劇場公開日 2021年6月25日

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「ご当地映画の良作」いとみち 葵蘭シネマさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ご当地映画の良作

2021年7月10日
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鑑賞方法:映画館

昨年鑑賞した『実りゆく』もそうだったように、地方を舞台に製作される所謂『ご当地作品』は、その土地で生まれ育った人達の自然な方言や、一昔前(昭和)の臭いがする風景が郷愁を誘うからなのか、観賞後の良い余韻を味わえる作品が多い。

今作も故郷と家族への深い郷愁に浸れる良作。登場人物全てが、いとの成長を見守り応援してくれる〝イイ人〟ばかりで、物語のテンポは終始スローだけど、退屈さを感じさせることもない。

無音の中、幸子に髪を解いてもらいながら母を想い涙する場面が今作のハイライト。

祖母役の西川洋子さんも素晴らしく、孫と三味線を弾く際の優しい微笑みが忘れられない。(この人、津軽三味線では物凄い名手として有名らしい)

葵蘭シネマ