてはいけないという、当たり前のことを思いだす。けれど、我慢し過ぎるのも良くないしなあ・・。
夫が家を出る際に、ユウが”生まなきゃ、良かったんだ!”と涙ながらに叫ぶ姿に、
”パパがいたから、貴方たちと会えた!”と母が泣きながら答えたシーンは、沁みたなあ・・。ー
3.高畑充希扮する母の家庭
・シングルマザー。
夫は女を作って出て行ったらしい。一日13時間勤務は当たり前で、コンビニと洗濯会社の仕事を掛け持ち。
阿呆で倫理観のない弟(藤原季節)と、派手な格好だが娘を気遣う母(烏丸せつこ)の姿。
菅野美穂扮する母のブログを読んでいる。
ー 一番、まともな家庭だと思っていたが、息子のユウは、母が大変なのは、自分の為と密かに心を痛めていた・・。ー
<今作は、観ていてキツカッタ・・。
特に、尾野真千子扮する母の家庭で起きる数々のシーン。
けれど、ラスト、息子が母に差し伸べた手に救われたなあ・・。
今作は、出来れば子育てに奮闘する多くの若い母親と父親に見てもらいたいなあ・・、ともうすぐ子育て卒業の男が思った作品。
ちょっとしたトリックも効果的な作品である。>
私こそ、役に立たない男の代表です。
我が家は子育てを終えてますが、思い返すと、やはり子供と向き合っていたのは妻だと思いますね。
妻だって仕事してたのに。
最近、こういう男の情けなさを訴える映画が増えてきたような気がします。
おはようございます☀
コレは観ていて母親あるある満載でつらかったですね。
男性目線でも旦那達はダメ旦那でしたか。
NOBUさんのおっしゃる通り、これから子育てする若い人たちにぜひ観てほしいですね。うちの旦那にもみせたいけど,何かを感じるんでしょうね、絶対観ませんよ😩