「だいぶ極端だけど、自分に置き換えながら楽しめる作品」100日間のシンプルライフ KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
だいぶ極端だけど、自分に置き換えながら楽しめる作品
経済的にも裕福で、一定の欲しい物は手に入れることができる環境で生活する主人公のパウルとトニーの2人。
アプリの開発により大金が手元に入る見込みがうまれ、飲み会の場でどちらが物に頼らず生活を送る事ができるか…この酔っ払い同士の半ば言い掛かりのような発案がきっかけで物語は始まる。
まぁこの辺りは予告でも伝わる為どういうストーリーでそして最後は落としてくるのかワクワクしていたが、まぁストーリー性や作品の落とし方は良くも悪くも想定通りだったかなと言った印象。
笑える下ネタが多々あった為決してつまらない、退屈に感じる作品ではなかったが、映画作品として評するのであればごくごく普通の作品と言ったところか。
ただこの作品の面白さは下ネタ以外にも自分の生活に置き換えながら鑑賞と同時進行で自分の生活を振り返りながら鑑賞する事ができる。
作中でも描かれていたが、物が少ない昔の方が生活が充実していて気がするのはなぜか…まぁそれは若ければ若い程あらゆる面の欲がまだまだ活発で満たされておらず、
少ない物の中でいかに充実感を得ようと必死に頭を使ったり、工夫して使う事で充実感だったり達成感だったり色んな欲が満たされる事ができていたのであろう。
決して物が恵まれてる今が不満や自由を奪われてるわけではないと思う。
慣れや歳を重ねる事で年々欲望の内容が高くなったり、欲が満たされにくくなっているのは事実だろう。
そんな事を自問自答しながら鑑賞している自分もいた。
作品としては最後は主人公の二人は無一文となり、恋人そして親友こそが何より大切だ。ゼロからまた新しい大切なものを探すといった展開で終わる。
まぁこの辺りは少し想像はできちゃったかなというのが率直な感想であり、また恋人描写が個人的にはこの作品においては少し苦手でもあった。
だいぶ極端な作品ではあるが、今一度自分の生活を振り返りそして考えながら楽しめる作品である事には違いないだろう。