クローゼットのレビュー・感想・評価
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韓国ホラーファンタジー
サスペンス物と思いきや、純粋なホラーで、ファンタジーな要素もあり。尺も短く、こじんまりとまとまっており、まあまあ面白かったです。B級感のあるホラー映画は好きな方ですし。
突然姿を消してしまった娘を探すため、霊界に足を踏み入れる父親サンウォン(ハ・ジョンウ)、どこまで本気かよくわらない営業マンぽい祈祷師?のホ室長(キム・ナムギル)の二人のコンビが、ちょっとおかしくて。
ハ・ジョンウは、『チェイサー』(ナ・ホンジン)見たばかりなので、これといった個性が強いわけでもない普通の父親役で、ちょっと安心したかも。(笑) 祈祷師のホ室長が悪霊の周波数?を計測する機械で家の中を打診するところは、本来の祈祷師ぽくなくて、笑えます。
「悪質な霊は周波数のあった人間を探しだし、自分たちの世界へ連れ込む」らしい。結局、過去、父親にクローゼットに閉じ込められて死んでいった女の子ミョンジンがイナを死者の世界にまねきこんだようだったが、母親の姿を見て、泣きじゃくるミョンジンがちょっと可愛そう。
『神と共に』見ていないの?、という下りも笑えます。
神共では、地獄の使者のハ・ジョンウが、ここでは、死者の空間をさまよう人間です。
異界の公園で遊ぶ子どもたちのシーンが美しかったけれど、もの悲しくて。どこかで見たことのあるような情景でもありました。
子供の怖い顔がチラッと映ってエンディング、ミョンジンは浮かばれてないのですね。(T_T)
親子が交通事故で母親が亡くなったようだけど、ストーリーには特に関連なく。ミョンジンの父親の下りもよくわからず。ホ室長の母親が祈祷中に死んでしまったようだけど、これも特につながりがないみたいで、多少、関係ない鳴り物が多かったかも。
軽く作られた感じ
冒頭の事情説明がメチャクチャうまいんだよね。「主人公は家庭をかえりみない夫で、妻・娘と共に交通事故にあい、妻は娘をかばって亡くなって、主人公はそれが原因でパニック障害を持ってる」というのをあっという間に解らせちゃうの。
そしてホラーが始まって、いきなり後ろに幽霊現れたときはビビったね。「韓国はホラーもできるのか」と思ったの。
でも終わってみると、そこまですごくなかったな。ホラーだけど親子の情愛を描いてくるところはすごいんだよね。ホロリとくる。
でも、話の辻褄が合ったから、あんまり恐くないんだよね。ホラーって、まさに触らぬ神に祟りなしで「私、全然悪くないのに!」って人までやられていくところで恐さが増す気がすんの。この作品は、そこがなかったかな。
でも軽めの作品としてのんびり観るには楽しいよ。
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