劇場公開日 2021年4月3日

ブータン 山の教室のレビュー・感想・評価

全108件中、1~20件目を表示

4.0その風土と人々の魅力に癒される。「お坊さまと鉄砲」と合わせてぜひ

2024年12月25日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

幸せ

パオ・チョニン・ドルジ監督の長編第2作「お坊さまと鉄砲」の2024年12月日本公開に合わせて、監督デビュー作となった本作をPrime Videoで鑑賞。両作品とも、ヒマラヤ山脈のふもとにある高地の国、ブータンの風土と人々の純朴な魅力が映像から伝わってきて、憧れと親しみを覚えつつ大いに癒された。

標高4800メートルにある実在の村ルナナでロケを敢行し、演技経験のない村人たちも起用した。その一人、学級委員の生徒を演じたペム・ザム(役名も同じ)については、彼女の家庭事情なども脚本に反映してなるべく自然に演じられるよう工夫したという。高地で紫外線が強いなどの環境も関係しているのか、村人たちの目が澄んで瞳が明るくきらきらした感じが印象的で、特にペム・ザムと村長役の俳優の目の美しさに見入ってしまった。

背景に雄大なヒマラヤの山々、前景に人物を配置したショットに、アスペクト比2.35対1のシネマスコープが見事にはまっている。こういう構図のために存在する画角という気にさえなってくる。劇場の大スクリーンで鑑賞できた方々が羨ましい。

「お坊さまと鉄砲」を楽しめた方で、こちらが未見の場合は配信などでぜひ。「お坊さま~」に比べるとストーリーはシンプルだが、単純だからこそブータンの風土と人々の魅力をしみじみと味わえる利点もある。

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高森 郁哉

4.0A Warm Dose of Reality

2021年3月3日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

Bhutan's 2021 entry to the Academy Awards at first glance appears a documentary. It might as well be--it looks as if the performers were recruited doing whatever it was they were already doing. A big town teacher finishes his work in the mountainy countryside, deciding whether or not to bail to Australia. A balance of beauty between the untouched world and an unseen will to raise living standards.

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Dan Knighton

4.0どこか懐かしさを感じる風景

2025年5月13日
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鑑賞方法:VOD
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Jax

4.0熱意のない若者の心を変えたのはは心だった

2025年5月5日
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夢はオーストラリアへ行くこと
教員として国に残るつもりは無い
若者はそのつもりだった。

子供達は彼を必要としていた。
村人は彼を尊敬していた。

空気感の伝わるショット
村の文明、皆の心境の吐露、
自然の魂に心揺さぶられた。

美しい国を、人を見た。

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星組

5.0心洗われる

2025年5月1日
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鑑賞方法:VOD

癒される

カワイイ

子供たちの表情と山の景色が究極に美しい

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hikojikosaka

5.0どことなく懐かしくて、癒されたり考えさせられる

2025年3月18日
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鑑賞方法:VOD

知的

幸せ

 考え方次第で、不満を持つことも満足することも、価値観も変えることも可能である。人間にとって 一番大事なものは何か、それは 場所や文明によって異なるだろう。
 最も幸福な人生を送る秘訣について 考えさせられた。答えは まだ出ない。

 劇中に登場する山の上の村で 先生を迎え入れるのは、子どもたちの教育のためと言うのは大義名分で、誰もが 本当は 一生そこに住んでくれる人を待っている可能性がある。本能的に種族の存続のため、家族や仲間のため、柔軟性があり體が丈夫で信用できる 外から来た人が仲間になり、子孫を残し、平和と喜びを永続したい。そして、人口が増えすぎることも減りすぎることもなく・・・。

 理想論かもしれないが、何処にいても隣の芝生は青いのだから、覚悟を決めて、自分の居場所を大事にしたい。そうすることが、そこに生まれた理由でもあり、意義でもあるように感じた。しかし、山の上の村のような場所に行き、そこに永住するのも また、宿命かもしれない。それは誰も強制できないのだ。

 今作の主人公は、夢があり、それを実現するほどの立派な人であった。彼なら、あの標高4800メートルの山に戻ろうと思えばいつでも歓迎されるだろうし、また、実家に帰ることも可能である。オーストラリアに住み続けるという選択もある。選ぶことができるというのは、いっけん恵まれているようでいて、幸福度と比例するわけではない。三つの選択肢があったとして、そのうちの一つしか選べないとすれば、つまり 残りの二つを諦めなければ ならないのだ。自分が三人いるなら良いが、それはあり得ない。誰だって 自分は一人しかいない。

