エターナルズのレビュー・感想・評価
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アベンジャーズみたいな派手さと知識ない人はお勧めしない
まずあまり知らない人からすれば、スーパーマンやフラッシュのパクリと思うかもしれないが、DCとMARVELの関係を知っていればそこは問題じゃない。
内容も少し難しく、登場人物が多い、横文字が多い、映像で見せるドラマといったところから、アベンジャーズのような分かりやすく派手なアクションを求めている人からすると物足りなく、映画も長く感じてしまうのは仕方ないだろう。過度な期待と、自分の思っていたものと違うというので酷評されているが、個人的には満足のいく作品だった
壮大すぎた
元々、原作のエターナルズ自体がかなりアバウトかつ微妙な作品なので、よくまとめたな、と思いつつ。
ハリウッドで批判的に言われてきた様々なマイノリティ問題を飛び越えて、無理なくエンタメしているのには感嘆したし、シリーズ初の濡れ場ありとなかなか挑戦的で、美しい光景とともに「さすが」と思うところは多いのですが。
しかし、単独で面白い映画かと問われれば、やはり原作どおり微妙。
話の展開は、7~5千年の人類史に関わり、歴史スケールが壮大すぎて漠然としてるわ、他のシリーズへの橋渡し以上でも以下でもない位置づけだわ。
監督の抒情的作風と相まって、神話と新興宗教の教典映像との中間みたいな印象も。
MCUフェイズ4の今後の展開に大きく関わってくるはずなので、シリーズファン的には観なければならないと思うけれども、一般的にはやはり微妙。
ただ『キャプテン・アメリカ』の一作目と印象が似ています。
「設定説明ばっかり」だなぁ、と思わせて、のちにキャップがあれだけキャラも世界も広がって中核を占めたことを思い出すと、今後はMCUにとって重要な作品になるかもしれません。
壮大なスケールの物語を描ききった監督の力量が素晴らしい
監督に『ノマドランド』のクロエ・ジャオを迎えたMCU26作目。
エターナルズ自体、原作はそれほどメジャーでもなく、また他作品とのクロスオーバーもあまりないので、わたし自身ほぼ予備知識がない状態で観ることになった。
公式は「アベンジャーズに次ぐ、新たなヒーローチームの物語」と、ネームバリューがないことを慮ってかアベンジャーズとの対比を売り文句にしているけれども、この比較はかなり無理があるし、何も知らなくても気にせず楽しめるよう、実に丁寧に「エターナルズとはなにか」を作中で説明しているので、虚心で見ることをおすすめする。
エターナルズの物語は、マーベルという世界の中で宇宙創生から現代までの歴史を総覧する、途轍もない規模を持つ、いわばマーベルの骨格を形成する物語でもある。この屋台骨があって初めて、これまで見てきた数々の作品が、世界のどこに位置づけられどのような関連性を持っているのかが分かるという、壮大なストーリーラインを抱えた作品である。神話の時代と現代との間に整合を持たせた上で新たな神話を創造するという、途方もない作品を任されたのが、アジア人の女性監督であるというのがなかなか興味深い。この映画の製作開始時点ではまだ『ノマドランド』は公開されておらず、クロエ・ジャオ監督はその作品の評判が高いとはいえまだ無名に近かった。マーベルへのアプローチは監督の側から行ったらしいのだが、フェーズ3で一区切りがついたMCUにおいて、次のメルクマールとなる作品をこの人に任せると決断したその勇気もさることながら、その監督が直前にアカデミー賞で監督賞を受賞するという幸運まで引き寄せるとは、MCUは実に多くの幸運に恵まれている。
先述したとおり、ファンにすら馴染みの薄いエターナルズという群像劇を映像化するために、このチームがなんであるかを映画では時間をかけて丁寧に描いている。何しろ数千年の歴史をバックボーンに持つストーリーなので、時間軸というこれまでMCUではあまり取り上げられなかった要素を一気に押し拡げることになる。これを、『ノマドランド』で広大なランドスケープを描写した監督が撮ったというところに妙味がある。広いものをちゃんと広く見せるというのは、実は結構難しい。それを見事に撮りきったクロエ・ジャオ監督の手腕は、やはり素晴らしいと言わざるを得ない。広さといえばもう一つ、広大なランドスケープという『ノマドランド』にも見られた風景に、違和感なく巨大な宇宙船が浮かんでいるという絵面にも監督の非凡さを見た。
物語は家族や愛をテーマとし、このヒーローチームを疑似家族に見立て、そこにいくつもの多彩な愛の形を持ち込んでいる。同じMCU作品である『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の疑似家族的描写とはまた異なる、愛憎それぞれを含んだ複雑な人間関係も物語に深みを持たせている。そして基本的に不死の存在であるエターナルズが、長い歴史の中で人間とどのように関わり、あるいは失望し、あるいは希望を見出しながら寄り添ってきたのかが余すところなく描かれ、その上で人類のため地球のために立ち向かっていくその姿に崇高さを覚え、畏敬の念を抱かずにはいられない。
MCU恒例の、次回以降の作品への布石もきちんと打たれている。これが今後既存のヒーローたちとどう絡んでいくのかはまだ未知数だけれども、今後の展開が楽しみだ。
馬東石の存在感たるや!
