「その手があったかあ。」AWAKE fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
その手があったかあ。
いまだに将棋のルールを知らないのに、小説・映画を結構手にしてきて。
どれもいろんな角度から進むので、ハズレがない。
今作も、AIと八段の実力棋士が戦う。
つまりコンピューターは、人間を超えられるのか。
切磋琢磨することで、ライバル同士は強くなる。
主人公清田は、浅川(後の8段)に敗れたことで将棋をやめた。
その「ヤメ棋士」(私の造語)が、今度はAI開発に携わったことで。
再び清田と浅川は、電王戦で対峙する。
興味深かった点が3点。
①AIは、過去の棋譜を読み込ませることで、覚え強くなっていく。
そのほとんどの「手」は、人間が作ったものでしかない。
②対局時の解説のシーンって、ああそういうことを言ってるのねと。
いくつもの先の手を読んでいたのね。
③電王戦のシーン。実際がそうかはわからないけど。
ターミネーターのような腕が、駒を進めている。へー。
いやいやこれでは、心理戦のような追い込みはできないわ〜。
クライマックスの「棋士だったら絶対指さない手」をどう進めるのか。
わからないなりに、ドキドキしました。
将棋を愛したがために生まれた苦悩を、淡々と描いているのが。
静まった対局部屋をイメージさせる。
地味だけどなかなか見応えのある1作でした。
⭐️マーカーワード⭐️
「どちらも棋士の心を持って戦った」
コメントする