プロフェッショナルのレビュー・感想・評価
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ベルモンドのリベンジ・スパイアクション
ベルモンドのコミカルな面を抑えた、復讐アクションです。国に裏切られた工作員が、外国の刑務所から脱獄し帰国する序盤はまずまず。彼に戻ってこられては都合の悪い当局の追及を余裕でかわして、奥さんや元カノの家にいそいそと現れるベルモンドの神出鬼没ぶりが面白いところです。その分アクションはやや控えめだけど、お話しは結構テンポよく進み、ベルモンドの味のある渋い風貌が、行き場をなくした工作員の悲哀を感じさせ、いい感じです。エンニオ・モリコーネの美しいメロディも、ファンとして嬉しいところです。
フランスのトレッドストーン計画
国のために最強の戦闘マシーンに育てられた男が、国に裏切られた。復讐を果たすために男は二年ぶりにフランスへ舞い戻る…
警察や諜報機関総出でべルモンドに立ち向かうが、常に一歩二歩先を行くべルモンド。たった一人で国家を翻弄する様は観ていて清々しい。
とにかく「ジェイソン・ボーン」シリーズにそっくりな本作。なぜ日本公開されなかったのだろう。てぐらい面白かった。
2年間と凝縮の3日間
情報収集と動き方が完璧で常に先手のプロフェッショナル。でも最後の最後は「背を向けて3メートル歩いてはいけない」を敢えてした。ミッションは遂行した、後は「国」が決めろ。時間通りに発ったヘリコプター上空からの映像、人々がジョスの周りに集まってくる。かっこいい終わり方だった。
ロザン(ロベール・オッセンもかっこいい!)が乗る車とのカーチェイス(階段昇降)、ロザンとの緊張感溢れるピストル対決、かっこよすぎてお花配達のおじさんと一緒に自分も倒れそうだった。
ベルモンドのカーアクションは運転している人間の表情やテクニックがよくわかるのでとても興奮するし面白い。手に汗握り盛り上がる。ハンドル握ると水を得た魚のように生き生きするベルモンド。
この映画で当時のパリのアパルトマンの内装がうかがえる。フランスのアクション映画にはユーモアとフンワリ感と大人の味わいがあることもベルモンドの映画でよくわかる。2年間の空白があっても恋人への花束は忘れない。女性の「疲れ」から男の存在をすぐに悟るロザン。
モリコーネの曲は別の映画のために書かれたものとあるがベルモンドが気に入っただけあって裏切られたジョスの悲しみと怒りが伝わる美しい旋律が心に沁みて悲しさが増す。
3回目の鑑賞ができて嬉しい。(2021.8.4.)
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