 自分が もし、あの山の村に永住することが許された としたら、どうしよう。
 そもそも、自分のいる この場所を離れる理由があるだろうか…。
 今のところ、ここで生きる理由しか思い浮かばない。いや、やはり実際に あの場所に行ってみて、それから決めたい。
 …そんなことを考えてしまった。

 どことなく懐かしくて、癒されたり考えさせられる素敵な体験だった。

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どん・Giovanni

4.0昔の日本のようだなぁ

2025年2月27日
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鑑賞方法:VOD

幸せ

ブータンではなくても成立するお話しのように感じてしまった。
昔の日本の映画等でも普通に描かれていたことだと思う。
都会と田舎との生活習慣の違い、戸惑いと受け入れ。
特に、田舎の善良さと素朴さを前面に押し出した作品はよくあるパターンだと意地悪に考えてしまう。
このパターンがくり返されると、次は、田舎の因習と悪意を前面に押し出すパターンが出たりするのである。

鎖国状態からの国交を開いたブータン王国はどんどん変わってきているのだろうと思う。
若者は特に、外国の文化や生活水準、電気製品にあこがれを持つだろうし、夢や仕事を求めて海外にでていく若者も増えているのだろうと思う。

ものすごい勢いで社会が変化しているのだろうことは容易に想像がつく。

それらがもたらすノスタルジーだろうと思ってしまった。

主人公の新米教師の人柄や先生としての姿勢がとくに素晴らしいと感じたこともなかった。
田舎の懐の深さのなかで、評価されただけだとも思ってしまう。

都会化のすべてがすばらしいものではなく伝統的な文化の大切さを感じさせてもくれたような気がする。

それにしても主人公を喰ってしまうような、クラス委員長の女の子は愛らしかったなぁ。

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うさぎさん

4.5川口慧海著「チベット旅行記」の世界の一端に触れる

2025年1月6日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

「もっと詳しく見たい首都ティンプーからルナナ村への道」
主人公の不安や憂鬱な表情に反して、首都ティンプーからルナナ村への険しい行程に目を奪われた。厳しくも壮大な光景とそこにある自然を畏怖し共存・崇拝してきた現地の人たちの信仰の跡。8日間に及ぶ行程の中で、映画で紹介されているのはごく一部に過ぎない。辿った時代や行程、地域は異なるが、インドからチベットに向かった川口慧海の『チベット旅行記』を思い出した。特に共通する高山地帯に生きる人々のヤク(という動物)に対する愛情、文字だけでは伝わってこなかった肌感覚に近づけた気がした。

「突き刺さった村長の言葉」
主人公が夢が叶ったことを村長に伝えた際に返ってきた言葉、「この国は世界一幸福な国だと言われているが、未来ある若者は幸せを求めて外へ行ってしまう」。この言葉には、ブータン王国の誇る有名すぎる「国民総幸福」の意味を再考を促す視点が暗示されているように感じる。本当にその言葉が国民の総意ならば、僻地の村に赴任することを避ける教師などいないはずだ。国王の言葉を国民が盲目的に信じることは当の国王も本当は望んではいまい。決してこの国の国王夫妻は車窓から見える世界だけで庶民の生活を測るリーダーではない。(西水美恵子著『国を作るという仕事』英治出版(2009年)に詳しい。)

「山の上の教室という邦題には疑問」
タイトルからは僻地での教育現場を舞台・テーマとした映画かと思ってしまうが、実際はブータンの都市部から僻地、さらにはオーストラリアの環境・社会・人間の価値観を扱っている。原題『ルナナ:ヤクが教室に』もピンと来ない。主人公が首都ティンプーから任地のウララ村まで向かう行程はまさに、時の流れに逆行するタイムマシンに乗ったような光景に思えて、思わず笑ってしまった。筆者もネパールに行った時に首都カトマンズから端部まで辿った際の記憶が甦った。そしてオーストラリアは未来の姿として映し出されている。温暖化について理解していないが肌身で感じながら、雪山に住む雪豹の生活圏への悪影響に思いを馳せる案内人の言葉に身をつまされた。それでもより適切な邦題は閃かない。

