「映画と映画館と、そして地元を愛する人たちへの愛情がいっぱい詰まった作品です。観たあとに前を向く力が涌いてきます。」浜の朝日の嘘つきどもと もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
映画と映画館と、そして地元を愛する人たちへの愛情がいっぱい詰まった作品です。観たあとに前を向く力が涌いてきます。
街を歩く馬。 すれ違う主人公。
振り返りながら歩き、危うくフンを踏みそうに。 うぉ 危なっ
この予告のシーンが印象的でした。
映画館の存続を目指すお話と知って鑑賞です。
◇
舞台は福島。
東日本大震災。 津波被害。 原発事故。 風評被害。
そういったものを背景に
高畑充希演じるヒロインが
南相馬市のローカル映画館「朝日座」を再建しようと
借金返済を含めて活動を開始します。
あきらめ半分の支配人(柳家喬太郎)をあおり
朝日座の売却に関わった不動産屋(甲本雅裕)を巻き込み
クラウドファウンディングを立ち上げ
街中に上映ポスターを張り
と
活動を続けるヒロイン達。
現在のシーンから時折
ヒロインを含めた過去のシーンに飛ぶのですが
その過程で
次第に明らかになっていくみんなの過去。
そこに登場する人たちもまた味のある方々で。
特に光っていたのが
高校時代の恩師(大久保佳代子) ☆ビカイチの存在感
主人公はこの先生では? と思えるくらいでした。
※ベトナムの技能実習生(佐野弘樹)も良かったなぁ
↑ 演じた役者さん、実は日本人と知りビックリ (…汗)
映画館を取り壊して
スーパー銭湯にしようとした社長も、結局は
純粋に郷土愛ゆえの行動でしたし
なんかこう
悪い奴が一人もいませんでした。
余りにも良い人ばかりで不自然じゃないか なんて
天の邪鬼な事を少しは思ったのですが
この作品は、
映画と映画館を愛する人たちへの応援歌かなと気付き
ならば妙な捻りは不要と、すぐに思い直しました。
全体的に地味な展開のお話でしたが
観終わって後にとても心地よい気持ちになれる
素敵な作品でした。
◇最高のひとこと
「やっときゃ良かった」 (…ナニを?)
先生らしい、とてもとても素晴らしい最期の言葉。
「後悔」 「心残り」
本来の言葉の意味とは裏腹に、 なぜか
後悔の思いを全く感じられないのです。
この言葉は
もしかしたら自分の死に縛られるかもしれない
残される若い者を
呪縛から解き放つためのもの
だったかもしれませんね。
◇最期に
もぎりといえば「片桐はいり」さん (私的には)
出演されてなくて残念でした。。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
コメントありがとうございました。ひとつ確認ですが、もりのいぶきさんはどちらのトイレをご使用ですか?女性トイレ?男性トイレ?男性用トイレの中には和式が確実にございます。女性用トイレは入ってないので、わかりませんが、さすがに女性用は洋式で、ウォシュレットついてると思いますけど。基本、女性客に合わせた映画を掛けるところですからね。