劇場公開日 2020年12月25日

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「情熱を燃やし続けるスゴさ。執念が交錯する人間ドラマ!!」AWAKE 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0情熱を燃やし続けるスゴさ。執念が交錯する人間ドラマ!!

2021年2月28日
PCから投稿

興奮

知的

寝られる

【賛否両論チェック】
賛:英一と陸の生き様を通して、夢への情熱を持ち続ける難しさや、進み続けるスゴさを感じられる。
否:物語がかなり淡々と進み、似たようなシーンが多く、かつ将棋のことを全く知らないと退屈してしまいそう。終わり方にも賛否ありそうなところか。

 片や夢に破れ、目標を見失っていた時に、“AI将棋”という新しい夢に出逢い、のめり込んでいく英一。そして片や、悔しさを内に秘め、己の夢へと精進し続けていく陸。一見すると全く違う道のりをたどっているかに見える2人ですが、他人と群れることなく、孤高に突き進んでいく姿は、どこか似たようなものを感じさせてくれます。
 そんな2人の、“AIと人間の対局”という、不思議な運命の下での交錯を通して描かれるのは、1つのことへ情熱を燃やし続ける難しさやスゴさ、まさに“執念”といった、壮絶な生き様です。
 ただ棋士のお話なので、どうしても似たようなシーンが淡々と続いたり、将棋そのものを知らないと難しかったりするので、その辺は好みが分かれそうなところです。また、終わり方もやや呆気ないというか、賛否両論ありそうな部分でもあります。
 それでも、静かな中にも莫大な熱量を感じさせてくれるような、そんな作品です。ラストも心が温かくなるので、是非チェックしてみて下さい。

門倉カド(映画コーディネーター)