「映画館の再生はおまけだった。」浜の朝日の嘘つきどもと Route193さんの映画レビュー(感想・評価)
映画館の再生はおまけだった。
私は映画へのオマージュとか、映画制作とか映画館の映画が好きです。
最初、廃業を決めた支配人がフィルムを燃やしてるんだけど、何故か、細かく切ったものを焼いてる。焼いてる途中にちょうど主人公登場。
焼くんなら、丸のまま焼くやろ。名残惜しそうに焼くなら、少し切っては灯油缶、少し切っては灯油缶。それならわかる。
ここから、この映画にははまらないかもと思ったが、最後までそうだった。時間軸の行ったり来たりも心地よくなかった。
あらすじを読むと、みんなに愛され100年続いた映画館の閉館をなんとか食い止め、再生させるストーリー、と思ったけど、それに関する設定や説得力が皆無だった。
安直にクラウドファンディングで資金を集め、最後は遺産と親からの援助で唐突に命拾いするが、今後の集客方法が示されるわけでもなく、1450万円注ぎ込んだのが無駄になるのが見え見え。仮にそれらを返済しないとしても、従業員二人(プラス将来はその家族)を養えるほどになるとは到底思えない。クラファンのリターンさえ提示しないし。
東京行って、映画の買い付けをした専門家?の卵?の主人公が、映画館経営の能力を見せつけるでもなく、都合よくストーリーが進むだけ。その口の悪さも私には受け入れられなかった。クソ親父とか、やたら言ってたけど、子供の頃からそうだったのか?
大久保佳代子と外国人実習生の関係は唯一面白かったが、大久保さんの演技自体はどうにも。
震災を絡めると、その作品を批判しにくい感じもするが、なんでこんなに評価が高いのかが不思議なくらい。
映画館で観るほどのものではなかった、と思ったら、最後に出て来た竹原ピストルが、ドラマに繋がるようですね。どちらもTVで良かったかな。
解体工事中止のシーンも、最低でもオフィスアイの社長がいないとダメでしょ。映画館側の人間だけなら、それこそ嘘ついてる可能性もある。責任者からの命令じゃないのに、一千万の工事、簡単にやめられますか?