彼女来来のレビュー・感想・評価
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【”茉莉が居なくなって、知らないマリがやってきた。”不条理恋愛映画、もしくはホラー映画。】
■都内郊外のキャスティング会社で働く30歳の男・佐田紀夫(前原滉)は、交際3年目の恋人・田辺茉莉(奈緒)と穏やかな毎日を送っていた。
ある夏の日、帰宅した紀夫は窓から差し込む強い日差しを目にした瞬間、気づくとそこにいるはずの茉莉の姿はなく、知らない女(天野はな)が立っていた。
女は”マリ”と言う名を告げるが・・。
◆感想
・所謂、観客に不条理をぶん投げて、解釈を任せる映画の類だと思う。
・解釈を委ねられる映画は、好きなのだが、この作品は余りにも委ね過ぎだと思う。
<茉莉が居なくなって、2年後。紀夫は、マリと楽しそうに暮らしている・・。
ウーム。そういうもんかね・・。
これは恋愛映画なのか。それともホラー映画なのかの判断は、観る側に委ねられたのかな・・。>
妄想彼女‼️❓再来‼️❓
観たの忘れて、何度目か。
彼女が入れ替わる不条理劇。
キャストがいけて無いので、好みのキャストで妄想する。
最初の彼女はすず、後の彼女はアリス、それで彼氏は大倉忠義、仕事は鳥貴族。
どうだ、これで倍速、伴奏は下手なバイオリンじゃなくベースだ。
するとシュールでアバンギャルドでナンセンスな舞台装置が完成した。
そいで、周りには、吉岡里帆と麻生久美子とオダギリジョーと配置して観た。
少し、楽しんだ、しめしめ、トホホ。
ノリノリピート!
貞子と思いきや押しかけ女房
トークイベントの佐藤玲ちゃんにつられて見に行ったらなんと出てなかった!😱
ついていけない若者言葉「大丈夫です」がとうとう映画になったか、と思ったが、やっぱりタバコは吸うのか…。
無理筋とナルシストの映像は若いからかな?
最初の助手の女の子が1番怖かった。
左利きと右利きが壁沿いの卓に向かい合うなら逆だと思う。
とにかく、トークイベントの初生佐藤玲ちゃんに満足。😆
面白くはないね…
全く知らない役者さんに監督、スタッフ。
でも狙った通りの演出だったろうことは役者の演技や映像、一つ一つのカットからも見て取れた。
ただ肝心のストーリーがイマイチ。
監督さん寓話好きらしいのですが、個人的に寓話の定義もよく分からないし思い入れも何もしないんですけど、一つだけ言うとすれば、結局オチが無い。星新一みたいなオチが用意されていたなら何も言うことはないんですが、ただああなっただけでラストまで行ってしまうと「!?」で止まってしまう。
上映後のトークショーで「毎回彼女が出来る度に世界一好き、と言ってた自分が気持ち悪く感じ、更には役者のように彼女の代役は受け入れられるのか疑問を持ったからこれ作った」というような動機を聞いてなるほどと思ったが、だからと言って作品が俄然面白くなる訳でもなし。
それならそれで、ちゃんと作品内で伝えてほしかった…
【同じ】
胸がキュッと締め付けられる感じ。
これは同じだ。
予感も何もなく、唐突に彼女に別れを告げられ、その彼女の幻影を無意識のうちに求め、場合によっては、次に付き合う彼女にも、どこか似たようなものを探してしまう感覚と。
心が彷徨う感じは、ハッキリとした理由が欲しいのか、彼女の存在が消えてしまったことが受け入れられないのか、きっと、その両方で揺れ動いているのだ。
そして、新しく踏み出した恋も、同じことを繰り返しているようだったら、同じような状況がまた訪れるに違いないのだ。
それに、僕達は、なかなか気付かないのだ。
やっぱり、甘酸っぱい、胸がキュッとする感覚だ。
モヤモヤが残るのにイヤじゃない
