「ひどい邦題」ピカソがピカソになるまで Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)
ひどい邦題
この映画によれば、キュビスム誕生以前は、ピカソはまだ“ピカソ”ではなかったらしい。
観終わって「なんだよ、この題名は」と思って、よく見ると原題は「Young Picasso」だ。それなら分かる。
邦題がおかしいのである。パリに行く前の話だと思っていた自分は、騙された。
幼少期のマラガから始めて、約10歳でラ・コルーニャ、約14歳でバルセロナ、19歳からパリとバルセロナを往復して、盟友カサヘマスの自殺までが前半。
後半は、パリでの青の時代やバラ色の時代を経て、1907年の「アビニヨンの娘たち」で映画は終わる。
映画の内容は、インスパイアされることが乏しく、つまらなかったので少し寝てしまった。
貧乏時代は安くて乾燥の速い厚紙を利用したこと、および、若い頃は劇場やクラシック音楽が退屈だったことなどを知ったのは収穫だった。
しかし、ピカソについては、既にさんざん調べられており、語るべき事は多いはず。
だから例えば、パリに行く前に話を限定するとか、あるいは、青の時代~バラ色の時代を徹底的に語るとか、もっとテーマを絞って充実させないと、ありきたりな“二番煎じ”な作品になってしまう。
話を広げすぎると、90分なんてあっという間である。
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