その意気やよし。ただ…
正直、世界屈指のメジャーレーベルがこれだけ「多様性重視」にハンドルを切るとは思っていなかった分、その覚悟たるや凄まじさすら感じてしまう。
考えてみれば、クロエ・ジャオを監督に迎えたこと自体が「そういうこと」だと気付く訳だけど。
メインキャストから白人男性の要素を可能な限り排除して、人種や肌の色どころか、LGBTQやハンディキャップを持つ人々にまで。
ただ、10名に及ぶキャラクター全員にその視点を届かせるのはやはり難しいし、今作も結果としてずっと設定を説明されてる気分だった。
キャラクター・設定・思想までいろいろ盛り込み過ぎた結果、おそらく今後しばらく続く物語の導入部としては、ゴチャゴチャした印象が強く残ってしまった。
あと、話がすんなり飲み込みにくいのは、彼らの葛藤に関して「これ、普遍的な正解なんて…無いよね?」ってことも大きい。
だってそもそもエターナルズは地球の人ではないんだから。もちろん我々地球人としてはご厚意で守って頂いて、ありがたい限りなんですけど。
また、アベンジャーズが直接的な攻撃力や破壊力の高さで戦ったのに対して、今回のキャラクターでは超能力を駆使しての戦いが中心なのも、結局その力が(どんなことがどの程度までできるのか)あまり明確でない分、「他に方法があるのでは?」というシーンも多いし、かつて『フォース』がそうなってしまった様に、今後「なんでもアリ」になってしまわないかという危惧もある。
スケールの大きさはアベンジャーズを遥かに凌駕するし、自然光の中で始まる壮大な「ゴワァァァァ!」「ズオァァァ…」は見応えがあるので、スクリーンで浴びる様に堪能するのがオススメ。
58
【もしかしたら神話のイメージ?/許し】
エターナルズは、いつの日か、アヴェンジャーズとタッグを組んで、外敵と戦うことになるのだろうか。
アヴェンジャーズは、とても人間臭い物語だった。
登場人物は、笑い、戯けたりするが、すぐに怒りを露わにして、人の助言に耳を貸さなくなることなんて日常茶飯事だ。
(以下ネタバレ)
これに対して、エターナルズは、神の如く人間を見守り、人間の進化や進歩を助ける存在だ。
だが、人間はエターナルズの思惑通りに進化、或いは、進歩したりしない。
作中、「人間は嘘をつき、殺し合うが、笑い、助け合いさえもする」みたいな言葉があったと思うが、実は、エターナルズ自身も、そうではないのか。
ディヴィアンツから人類を守る。
しかし、それは、人類を最大限繁栄させ、新たなセレスティアルズの誕生の礎とさせる目的のためだったのだ。
ここからは、物語は急展開する。
一気に人間臭さが溢れるように感じるのだ。
セレスティアルズの使命を全うしようとするイカリスと、人類の存続を願う他のエターナルズの対立。
恋愛感情でイカリスに付き従うスプライト。
人間の家族への愛情、エターナルズ同士の愛情、エターナルズの使命とは、更に、その存在とは一体なんなのかと云う問い…。
入り乱れる感情は、実は、人間の感情そのものだ。
イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが、神は人間の作り出したフィクションだと言っていた。
ギリシャの神々の戯曲の物語は、人間の物語はそのものだ。
ギリシャ神話を読んで人間の情緒が醸成されるように、もしかしたら、エターナルズを観て、何かを感じ取る人もいるかもしれない。
この映画は、エターナルズの物語を通して、人間の間で因習と化してしまった意味の曖昧なものや、それに固執するもの、固執するあまり争いを厭わないもの、新たな価値を見出そうとするもの、平和を願うものなど、世界を取り巻く人類の様々な状況を見せようとしたのではないのか。
そして、テーマは許しのように思う。
エターナルズの世界観や映像は、クロエ・ジャオならではのようにも思える。
古代メソポタミアの王と同じ名前のギルガメッシュには生きて、もっと活躍して欲しかった。
加速器を持つサイボーグ009の如く速いマッカリはチャーミングで好みだけど、アンジーのセナも魅力的だ。
それに、当然、セルシも捨てがたい。
登場人物も、昨今の多様性を考慮してか、いろんな肌の色やノンバイナリーらしき設定もある。
時代だ。
まあ、映像やコスチューム、金色の光の描く模様や、防具、武器なんかが、ちょっと厳(おごそ)か過ぎて、エターナルズの人間臭さが、実は伝わりづらい気がするのと、あのデカサイズのセレスティアルズの登場の仕方がヌボーって感じで、実は笑ってしまったので、ごめんなさい、減点しました。
次回作に期待ですね。
デカ・セレスティアルズ、実は、おっかねぇ😁
麻生久美子が脳裏にちらつく主人公
スケールの大きなザ・エンターテイメント
いい意味で裏切られた!
