MORTAL モータル

劇場公開日:

解説

「ジェーン・ドウの解剖」のアンドレ・ウーブレダル監督が、「きっと、星のせいじゃない。」のナット・ウルフを主演に迎え、恐ろしい力を手にした男の運命を描いたノルウェー産SFスリラー。ノルウェー西部の荒野。エリックは不可解な事故で少年を殺してしまい、逮捕される。真相を調査する心理学者クリスティーンはエリックに同情し、彼が悪人でないと信じる。アメリカ大使館はエリックの引き渡しを要求するが、エリックはクリスティーンとともに逃亡。ノルウェーとアメリカの両国から追われる身となったエリックは、やがて自分がノルウェー神話の「トール」の力を持っていることに気づく。「のむコレ2020」(20年10月9日~/東京・シネマート新宿、大阪・シネマート心斎橋)上映作品。

2020年製作/104分/G/ノルウェー
原題または英題:Mortal
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
劇場公開日:2020年11月27日

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映画レビュー

3.0地に堕ちたマイティー・ソー

2023年8月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

北欧の神話に登場する雷神『トール』をモチーフにした、SFミステリー。望んでいたわけではないのに、この『トール』の力を授かったばかりに、軍隊やアメリカ政府から狙われる羽目になる男の悲哀な物語。一見、美しい北欧のフィヨルドの街が舞台。しかし、その大自然の中の寒々とした風景が、佇む男の孤立感に浸透していく。 ネットで『トール』を検索すると、『マイティー・ソー』にそっくりなフォルムでビックリ。デカいハンマーを手にして雷を操る様は、正に、『マイティー・ソー』。これは推測だが、『ソー』のモデルは『トール』ではなかったのだろうか…。 物語は、『トール』の雷の力を制御できない男・エリックが、絡まれた若者を殺してしまい、逮捕されるシーンから始まる。エリックをアメリカ政府に引き渡す前に、その男のカウンセリングをする為に、訪れたクリスティーンは、エリックの境遇に同情し、2人して逃亡を謀る。アメリカ政府は、エリックの力を世界情的な危機を招くモノとして、彼の暗殺を指示する。一方エレックは、自分の育った農場を目指し、そこで、彼が『トール』の力を継ぐ者としての秘密を知ったのだが、と同時に、悲しい運命が2人を待っていた。 SFとは言っても、VFXもコテコテの雷シーンと火傷のみで、ハリウッド作品の様な迫力や緊迫感は伝わらなかった。ノルウェーの映画は、あまり鑑賞したことはないが、単なるSFミステリーの内容だけではなく、そこにエリックとクリスティーンのラブ・ストーリーも加味して描くことで、衝撃的なラストシーンを印象付ける。そして、何よりフィヨルドの北欧風景が背景となって、地球規模の美しさが際立つ作品だ。 主役のエリックを演じたナット・ウルフは、アメリカ生まれのなかなかイケメンの俳優。アメリカ映画にも何本か出演しており、シンガー・ソング・ライターとしても活躍している。

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bunmei21

3.5ノルウェーの救急は113

2023年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 MORTALとは人間の意味であるという前置き。そうなんだ・・・  エリックが起こした事件や数々の奇跡によって、ネット上でも彼が雷神トールではないかと話題を呼ぶ。彼が善人であると信じたクリスティーヌと、次第に二人を助けるようになる警察官ヘンリク。アメリカ政府はエリックの引き渡しを要求して強制送還させようとするが、ヘリコプターが突然の雷雲と稲妻によって墜落。  雷神トールとは、MCUでもお馴染みのマイティー・ソーの北欧読み。ラグナロクやアスガルドという言葉も飛び交うし、エリックがハンマーを持つところでマーベルファンなら「おおー!」ってなること間違いなし。過去における火災現場についても調査を始め、やがてエリックが本当にトールの末裔ではないかと信じるクリスティーヌとヘンリク。そして悲劇が彼らを襲う・・・  面白い!人間にとっては邪悪な存在になるかもしれないと疑心暗鬼を生じるアメリカ政府だが、やはり兵器利用できるだろうとか即刻抹殺しようとか、人間の心の醜さも見え隠れする。そこで意味を成してくるのが「MORTAL」の意味。かつて習った意味は「死すべき運命にあるもの」すなわち「神ではない、人間」とかだった気がします。反対語はIMMORTAL=GOD。ここでは、エリックがImmortalであり、彼を攻撃する軍や一般庶民がMortal。終盤の展開では人間の愚かさをも考えさせtくれた。  突然のエンディングは呆気にとられてしまい、若干評価は落ちたが、この世界観は最高。北欧神話の映画はどんどん増えてほしい。

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kossy

3.5アスガルドというワードにニヤリ

2022年2月16日
Androidアプリから投稿

「マイティ・ソー」でお馴染みの雷神トール。「アベンジャーズ」では主要なキャラクターとして、その圧倒的なパワーを発揮する正義の味方。本作は目に眼帯をした黒人に話しかけられることもなく、星条旗の盾を持つキャプテンとも関わることなく、雷神トールの力を授かってしまった青年に降りかかる恐怖を描く。ハリウッドスケールで神の力を手に入れた男が、世界征服を目論むヴィランと死闘を繰り広げるものでは全く無い。恐るべき神々の力にひれ伏すしかないその恐怖を描いているのである。ただ、中盤で北欧神話の物語を読むシーンで、「アスガルド」「ラグナロク」というMCUのファンであればニヤリとするセリフが登場する。ここ最近北欧神話にやたらと興味が湧くのだが本当に興味をそそられる内容であった。ノルウェーのフィヨルドの美しさに見とれつつ、意外にも優しい地元の軍関係者等を含め、周囲を取り巻く人間模様にも注目したい。異質なそのパワーを持つ主人公に対し、あれよあれよと協力し、目的の場所まで車で運んでくれたりもする。そして、彼の命を狙う米国関係者たち。全体的にスローテンポで、本当に命を狙っているのかと思う程何もしてこない米国側の描写には少々笑った。米国側は米国側で様々なしがらみや葛藤があり、それぞれの主要な人物にはしっかりとスポットライトが当たるように描かれていた。派手なアクション等は無いものの、世界規模なスケールになりそうな予感を含めて終わるラストは好感触。だが下手に続編を作らないほうが良さそうだが、この手の世界観の物語は今後も増えてほしい。

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Mina

3.5ノルウェー伝説

2021年11月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

理屈抜きで楽しめました。続編があってもいいと思いました。面白かったです。

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tuna