「意識を覚醒させる、それだけで惹かれる」ホムンクルス パプリカさんの映画レビュー(感想・評価)
意識を覚醒させる、それだけで惹かれる
伊藤が説明するトレパネーションの話に名越よりも前のめりになってしまった私。
頭蓋骨に穴を開ける痛々しさより、第六感の感覚を感じられる事にワクワクしてしまう。
そのいかがわしさ漂う行為は実際に行われていて、60年代から70年代にはムーブメントもあったっていうんだから驚きだ。
そして、その能力を表す様にみえてくるホムンクルス達、心の闇が誇張され変異したそれらは新宿の繁華街にぴったりだった。
名越を吸い込み足元をすくう砂の女子高生はもっとも印象的で、自分を解放するとかそんな単純じゃない屈折感や若者の底なしの虚ろがそこに見えた。
興味津々だった伊藤のホムンクルスがあんなだった様に、自分のホムンクルスも…。自分自身の心の隅々まで探ってしまった。
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