浜の朝日の嘘つきどもとのレビュー・感想・評価
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残像現象
閉館が決まった100年近く営業していた映画館朝日座に突然現れた茂木莉子の映画愛とその思いに至る話。
売却と取り壊しが決まった映画館の再建の話かと思ったら、確かにそうではあるけれど、メインは26歳の主人公の高校時代から現在までの恩師であり友人でもある先生とのドラマなんですね。
大久保さん良い役過ぎません?w
舞台が福島だし震災に絡めてはいるけれど、そこに頼らなくても話はなり立つし、家庭環境に悩み迷える少女に寄り添う大雑把だけど話しの判る先生ってだけで充分面白いし熱いし。
何なら映画館に纏わる結末も、そうじゃなくても良かったぐらいに、そこまでのストーリーで充分面白かった。
栞
ドラマ版の前日譚ですが、ドラマは未視聴です。高畑充希さん主演の作品としては超小規模だなと思いつつも鑑賞。
閉館寸前の映画館をとある女性が救う為に奔放する物語です。初っ端から高畑さん演じる浜野あさひ改め茂木莉子が柳家喬太郎さん演じる森田保造がフィルムを燃やすのを全力で阻止するところから場面が始まります。ここがとっても笑える場面で、茂木莉子が楯突いていくので、それに対抗する森田が圧倒的に押されていく展開がずっと面白いです。
そこから不動産に行ったり、ビラを配ったり、クラファンをしたりと、悪態つきながらも誠心誠意働く彼女の原動力は恩師の願いでした。あさひの高校生時代に描写が移り、東日本大震災の影響で人助けに奔走してしまったが故に父親のせいで、友人関係が崩壊してしまったあさひの心境を支えてくれたのが大久保さん演じる田中先生でした。生徒に寄り添ってくれる人かと思いきや、割と厳しめのことを言う先生で、良いことばかり言う大人は信用できないでしょと、真っ当なことを言っているあたり、人生経験豊富でとっても教養のある人だなという印象がつきました。
そんな先生の元へ家出したあさひがやってきて、一夏の生活を過ごす描写が擬似家族でありながら、本物の親と娘のようで微笑ましかったです。途中から彼氏のバオくんがやってきた後も楽しい時間が過ぎますが、その中で外国人留学生の闇をさらっと重く描くので侮れません。
ただあさひの母親が田中先生を未成年誘拐容疑をかけて、あさひは実親の元へ戻ることに。母親は一切登場しないのですが、弟にだけ気にかけたり、ノイローゼになったりと、震災が生み出した毒親という感じあり、良い意味でとても不快でした。ただ田中先生、とってもとっても優しいことに、あさひが渡した生活費諸々を増やして、学費の足し、そしておまけに映画代を渡すという聖人な行動をしてくれます。厳しいことを言いながらも、心の底から優しい人で、現実の大久保さんととってもリンクしていて素敵でした。男にだらしない場面も笑
そんな先生が乳がんで余命宣告され、虫の息になった時に、バオくんが心からの好きを伝えて「ヤッときゃ良かった」と遺言を残して死ぬシーン。不謹慎ながらとっても笑ってしまいました。「ザ・スーサイド・スクワッド」の爽快な死の笑いとはまた違い、言葉で笑わせてくるあたり、とっても悲劇的なのにとっても喜劇的に仕上がっているのはさすがだなと思いました。
結局クラファンは集まらず、映画館は解体となり、2人とも諦めてご飯を食べに行こうとしますが、住人だったり、バオくんだったり、あさひの実親がお金を出資して助けたりと、なんやかんやで映画館は存続することになりました。正直、ここでたくさん人が集まって、なんとかなるという流れは微妙でした。バッドエンドはバッドエンドでも、前に向けるバッドエンドだったので、ここでハッピーエンドにするにはお門違いかなと思ってしまいました。あとコロナ禍を交えてはいるのですが、登場人物全員マスクをつけてないので、現実と空想がリンクしてないなと思ってしまいました。
とはいえ、役者陣の演技は素晴らしく、高畑さんの闇と光の演技(高校生時代を演じた高畑さんかわいすぎました。)の振り幅、大久保さんの身から飛び出るほどの優しさ、柳家さんの飄々とした喋り、演技についての文句は1ミリも御座いません。
映画にハマったきっかけを少しだけ思い出させてくれた作品でした。サブスクも楽しいですが、まだまだ映画館を愛し続けようと思います。
鑑賞日 9/10
鑑賞時間 16:30〜18:35
座席 G-4
泣いて笑った