「タイトルを変えてしまうほど眩しい少女の眼差し」
目を輝かせて先生を待つ村の子供達の代表がポスターの少女だ。決して優秀とは言えない先生を受け入れ、引き返そうとする彼を引き止める子どもたちの教育への強い渇望と先生への無条件の尊敬。先生の元に集う子供たちの表情はポスターやタイトルまでも自分たちに引き寄せてしまうほど眩しいのは認めざるを得ない。

「未来(都市)の人は幸福なのか。」
ギターも教師も特別な存在になってしまうルナナ村とギターも歌手もありふれた存在に過ぎないシドニー。どちらに幸せがあるのか?それに伴う経済的繁栄、教育の高度化、個人の余暇や娯楽の充実とそれに伴う競争や過酷な労働、対照的に人との密接な関わりと過酷な生活環境、多くがトレードオフとなってしまう都市部と農村部の間に生じる価値観の距離はブータン特有の問題ではないだろう。ルナナ村を離れて声高らかにヤクの唄を歌う主人公の心はすでに祖国に戻ったと信じたい。

全文はブログ「地政学への知性」でご覧ください。

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ブログ「地政学への知性」

3.5結局どこの国も似たり寄ったりなのかも

2024年12月9日
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Ray

4.5天空の教室‼️

2024年12月1日
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泣ける

楽しい

幸せ

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活動写真愛好家

4.0幸せの国だな

2024年9月27日
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2024年9月27日
映画 #ブータン山の教室 (2019年)鑑賞

標高4800mの村ルナナを舞台に都会から来た若い教師と子どもたちの交流を描く

ルナナは人口56人。首都ティンプーからガサまで車で4時間15分、そこから徒歩で7日かかる

クラス委員の女の子の笑顔が素敵です

こんな村に1年間ぐらい住んでみたい

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とし

4.0大切なことを見失っていないか

2024年9月15日
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鑑賞方法:映画館

まず、ブータンという国の文化や自然を、興味深く観た。
だけど、この映画は、もっと普遍的なテーマを描いていた。

片道一週間以上かかる山奥に住む人々がいて、教育を受けることを望んでいる。
彼らにとって、教育は、未来に触れることができるものだという。
それは、生き方を選べるとか、視野が広がるというような意味だろうか。
一方で、彼らの住む環境は不便だけど、人との心の繋がりや、純粋な美しさも感じられる。
それは、現代が見失っているものかもしれない。
便利さを捨てる必要はないと思うけど、自然に根差した生活の強さや美しさは、大切だと思った。

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由由

3.5ラストの詰めが甘い

2024年9月5日
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ジョニーデブ

4.0悪意を持たない人たち

2024年8月24日
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幸せ

「先生」は肩書きでは無く、〈誰よりも先に未来へ触れることができる存在〉。
これは劇中に出てくるセリフだけれど、敬意なんて言葉も久々に聞いたな。

古典的な展開でありながら、それがとてもしっくりくるので事件が起こらなくても、いや、事件そのものが必要ない。

人と人を繋ぎ合わせているのが歌であり、神や神聖なヤクへ捧げるのも歌なのがいい。

しょうがねえ奴だな、と誰からも思われた無気力な主人公が、窓の風除けに貼られていた貴重で大切な紙を生徒たちの為に引っ剥がして、教師なら当然の行為のごとく配るまで変化を遂げる。

うん、気持ちがいいね。
気持ちが良くなる映画だよ。

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K・M

3.0子供たちのキラキラと大自然が素晴らしい

2024年8月11日
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子供たちのキラキラと大自然が素晴らしい

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トシ

4.5「電気がない!?」というセリフで有名な、あの80年代のTVドラマを思い出した。

2024年8月2日
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標高4,800メートル(!)の地にあるブータン北部の辺境の村ルナナ。バスが通う集落から徒歩で八日間かかる。そのルナナに赴任した、若い教師の数か月間の記録。…と言いたくなるほどのドキュメンタリータッチ。
でもこれはフィクションだ。それを自らに言い聞かせながら観なければいけないほど、素晴らしい作品だった。美しい自然を写し取った映像美も、役者の抑制された演技も。

