「南フランスが舞台のユダヤ人救出劇。これもまた「この世界の片隅」でのお話 in 南フランスです。」アーニャは、きっと来る もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
南フランスが舞台のユダヤ人救出劇。これもまた「この世界の片隅」でのお話 in 南フランスです。
ポスターから受けた印象が良かったのと
ユダヤ人救出ストーリーという内容に惹かれて鑑賞しました。
第二次世界大戦中
ある南フランスの山あいの村でのお話。
村の羊飼いの少年が
山の中で一人の怪しげな男と出会います。
その男、実はユダヤ人。
ユダヤ人の子供たちを連れて
スペインに逃げようとしているのでしたが
村に駐留したドイツ軍の監視の目が厳しく
なかなかフランスを脱出できない。
少年は、隠れているユダヤ人たちのために
食料を届ける役目を果たすのですが
その過程でドイツ軍の伍長と親しくなり
一緒に山に出かけたりするように…
あれれ
こう書いてみると
なんかとても良い話…?
と
そんな気になってしまうのですが
そういう単純なことでも無くて…
◇
戦争を題材にした作品ですが
派手な場面や、奇をてらった演出といった
そういったものとは無縁です。
登場する人たちの
会話・しぐさ・行動・モノクローム
そういった中に、次の場面で
「あ、そういうことか」
と思わせるものが
さり気なく散りばめられていて
とても緻密で繊細な
期待した以上に良質の作品でした。
観て良かった。
満足です。
◇以下余談です
何故か英会話
フランスの村人とドイツ軍人との会話が
英語だぁ しかも上手だぁ…
イギリスとベルギーの合作ということで
まあ仕方ないのでしょうけれど
とても違和感が…
ジャン・レノ
ドイツ兵と刺し違えて自爆 …しませんでした(汗)
とても良い爺さん役を演じてました。
※「レオン」の時より太…いや恰幅がよくなってますね …当然か
アーニャ
タイトルに出てくるから
主役はこの娘かと思ったら …あら
この作品の設定上、必要な人物なのに
ここまで画面に出てこないとは…
予想外でした。
(ラストシーンでも後ろ姿だし…)
◇最後に
ベンジャミンと小さな女の子 (名前忘れた…)
結局あのまま収容所行きだったのかなぁ…
とても切ない…
くすん
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
もりのいぶきさん
コメントへの返信有難うございます。
私も鑑賞後に原作が児童文学作家だと知ったのですが、作品全編を通して目線が優しく感じられたその理由に、納得、でした。
他者を思い、気に掛け心配する、そんな温かい感情が繊細な表現で描かれており、とても素敵な作品でした。