小さな映画館って店主がどんな組み合わせで見せるか決めれるんですね。1日2本セットで見せるんだと知りました。大久保さんが素敵な演技してました。高畑充希さんの目がいいですね。映画愛に泣けました。笑える部分もあり、いい映画でした。
タナダユキ監督による「映画に愛をこめて」
福島県南相馬に実在する映画館が舞台とのこと。
閉館を決めた福島県の映画館・朝日座は100年近くの歴史に幕を下ろそうとしていた。
朝日座を立て直すために東京からやってきた高畑充希ちゃん演じる茂木莉子登場‼︎
充希ちゃんの声のトーンのせいかなぁ。映画館の支配人を演じた柳家喬太郎さんに対する無礼なタメ口も気持ち良くて仕方なかった。二人の会話が楽しくて仕方なかった。自分も「ジジイ」と呼んで欲しかった。
そして、大久保佳代子さん。莉子を助け、莉子に映画の魅力を伝える学生時代の恩師を演じた。彼女を美しくとらえた魅力的なショットがいっぱいあった。
ラスト、竹原ピストルさんの登場で、忘れかけていたテレビドラマ版とつながった。
タナダユキ作品ということで期待し過ぎた感も有り。
生きるためにチカラとなるもの
少なくとも今年観た映画の中ではトップなくらいによかった。
何しろ脚本にリアリティある。なぜそうなるのか、なぜそんな気持ちになるのか、なぜそうなったのか。納得できるベースがあるからこそ、感動できる。
高畑充希はいい女優だなぁって思ってるし、この主人公にすごぐマッチしてる。
重すぎず、軽過ぎず、かといって浮世離れもしていないリアルさ。生きるためのチカラになってくれる映画。映画って食べるためになくてはならないものではないけれど、こころを癒すためには必要なひともいる。
それを実証してるかのような映画です。
映画館なんかなくたって、生きていけるんだけどね。
「フィルムって、半分暗闇見ているのよ。」って言われてドキリとした。世の中も、真実の半分しか見れていないんじゃないかと。いや、それ以下か。その半分を埋めるために、映画(を含め創作物であるエンタメ全般)を観たいと欲するのか。感情にできた隙間を埋めたくて、映画を観たいと思うのか。それを知ってるからこそ、映画館を守ろうとするのか。
その気持ちは、
先生「東京で何してたの?」
あさひ「映画館ばっかり行ってました」
先生「入ってよし」
のやり取りでわかる。
支配人の「みんな、映画館がいつでもあるって思ってるから大事にしないんだよ。人と同じだよ。」ってつぶやきでわかる。
高畑充希の演技はややオーバーアクトに感じることが多くて、今回もそのきらいがあった。役柄的にその熱量が必要だったせいもあるだろうけど。それに、私可愛いでしょ?感がいつも強い。ただ、高校生役も実年齢役も違和感なくこなすスキルはすごい。
喬太郎師匠は、ふだん高座の上での"独り舞台"が主戦場なのに、人と交わった掛け合いが自然すぎて心地よすぎた。たまに演劇の舞台にも出ているとはいえ、さすが。ドタバタしがちな物語の中で、適度なユルさと、緩急の間の上手さったらなかった。
しかし、結局おいしいところを最後にかっさらっていったのは、大久保佳代子だったな。なによ、好感度上がるじゃん?
ラストは、たしかに大団円ではあるけれど、決して万事好転のハッピーエンドで終わらせていないことは、森田支配人とあさひのやりとり、
あさひ「ほんとにこれで良かったのかな?」
支配人「これで良かったにしていくしかねえな」
でわかる。その冷静さのおかげで、すっきりできた。
そんな現実を見据えている支配人が、「映画館なんかなくたって、生きていけるんだけどね。」と自虐的に言う。だけど、映画好きが言うそのセリフは、駄々洩れの愛にあふれているようにしか聞こえなかった。
題名に振り回されてしまった。
福島の震災復興映画なのかなと想像してたんだけど、そっちではなく、全国にある映画館へのオマージュがヒシヒシと伝わってきた。
閉館間近の名画座に突然やって来て、勝手に立て直しを図る女子が主人公。オーナーや周囲の声には耳を貸さず、映画館存続の為に頑張ります。強引だけど憎めない、重い話なのにコミカル、高畑充希の魅力全開だわ。
ストーリーは、この映画館の話と、そこに至るきっかけを作った恩師との繋がりの、2本柱。
恩師との話は全て過去の出来事。なんだけど、題名の「嘘つきども」が、引っかかって、これは本当なのか嘘なのか、今なのか過去なのか時系列もずっと混乱してました。
元々、そんなに難しく話では無いので、最後はクリアになりました。
どうでもいいけど、茂木莉子って、片桐はいり(記憶違うかも)を思い出しちゃう人はそんなに多く無いのかな?
