「原作既読・劇場版は今作から視聴してますが…」ザ・ファブル 殺さない殺し屋 あきおさんの映画レビュー(感想・評価)
原作既読・劇場版は今作から視聴してますが…
OPのアクションから玄関爆破シーンまでは、数ある漫画実写化作品の中でもかなり忠実に再現し、かつコスプレ化の度合いを抑えた演出で楽しめた。
恐らく劇場版1作目視聴済みのお客様を想定していたのか、主人公周りの紹介に時間を割かず、敵グループの過去のみを掘り下げているため、すぐに相関図を理解させられたんじゃないかと。
原作の登場人物よりキャストの年齢は高めだが、演技力のある俳優さんを起用することで世界観を作り上げるためなら仕方ないと思った。
ただ原作ファンとしてはどうしても、今作の華であろう足場のアクションシーンの改変が腑に落ちない。
ファブルは目立たず普通を心がけて行動するはずなのに、外が明るいうちにドンパチさせたらアカンよ。
不殺のはずが確かめてないだけで何人か仕留めてる気もする。
本物の足場は垂れ幕のシートで囲って落下や飛散を防ぐものだけど、アクションの見通しを良くするために、半端な仕上がりの足場の上で建築作業姿のオッサン達に銃を持たせたらさすがに目立つ。
爆発した現場であり一億総スマホ時代であることを忘れてはいけない。
劇場版のお客様を納得させるには、この展開しかなかったのかな?
やがて物語は、原作でもお涙必死のラスト~エピローグへ続くのだけど、この時点で1時間40分が経過しているため、視聴の疲労はなかなかのもの。
ここから更に25分ものドラマに没入させるには、ちょっと時間がかかり過ぎた感が否めなかった。
結果、1つのアクションものとしては良いものを見せていただいたが、ファブルの作品としては全体的にもう少し派手さ抑えめの短いお話にまとめられなかったのだろうか?という疑問を持ってエンディングを迎えてしまったため、今回は星3つで評価させていただいた。
偉そうに評価してごめんなさい。
これから劇場版1作目を見てくるから許して。