新たな世界へ
これもマーベル!新しいマーベルの始まり❗️
なんだかんだという事なかれ、マーベルファンタジーワールドへようこそ。
eternalsとは、Wikipediaによると、
In Confucianism, 'humanity,' 'justice,' 'courtesy,' 'wisdom,' and 'faith' are considered as five eternal virtues, and they are also referred to as Gojo (five eternals).
儒教においては「仁」「義」「礼」「知」「信」の五つの徳をいい、たんに五常ともいう。
今回のエターナルズは、humanityがテーマだ。なんと奥深いことか、アクションにも勝る新しいマーベルが我々の心に迫る、このシリーズが儒教に匹敵する五徳を真のマーベルファンの心に刻んでいく。
アベンジャーズという鎖に縛られた作品
監督の技量は感じるのだが、物語が途方もなく地に根を生やしてない感じがしました。
彼らが地球に来た理由や各々の行動については理解や共感でき、この物語だけで完結してるのであれば気にならないんですが、どうしてもアベンジャーズの話がチラホラ出て来ることで違和感を感じてしまいます。
また伏線をこの作品内で結ぶのではなく次回以降に持っていこうとしてる点が目につき入り込めませんでした。
またディヴィアンツに現代社会の人間がいままで気づいてなかったってことや、これほどの現象が起こりつつあるのに島にアベンジャーズの面子が現れないことに同一世界の進行形で描くことに違和感を感じました。
やはりこの世界は一度リセットするべきなんじゃないかと。
エターナルズの世界観を知ってもらうには仕方ない
全編打合せ。何じゃこりゃ。
人間の男性が良い
人知を超えた存在であるエターナルズ。
強大な力を持つが、心は繊細なエターナルズのそばに、
人間の男性が、彼氏・相棒・夫・息子として寄り添います。
彼らは特別なパワーを持たない普通の人(セルシの彼氏は?だけど)。でもエターナルズの心を支えている事が良くわかる。
今までのMCUでは、あまりいなかったタイプの良い男たち。
女性監督である事も関係しているかも知れないけど、
マッチョイズムとは違う男の良さが描かれています。
PS
「無理矢理LGBTや障碍者を入れて多様性を演出した」という意見もあるけど、私はストーリー上整合していると感じました。
一度人類に絶望したエターナルズが家族を持って再び希望を見い出すとしても、人間とエターナルズでは子供が出来ないので、性別や血の繋がりを超えた家族を持つのが当たり前。
また、耳が聞こえないのも、生身で音速を超えるので、ソニックブームに耐えられる様に進化(デザイン?)したから
新展開、面白い!
MCU版ヒューマンドラマなんでしょうか。面白いけどクロエじゃなくともこれくらいは作れたのではないでしょうか。最近のディズニー系はポリコレ要素ありすぎて逆にリアリティを感じないし。イカリスは見た目も能力もホームランダーにしか見えず。ケープを羽織ってなかったのは正解。
でも、キャスティングは良かったと思います。ジェンマ、アンジー、マ、バリー•コーガンはハマっていたと思います。
さりげなくアベンジャーズとストーリーをクロスさせ、匂わせ方も悪くなかった。セリフもところどころ、心に残るセリフもありました。アッサリ何人かのエターナルズが退場し、ちょっともったいない感じもしました。
セレスティアルズの宇宙の秩序や、頂点捕食システムもちょっと幼稚な感じもしましたが、アメコミなのでよしと。
伏線もバッチリ貼っての終了で今後のアベンジャーズとの絡みが楽しみで更なる深みを持たせてもらいたいところです。
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