あと、子供の頃行ってた津山市の映画館を、ずっと思い出してました。
で、嘘つきどもって誰の事だったの?
楽しかったわ。
映画館は必要だ
シネコンの波に押されて都内でもミニシアターと呼ばれる映画館が相次ぎ閉館していっているが、当たり前の話、映画館がなければ映画は上映されないし、映画好きとしてはやはり映画館で観たい。
映画も含めて芸術、文化は人を豊かにし心を満たしてくれる。
それが全てではないけれどやはり映画が必要な人も居るし、映画館に救いを求める人も居ると思う。
厳しい情勢の中、この映画が作られて上映された事は非常に感慨深い。
日常が以前のようには戻らないのだろうけどできる事を精一杯やっていくしかない。
人はどうせ死ぬのだからやっておけばよかった、と後悔しないように。
映画を愛する人に根暗が多いのは間違っていない気がする笑
映画ではお腹が満たされないし、無くても死ぬわけではない。
だけど、映画を観ることで、心を揺さぶられたり、少しでも勇気をもらったり、頑張ろうと思わせてくれることもある。
そんな映画大好きな根暗の1人が私です笑。
今作の大久保さんがハマり役だった。迷える主人公を導くでもなく、突き放すでもない、漂う良い女感。でも男運は皆無。
テレビで観る姿とマッチしていてすごい自然に感じた。そして、最後の言葉に笑っちゃった^_^
今作のようにコロナに負けずに頑張って映画を上映してくれている人たちに感謝します🙇♂️
主演の高畑充希さん流石です。
評判がいいので期待はしてましたが、期待以上で素敵な作品でした。
映画を愛する人達の映画への思い、かなり刺さる台詞が散りばめられていて。観終わったあと、ぽわっと心が暖まる映画で、やっぱり映画は映画館で観たいなと改めて思いました。
演者もジャンル違う方達で、皆個性あって良かったのですが、やはり主演の高畑充希さんの演技が、流石で際立ってました。確かタナダ監督がこの作品の出演を熱望されてたとか。自然な台詞まわし、表情引き込まれました。JKが全く違和感なかった。そして柳家喬太郎さんとのコンビ最高です。
また観に行きたいです。
詰め込みすぎて消化不良
福島のテレビ局開局50周年記念で製作された今作。震災によって崩れた家族の在り方も絡めながら、古びた映画館の再興に動く人々を描いている。
ちょっと色々詰め込みすぎて、劇場再興にかける想いも、自身が敬愛した恩師への想いも、地元住民の離れてしまった家族への想いも、全て中途半端で消化不良に感じてしまった…
結局、劇場存続に関してはハッピーエンドとなる訳だけど、結末の付け方もかなりの力技に思えて…
地方・都会に関わらず小劇場の苦境は良く分かるし、映画好きとしてとても共感出来る部分が多いけれど、そんな贔屓目に見ても良作とは言い辛いかなぁ…
映画館って最高!ってことが素敵に描かれている
テレビ版は未視聴でも楽しめる作品。
是非その後の話も見たいと思えた。
映画というエンタメがもってるあったかさ
観てお腹が膨れるわけじゃないけど
明日も頑張ろうと思える活力になる
そんなことが素敵に描かれている。
一番印象深いシーンは高畑さんが泣き笑いするシーン。うますぎて本当に関心。自分も思わず泣き笑いした。
映画って、さらに言えば、映画館って、最高だ!
最高!癒しと少しの感動物語。
福島県南相馬のボロボロの潰れる寸前の映画館を救う物語。映画館を救いに来た高畑充希が、ジジーとか口が悪く、超ウケた!ハマり役。
映画館の主のジジーもいいキャラだった。
少し蛭子さん似?
