劇場公開日 2021年7月9日

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「施設にカメラ入ってるじゃん」83歳のやさしいスパイ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5施設にカメラ入ってるじゃん

2022年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 スマホを使いこなせればOK。よし、俺だって80歳過ぎたらスパイに応募しよう!特に気に入ったのがカメラ付きの眼鏡。そんなグッズを持つだけでワクワクしてくる。

 80代というのは微妙だ。タクシー運転手には80超えの人が何人もいるし、そんな車に当たってしまったら客も可哀想だとは思うが、本人は元気のつもりなのだろう。見知らぬ人と喋るだけでボケ予防になるのだから・・・そうして、事故頻度が高くなってからの解雇。年齢制限を設けてほしいものだ。せめて80歳を上限に。

 虐待とか盗難とかって本当にあったのだろうか。とにかくターゲットの一人ソニアを見つけなければならない。といったところからセルヒオの潜入捜査は始まるが、高齢女性たちとの交流によってどんどん仲良くなっていき、ついには結婚?!というエピソードまで。

 毎日のように探偵事務所のロムロと連絡。そして日記記帳。83歳とは思えないほど綺麗な字で綴っていくセルヒオ。本人はもうスパイになった気持ちで人と接していくのだ。恋するベルタ、詩人のペティタがとにかくいいおばあちゃん。

 本当にドキュメンタリーなのか?という疑問はずっと考えながらの鑑賞。カメラは施設内に入っているから撮影スタッフもいるはずで、セルヒオがこっそり部屋を探る様子さえ映している。職員だって文句を言わないのだから、ターゲットに対する虐待・盗難も最初からないことがわかっていたのだろう。

 そうやって様々な準備をしていて、セルヒオが気づいたのは老人の孤独。家族が面会に全く来ない人や、そのまま死を待つばかりの人。家族に会いたい!泣けるシーン、微笑ましいシーン、偶然の産物ではあるけど、製作陣はこれを撮りたかったのだろう。老人ホームの実態を映し出すというのが本来の目的であり、これがスパイの役割だったんですね。職員たちにはどんな説明・説得で撮らせてもらったんだろう・・・気になります。

kossy
はなもさんのコメント
2022年2月19日

こんにちは。
 ヒトには優しくしなくちゃ‥と思わせてくれる映画ですよねー😊

はなも