「オシャレ演出なのに暗重い。」ポゼッサー かなりあさんの映画レビュー(感想・評価)
オシャレ演出なのに暗重い。
・殺害依頼を受け、人格を乗っ取り対象者を殺害後、乗っ取った人格を自殺に見せかけるため自ら拳銃を咥えて死んで任務完了(命を絶つと主人公自身の人格は元の身体に戻る)。という会社で仕事を行う主人公・タシャ。
・人格を乗っ取ってすぐに妻(殺害対象者2。殺害対象者1は妻の父)に「テイト。今日変よ、別人みたい」って言われるのおかしくない?(笑)もっと人格調査とかしないのか…。
と思ったけど3日間の内に乗っ取った彼が不安定になった、と印象付けないといけないからかな?
・と思ったけどそもそも主人公自身が、乗っ取り中に本来の己と意識混濁しているのでそもそもおかしくなってるのか…・
・黒人女性の使用人のときも今回も、頭にプラグを刺して人格同士の再調整するときに、鏡を見ながら笑ったり笑いながら泣いたりするのはなんでだろう。
・黒人女性使用人のときもだけど殺害に加虐出すぎじゃない?上司に「何故銃殺じゃなく刺殺した」と言われていたし、主人公の過去が関係してるのかな。刺殺も撲殺も大分痛めつけてるんだよね…。
・『脱出時は拳銃を咥えて発射』が重要なのかな。前回は撃ち殺されて、今回は錯乱から割れたガラスを頭に刺した(結果インプラントが損傷して脱出できず、テイトの意識が戻ってきて多分インプラントを取り出されてしまった)
・テイトが元カノの元に身を寄せたところ、同僚が「大丈夫か」とやってくる。後ろを向けた瞬間殺されたのは「主人公が一向に戻ってこないから同僚の意識を乗っ取ったのか」と思ったら、テイト観察のための工作員だった。人格乗っ取りの再調整中に同僚、意識混濁テイト(タシャ?)に殺されちゃった…。
・妄想テイトが主人公を殺して主人公の皮マスクを被り、今まで通ってきた道をその姿で通るのが怖かったね…。
・というか任務失敗(対象者の一人は意識不明の重体にしかなっていない)、テイトは死んでおらず好き勝手している、工作員は死んだ、でもうとんでもない状態になってるんだから、自殺に見せかける云々じゃなく本社が出動すべきでは…?
・テイト、完全に身体が乗っ取られていたこと分かってて、タシャの家行ってんじゃんじゃん!本社は何をしているんだ…。
・タシャが何故「マイケル(タシャの元夫)を殺して」と言ったのか…。隙を見てマイケルに拳銃を奪われたとはいえ、肉切り包丁でマイケルを何度も刺し殺すテイトって確実にタシャだね、テイトじゃない。その後の「脱出」が出来なかったし。
・その瞬間首を包丁で刺されるテイト。思わずそちらに向かって銃を向けるとそれは息子で…。息子を何度も撃つシーンはタシャで描かれている。薄れゆく意識の中、息子が「脱出」と呟く。
・息子を使ったのは上司だった…。どう考えても仕方ない。マイケル死んじゃったけど。てか息子も死んじゃったな?
・任務完了し、無事人格が戻っているかの認知テスト。黒人女性のときは『蝶の標本』を作ったことに罪悪感を覚えたといっていたけど、今回は言わず…。
めちゃくちゃどんよりする映画じゃん!
主人公、この仕事もう無理だろうし、心の拠り所みんな死んだし!
この後どうなるんだろうね…。
演出が綺麗で(殺し方は大分容赦ないけど)、オシャレなゾクッとする映画という感じ。