大久保佳代子も凄くいい役だったー。ハマっていた。
いい人ぶらないで生徒を救うとか、あのキャラを生かしながらもメチャいい先生を演じる。
ゆっくり流れる映画だったが、のめり込んで観てしまった。
何故か大久保佳代子が死ぬ時、涙場面だったのだが、あのキャラのせいか、全く感動出来なかった(笑)
最後はあったかーい気持ちになれた映画。
【映画を観る理由】
僕の田舎の町に、むかし、映画館がひとつあった。
今はない。
僕が通った高校のある町には映画館がふたつあった。
今は、どちらもない。
地方都市も、市内の映画館は少なくなって、郊外のシネコンに取って代わられているように思う。
だからというわけではないが、この実在する映画館にはずっと映画を届け続けて欲しいと思う。
この作品は、映画館の存続を巡るあれやこれやに、人間味が溢れていて、楽しいのだが、実は、どうして僕達は映画を観るのだろうかと考えさせるようなストーリーでもあると思う。
茂木莉子こと朝日の経験した辛さや、先生との交流ようにだ。
どうして、こんなにも沢山映画を観るようになったのだろうか。
理由やきっかけは人それぞれだと思うけれども、身近に映画館があったという人は少なくないだろう。
僕は、田舎時代から映画は好きだったけど、映画好きを自認しはじめたのは、大学に入学して映画館が身近に沢山あるようになったことと、ロードショーだけではなく古い名画と呼ばれる作品をレンタルビデオだけではなく、大きな画面で観る悦びを知ってからのような気がする。
母親のジェームズ・ディーン好きも影響している。
そして、大学のゼミの恩師が無類の映画ファンで、最高の名台詞は何かということで盛り上がったこともある。
「第三の男」のオーソン・ウェルズのアドリブのセリフだ。
ウィーンの観覧車乗り場でのものだ。
名台詞としてはいささか長いが、これがアドリブなのかと驚いたのと、これほど社会に対して、リアリティとアイロニーを突き付けた名台詞を未だかつて聞いたことはない。
エンドクレジットの詩の一文の持つ意味と、映画とビデオで変更になった日本語訳が数十年にわたって僕を悩ませたのが、ウンベルト・エーコ原作の「薔薇の名前」で、これも印象深くて、しつこいくらい、たまに、友人に話す。
だからといって、このふたつがベスト2かと問われると、それも違う気がする。
映画には、テキストでは文字でしかないものが、社会学も、歴史学も、社会科学も、純文学も、政治学も、科学も、勇気も、愛も、正義も、理想も、現実も、問いかけも、全部、想像力を駆使したメッセージとして入り込んでいる気がするのだ。
だから、やめられないのだ。
きっと誰かの糧となる物語
きっとこれが良いだろうと思って皆動くが
果たして、それが最善だったのかなんて、誰もわからない。
揉みくちゃに考え行動し出た答えに、良くしていくしかないだろうって言った
柳家喬太郎さん演じる朝日座支配人 森田
そのセリフを聞いた時、繋がりとは血なのか心なのか、どっちかなんかわからない
でも、やるっきゃない!
サンボマスター「できっこないを やらなくちゃ」である!
どんな時勢にもどんな悲しみにも推して参る!を忘れてはならないとボクは思った。
タナダユキ監督の脚本は、誰かの心にストンと降りてきて、だよねって確かめさせてくれる
ラストの支配人森田と茂木莉子のやりとりはルパンと次元のような最強バディのようで良かった
衣装もかなりキャラクターに合っていて淡い色のコーデがコンクリートなど重い背景でも
映えていて素敵だった。
面白いと思ったんだけどな、、
舞台挨拶での俳優たちのトークが不完全燃焼を漂わせていた。
原因は脚本の脆弱さ
俳優たちが呼吸困難になるような場面が多く散見された。
タナダユキはいい奴である。 だから、こんなに良い役者たちが手弁当に近く集まったのだろう
それを活かす為にも考え抜いたホンを作って欲しかった。
テレビでいいかなという感じですね。
テレビドラマの前日譚ということですが、テレビで見るぐらいで良かったかなという感じですね。
映画のつくりとしては、低予算映画の部類ですが、その分、会話劇になっており、他愛もないのはいいですが、ちょっと映画としては見ごたえに欠ける部分があります。
これだと、尺を1時間半ぐらいにしないと、かなり中だるみしてしまいますね。
題名と内容が合っていないし、映画好きが観たら感動するかと言えば、そこまででもないでしょうね。
まあ、高畑充希さんファンは楽しめるかもしれませんが、高畑充希さん演じる茂木莉子のキャラが、今ひとつ出来上がってないのかもしれません。
まあ、期待値より低かったので、批判ばかりのようですが、なんとなく映画を観たくなった方は、ぜひご覧ください!
高畑充希、久しぶりに映画館で観た
あまり高畑充希が出る映画を観ていなかったので、久々に見た。
本当に映画らしい映画だった!素晴らしい。もっとふざけてるのかと思ってたけど、すごく真面目だった!これは観るべきです。
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