「ドラマは観ておりません」劇場版 ルパンの娘 tkryさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマは観ておりません
そんな不届き者な私にとっては、あまり好きになれず…といったところですね。
前情報は予告くらいでしたが、冒頭2分くらいの導入でこれまでのあらすじや世界観、ノリは分かるようになっており、親切に感じました。
愛の不時着やBTFをはじめとするパロディ演出はチープではありますが面白かったです。
(恐らく)キモであるタイムパラドクスなど、粗を指摘すればキリがないですが、本作に関して言えばそんな細かいところをあげつらうのは野暮というものでしょう。
ただ、期待していたより、おふざけパートがマイルドだったのが気がかりです。
もっとやっちゃって全然良かったのではないでしょうか。
おふざけが引っ込んだ結果、それによって際立つ愁嘆場。
お涙頂戴風なシーンが多く、そして長いです。
体感では全体の1/3くらいは誰かしらが泣いていたのではないでしょうか。
あと笑わせようとするシーンと泣かせようとするシーンの区別がいくらなんでもファジーです。
回想の中のピエロのメイクは明らかにジョーカーのパロディだと思いますが、笑わせる感じではないので困惑してしまいましたし、
深田恭子さんがクライマックスで走るシーンあるのですが大真面目なわりに、あまりに運動音痴然とした走り方で吹き出してしまいました。
また、ドラマの「ザ•ムービー」であるので仕方ないとは言え、いくらなんでもセリフで一から十まで説明しすぎかと。
リビングで家事をしながらとか、スマホ片手ならアリですが、劇場の暗闇のなかで画面に集中している身からすると、くどいと感じます。
映画用に演出をチューニングする余地がかなりあったのではないしょうか。