「日本人監督起用の成果は?」燃えよデブゴン TOKYO MISSION Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人監督起用の成果は?
燃えよデブゴン!と言えばかつて
深夜に何となくやってる映画の代表格
サモ・ハンのおちゃらけアクション
水島裕の軽快なセリフが楽しいシリーズ
香港アクション映画の名作をやたら
リメイクしていくドゥニ・イェン主演
これもやるのか!と驚きましたし
香港映画なのに監督が谷垣健治!
とこれは結構楽しみにして観賞
感想としては…うーん
アクションシーンは素晴らしいが
その日本人監督起用の効果が
果たしてどうだったのかなという
感じに思えるほどとっちらかって
テンポに欠ける映画でした
香港の暴れん坊刑事フクロンが
ついに干され東京へ日本人被疑者を
護送する間に起こるごたごたの
アクションコメディ
たいてい外国映画で登場する
日本ってこんなとこねーよという
奇妙な日本が登場してくるもん
ですが今作は日本人監督ですから
そこはしっかりジャパナイズされて
いるんじゃないかと思ってみると
なんてこたないコッテコテの
へんてこ日本でした
まあ正直それももう
見慣れちゃってるんですけどね
また前述の旧作デブゴンは
本当に動けるデブがアクションする
だけでコミカルで楽しいシリーズ
でしたが今作は特殊メイクで
ドゥニ・イェンを太らせて撮って
いますので見た目ほど
「デブが舞う面白さ」が
伝わってきません
くれぐれもアクション自体は
さすがのドゥニ・イェンの凄さを
感じ取れますが
彼以外のイメージが
浮かばないんですよね
つまり東京が舞台であること
主人公のデブキャラ
これがあんまりストーリー上で強く
引き立つポイントがないので
ただただ画面の奇妙さがどんどん
暴走している感じで
ああもうアクションシーンだけ
やってくれ的ムードになってきます
あと冒頭の東京タワーに関する注釈
あれ必要なんですかね
CGで合成していますなんて説明
映画の最後でいいと思います
とうとう金払ってみる映画ですら
※マネしないでください
とか出すようになって
きたんでしょうか
試みは面白かったと思いますが
あんまり成果が表れていなかった
気がします
でも敵役の丞威のアクションも
素晴らしかったし結構日本だけで
良質なアクション映画を
作れるんじゃないかと思えた
作品でもありましたが…
もう少し観やすくしてほしかった