「自分の未来と重なり」ノマドランド Japanese Gypsyさんの映画レビュー(感想・評価)
自分の未来と重なり
壮大なアメリカの景色と静かな音楽、ノマドになったファーンの心の動き、そこで出逢った人々との友情や現実に冷たい人たち、今のアメリカ社会問題は、他人事ではないと感じました。
心に残った場面の1つ目に、かつて先生をしていたときの生徒に偶然ストアーで出逢ったとき、ママから聞いたんだけど、先生はホームレスって、彼女が”Not homeless. I’m just houseless. Not same thing.”
HomeとHouseは違う意味をもっていると、確かに中学生のときに習ったと記憶しておりましが、再度家に帰り調べました。Homeは、我が家、ふるさと、帰る場所、心の拠り所で、そこには愛があります。Houseは、家というその物を指します。彼女には、Homeがあります。ホームがないのではなく、ただ家がないだけと言ったとき、ぐっとくるものがありました。
2つ目は、亡き夫との大切なお皿を割られたときの、彼女の怒りと悲しい感情。肩身で唯一、一心同体を感じていたのかもしれない。それをボンドで必死に直して、日本の金継ぎを教えてあげたくなりました。(やったことありませんが、いつかやりたいです。)
3つ目は、出逢った人々と別れるときに”See you down the road!”と、またいつか道で会おう!”と。
見終わった後は、これからどうして生きていこうかと考えました。
自分とオーバーラップするようで、まだ結婚経験もなく、働いていますが、いつか車中暮らしになるか、ノマドのようになるかもと感じました。そのときに、どれだけ強く生きていけるか?やはり、人との出会いがいかに大切かを身に沁みる感じがします。アメリカの道で車が止まり、走っている車を止めてもらい、バッテリーつないでもらったり、それからバッテリーのつなぎ方を覚えよくエンジンをかけた。人は一つずつ生きる術を覚えていく。またどこかで逢いましょう!落ち着いたら、またアメリカの田舎を旅したい。