ブータンの人々の顔立ちは日本人によく似ていると思う。あの前合わせの和服に似た衣装もそうだし。
山上の祭場はチベットの風習に似ている。手づかみで食事するのはインドに似ている。

かつてブータンは「世界一幸せな国」としてもてはやされた。GNPよりGNH(国民総幸福量)を優先する政策は今でも続いていて、温暖化ガスの排出量が吸収量を下回る、世界でも数少ない国である。
しかし現在では幸福度ランキングには登場しておらず、若者の国外流出も増えているという。
この映画は、近代化・都市化と、古い伝統的な生活の相克を描いている。が、安直な伝統礼賛でもなく感傷的でもない。静かな主張だが、はっきり伝わってくるものがある。

教師の卵たちにもぜひ観てもらいたい。辺地教育に目覚めてほしいわけではない。教育(学校)が当たり前にある世界を、もう一度見つめ直してほしいのだ。自主上映もできるみたいなので、チャレンジしてみようかしら。

ところで、その愛らしさで主役を食ってしまったペン・ザムちゃんは現在14歳。ブータンロイヤルアカデミーに通っているそうだ。

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ROKUx

5.0文明と伝統、大切にするべき何か

2024年7月21日
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知的

幸せ

長らく幸福度世界一のブータンであったが、近年は文明化が避けられず、都心部の若者には幸福度の翳りが見られるらしい。

そんなブータンで街を代表するかのような西洋かぶれ?の若者が、何日もトレッキングしないと到着出来ない辺境の山の上に赴任してからの心の変化を描く作品。

我々日本人も昔の生活に戻ることは不可能に近いのだが、自然とあまりにもかけ離れてしまった近代文明の生活に限界を感じている人も多いのではないだろうか。
コロナ禍で働き方が柔軟になり、地方に移住する人も増えているらしい。

ブータンの若者が辺境の地で生活して得た、大切にするべき何かを、海外の地に赴いてからあらためて実感する最後が、余韻を一層残す形で素敵な作品です。

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ずっ子

3.0素朴という言葉を分解するようなお話

2024年7月21日
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素朴:飾らないこと。ありのままであること。

【ストーリー】
ヒマラヤをのぞむ山岳国ブータン。
首都ティンプーに住むウゲンは教師づとめをしながらミュージシャンをめざす若者。
だが勤務態度に問題ありと、標高5000メートル近い僻地のルナナへと転勤させられてしまう。
そこは校舎とは名ばかりの朽ちたあばら屋があるだけの、教室に黒板もないような廃墟だった。

ブータン王国。
かつてほほ笑みの国と呼ばれた山岳国。
ルナナ村は人口たったの56人。
明確に貧困のさなかにある村で、キラキラの目で未来や外の世界からきた「先生」に、無限の希望をいだく子どもたち。
対照的に、酒びたりであったり染みついた諦観であったりかつて村一番だった唄をやめていたりと、発言から一挙手一投足に鬱屈をかいま見せる大人たち。
皆やさしいのに、なぜそうなのかを考えさせる、都会っ子ミーツ田舎のテンプレ物語を、ていねいに現実的に語ります。

ラストはほろ苦いものですが、今の世界でルナナ村に希望を見いだすのは、監督の中でウソになっちゃうんでしょうね。
オーストラリアに全幅の信頼と未来図を描くのもウソになっちゃうだろうし、こういう物語はほんとうに、着地点がむずかしいです。

とはいえど、風景の雄大さ美しさは超一級品。
これを撮れるのはブータン王国だけ。
あの印象的なタルチョク(祈祷旗)をはためかせた墓廟は、エベレストのむこう側、中国領ではどんどん撤去されてしまっているとか。
昔、通っていた中華料理店の大奥さんが中国側(たぶんチベット自治区)の出身で、旅好きな又友人から写真をもらって、懐かしそうにふるさとを思いだされてました。
なぜかおかずを一品つけてくれて、サービスのいいお店だったなあ。
一度は見てみたい風景ですが、あのあたりに住むのは、空調の効いた清潔な場所ですごす日本人には想像もつかないような苦労があるんでしょう。

そんな見知らぬ世界に、心をとどかせてくれる映画です。

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かせさん

3.5祖国の人々には

2024年7月3日
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忘れえない物語になって欲しい、。

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mucya

4.0西洋文化への憧憬も否定せず・・

2024年6月30日
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odeonza
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