「粗暴な凶悪と、正義の表ヅラの悪、ショボい警察幹部の組織悪、悪の3大ハーモニー。でもヒーローはやっぱり松坂桃李だった。【正直、ネタバレ】」孤狼の血 LEVEL2 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)
粗暴な凶悪と、正義の表ヅラの悪、ショボい警察幹部の組織悪、悪の3大ハーモニー。でもヒーローはやっぱり松坂桃李だった。【正直、ネタバレ】
イヤイヤ、もう鈴木亮平演ずる上林が、憎たらしい悪の権化と化して、映画と観客を引っ張る。引っ張る。後半まで引っ張る。出所後刑務官へのお礼参りで、親族の妹だかを普通の人間はあれほど残酷にはやれない。刑務官本人相手ならともかく。観ている客の良心を一気に痛めつけてくれる。相手は、女だよ。フツーの。
その後も暴力と◯
人の連続、理不尽な負のオーラで観客の憎悪のベクトルを一気に惹きつける。「悪役は憎まれてナンボ・・」だから、鈴木亮平、なかなかの好演である。この悪の権化のおかげで時間が経つのも早い。
知り合いの女性の弟の韓国籍青年をスパイとして敵陣に送り込む刑事松坂桃李のワルぶりも霞んでしまう。凄まじい鈴木亮平の凶悪、悪辣ぶりだ。コレの第1作観てないのだけれども、無理矢理暴力団抗争を終結させた松坂桃李演ずる日岡の剛腕列伝も、鈴木亮平の悪辣ぶりには及ばない。
観てた観客気付いた人はみんな思ったよ。上林のセリフ「次入る時には網走か・・」って。おいおいお前、・・・ガキの頃両親ヤっていて、民間人惨◯して内輪の暴力団員もやった時点で、「お前の行き場所、もはや刑務所にはないぞ。お前の行くのは拘置所だけ、それも早期執行のデス・バイ・ハンギング」って忠告してやりたかった。ただコイツはコイツなりに、世話になった姉御も問答無用で行動にブレは無い。
でも観客だんだんと気付く、当初の民間人惨◯の捜査が全然進んでいないこと。中村梅雀演ずる県警の瀬島だかが、修羅場もくぐっていないのにやけに冷静だと言うことに。
そして意外なシンパシーを生むのが「チンタ」こと韓国人青年の泥臭い死に様。
雨中で日岡にトドメを刺さない上林。90年代の「セブン」ブラット・ピット思い出したよ。ケビン・スペイシーね。
最後には広島県警のヘタレ極悪管理官の醜悪ぶりが、観客を我に帰らせる。「一番巨悪なのは机上で偉そうに悪を指揮するコイツ」だと・・・
最後は県警の監禁を抜け出したパトカー爆走させる松坂桃李の独断場。一気にヒーローが躍り出てきた感じ、鈴木亮平とのカーチェイスも、血まみれの死闘も、全ては松坂桃李のヒロイズムを光らせる。鈴木亮平の上林がヤられるはお約束の既定路線だが、うまいこと落とし所に落としている。ただ鈴木亮平の死に様、体裁良すぎ。あんまりカッコ悪いと大物俳優がオファーを受けてくれないからだろう。ただ観客は松坂桃李に自己投影して心酔してしまう。だらしのない県警の管理官も事実上やっつけてくれたしねぇ。全ては松坂桃李のための2時間30分。あっという間、うまくできた映画である。「いのちの停車場」ではヘタレだった松坂桃李、千両役者かプロダクションの力か、とにかく圧倒的な主役感がたまらない。
ただ注釈入れると現実の反社はコレほどでは無い。だから時代設定を引き上げたのだろう。
りかさん ありがとうございました 役所さんは善人役しか最近存じ上げないので、観るのが楽しみ😊
仕事との関係はボカさせてください 守秘義務ありますから🙇【一般的なこと公表されていることは言えても個別事項は言えない】
①レビューのラストもコメント文も、よく反社のことご存知ですね。お仕事上ですか❓大変ですね。
②鈴木亮平さんの凄さはよくわかりました。作品ごとに全く別人となり力量の凄さや熱意を感じます。でも、役所広司さんも凄い。
1と2どなたかもおっしゃってましたが、全く別物、と捉えると納得です。1が大好みです。🦁
ケイさん、返信ありがとうございました😭おっしゃるとおりですね。「仕事=公務」ですから狂気の沙汰ですねぇ。ありがとうございました😭またよろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
鈴木亮平さんのワルぶりはすごかったですけど、結局は松坂さんの映画だったんですよね。ちょっと痩せすぎ(まさか、悪役と同様にシャブやってた‥とか😅)でしたが、確かに彼の映画でした、頑張ってたと思います。