続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画のレビュー・感想・評価
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コロナより厄介かも・・
映画.com編集長の激推し作品、コロナ禍の折、憂さ晴らしに最高なのが本作と言う触れ込みでしたので早速VODで観てみました。
世に風刺コメディは数多ありますが、本作程ぶっ飛んだブラックコメディは観たことがありません。
下ネタ満載はB級コメディのいわば定番ですしトランプや支持者をいじるのはマイケル・ムーア監督でもお馴染みなのでよいのですが、女性蔑視どころか自分の娘を家畜のように扱う様や、ホロコースト賞賛にいたっては悪ふざけの域を超えていますので流石に観るのを中断、グーグルでカザフスタンの文化を調べてみたら当然のこと嘘八百。
エンドロールでホロコーストの生き証人だったジュディス・D・エヴァンスさんへの謝辞がありました、彼女が出演したのは本人が映画の内容を知らず騙されたのだとご遺族が訴訟を起こしたのですが真意が伝わり和解したとのこと、もっとも脚本・製作・主演のサシャ・バロン・コーエンは生粋のユダヤ人なのでアンチテーゼであることは明白です。
ただ他にも訴訟ネタの宝庫状態、実名の政治家やご婦人たち、カザフスタンの方から訴えられたらどう弁明するのでしょうね、ある意味莫大な資金を有するAmazonの後ろ盾があればこその確信犯なのでしょう、普通の映画会社ではつくれません。
コロナ騒ぎまでネタにする時流をとらえたコーエンさんの頭の良さには脱帽です、自身がコロナのスーパースプレッダーという落ちも自虐的、主人公の毒気の強さは疫病なみということでしょう、ほとほと疲れました。
毒気ではひけをとらない北野監督が観たらどういう感想を言うのか聞いてみたい、流石に日本では無理と悔しがるか、Amazonならいけると・・・。
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