昔からSF映画やショートショートで扱われてきた、「目の前にいるその人は本当にその人か?」というテーマがある。その人だと思って接していた人が、エイリアンだったり、アンドロイドだったりするってのがありがちなやつ。そんなのを観たり読んだりしていると、本作の設定は少し身構えてしまう。
一緒に住んでいる彼女が失踪し、代わりに同じ名前の別人が部屋に住みつくという話。顔は全く違うし、昔の記憶がない女性だが、恋人しか知らないようなことを知っていたりする。まぁ、エイリアンでもアンドロイドでもなさそうってのはわかるが、奇妙な感じは残る。藤子・F・不二雄先生の少し不思議(SF)な漫画にありそうな設定。
彼女がなんでいなくなったんだろうなんて疑問を持ってしまうとまったく面白くないんじゃないか。むしろ、親が新しいマリと仲良くしているのを見て、彼女を受け入れ始めるのなんて普通の恋愛でもありそうな構造に思える。
最後は予想していた通り、あぁそういうことだったのねとスッキリすることはない。結局何だったんだよ!?と思うこと間違いなし。後輩の女の子の話や恋人のお姉さんの話やカフェのこととか、伏線っぽいやつも何の関連性もなかったりするし。でも、個人的には嫌じゃない。あぁ、まさにショートショートのようなモヤモヤ感!
スッキリしないのは置いておく事にして
恋愛の錯覚とはこんな感覚なのかもしれない。
ある日突然同棲中の彼女が消え、別の女性が現れ当たり前の様に家に住み始める。
ファンタジー風なその導入部だが、主人公だけがすっぽりと現実に取り残される。
辻褄が合わない混沌とした状況は、信仰宗教やネットワークビジネスの理不尽が堂々としているのに似ている。そして過去の恋愛を思い出した時の自問自答にも。
恋愛の錯覚、何度も繰り返すと脳はその上を求め始めるんだよな。
それはまた別の話?
突然同棲中の彼女が行方不明となり、同時に明らかに彼女では無い同名の女に家に居つかれた男の話。
芸能系の小さなキャスティング会社で働く彼氏が、絶賛ラブラブ同棲中の家に帰ったら、あれ?あなたはだあれ?と巻き起こって行く。
そもそも、仲良い訳でもない常態での口の利き方とか厚かましさとかが個人的にもうあり得ないのは置いといてwまあ、そもそもがファンタジーみたいな出来事だけど、自分だったら最初の段階で警察にクレーム入れて絶対に動かすし、絶対に追い出すし、その後も入れたりすることはあり得ない。
そんな自分からみたら、主人公は優しいというよりダメなヤツ、出来ないヤツとしかみえず。
本当にそんなんで仕事出来ますの?
そして実際にはあり得ない、考えられないけれども、映画としてはそういう方向に進んで行くんだろうなとも思う方向に…で、なんだこれ?
主人公の感情がほぼ理解出来ないし、それならもっと最初から、とまだ隣人の行動の方が理解出来る始末。
個人的には…だとしても、せめて弁当ガールでお願いします。
恋人は移り変わる
キャスティングの会社で働くノリオは恋人のマリと同棲していた。ある日、ノリオが家に帰ると、そこにいるはずのマリの姿は無く、代わりに見知らぬ女がいた。困惑するノリオに、女は、ここに住むために来た、と訳の分からない事を言う。そして、その女は自分の事を「マリ」と名乗り・・・という話。
最初は先日観たファザーの様にノリオが病気なのかも、とか思って観てたが、どうも違う。
何が言いたいのかさっぱりわからないまま終わった。
上映終了後オンラインで監督とプロデューサーとのトーク会が有り、その中で監督が、彼女が変わる時の途中をすっ飛ばした様な作品が作りたかった、と話されてた。監督自身も訳わかんない作品を作って満足してる様な感じを受けた。
まぁ、そういう作品が有っても良いだろうけど、個人的には好きではない。
バイオリンの音とのコラボもテーマらしく、そこは良かった。
僕の中ではグランプリです!
MOOSIC LAB[JOINT]2020-2021の
準グランプリを受賞されたってことで
アンコール上映で鑑賞です。
いやはや、観てよかったー!
めちゃくちゃ面白かったです。
MOOSIC LAB作品なので、音楽と映像の
コラボが主体ということ(ですよね?)で、
その趣旨では準だったのかなー?と勝手に
思ってます。
音楽はとっても効果的(ヴァイオリンの
音色って色んな表情があって良いですね)に
使われて、ストーリーを幾重にも厚く
させるものでした。
それはそれで素晴らしいのですが、
とにかく物語や演出が最高にイカしてました。
ほんとに良くできてました。
今回は上映前に監督のトークショーがあったからか、
作品内容がすっと腹落ちしました。
監督曰く、これまで何度も恋愛をしてきて、
付き合っていた彼女達にに対して
「君が世界で一番好きだよ。」って言ってきた自分。
そんな自分を気持ち悪く感じたそーです。
世界一が何人もいるっておかしくないか?と。
(と、おっしゃっていたと思います、
間違いならすみません)それが着想の素だと。
なるほどー。なるほどー。
ホント、僕たちは何を好きになるんだろう?
彼、彼女の好きなポイントが満たせれば、
相手に求めることが充足すれば、
「世界一好き」の感情表現を因数分解して
素数にしてそれがあれば好きになるのか?
え?そんな単純?なことなんかな?
好きって何だっけ?はて?
さらに、恋愛関係の危うさや人間の気持ちの
ゆらゆら、いくら好き合ってると思っても、
実は一寸先は闇、、、
なんて凄く当たり前のことも
主題と思しきエピソードと相まって、
サスペンスのように見せてくれます。
もう、秀逸です。
多分、寓話と捉えて良いんじゃないですかね?
斜め上のさらに雲の上の裏くらいの展開を使って
恋愛って?お前の気持ちって?って突きつけられます。
比喩表現や抽象表現ではなく、物語の中で語ってる
点が見事です。前述しましたがサスペンスタッチなので、ぐいぐいと引き込まれていきます。ホント。
次は?次は?って感じです。もう止まりません。
うまい!見せ方うまいなー。
本作は見る人によっていろんな感想が分かれると
思います。恋愛の形がカップルの数ほどある証拠。
素晴らしい作品でした。
うーむ、邦画豊作ですねー。
あ、書き忘れそうに。主演の前原さん素晴らしかった。
あと、この題名いいですね。
Google先生に聞いたら
「来来」=「いい加減にして」だそうで。
字の意味も考えると、うまい題名だなーと
改めて感心。
傑作でした。
経験や環境が価値観に釣り合うか、硬派なヨーロッパ映画のような1本
なんだろう。経験なのか、環境なのか…転じて結するものに慣れすぎていることもあって、咀嚼できず。監督のトークショーもあってようやくというところ。
この作品の着想は、監督が付き合っていた彼女に「君しかいない」ことを、元カノにも、さらに元カノにも…と繰り返していたことに気づいたことから。じゃあ、人って本当に好きな人の全てを見ているのか?と突く。よって、中身はかなり閉塞的。それが「分からないけど…面白い」になるか否かを狙っているという。
となると、受け手が受ける影響は、経験や環境によって評価はかなり左右される。硬派なヨーロッパ映画のように、心の移ろいが表情に出て、2人の彼女に未練と恋が天秤として釣り合う。
そういう意味では、監督のおっしゃっていた、顔のゲシュタルト崩壊がようやく理解できる。キャスティング会社で勤めている佐多に、彼女の変化は捉えられていたのか。そうした関係性の曖昧さが不気味で硬い作風を構築している。
ただ、結局のところ、繊細で静とバイオリンに絡めた悲壮を纏っているので、予備知識があっても好みではなかったかもしれない。監督の着想と具現化への努力が伝わったトークショーもあって満足。サインももらったことだし。ただ、ハマらなかったという意味でこの評価に留める。
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