「喪失感の埋め方」ノマドランド shinさんの映画レビュー(感想・評価)
喪失感の埋め方
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その昔(か、ちょっと前か)にミニマリストという生き方が取り上げられていて、住まいこそあれど、必要最低限の物だけで生活する若者が話題になっていた。
あまり予備知識や先入観を持たずにこの映画を鑑賞することにしたので、単に都会の喧騒や物質主義から離れるために、最低限の必要物資だけで放浪生活を送る人の話かと思っていた。
物語が進むにつれわかってきたことは、愛する人、大切な人を失った後、どのように自分の人生を過ごすか、がこの映画のテーマなのでは、と個人的に思った。
誰かのために生きてきた人が、パートナーを失った後、自分の人生に生き甲斐を見つけるのは容易ではないだろう。
この映画のように、キャンピングカーでの生活は、なかなか日本人にはイメージしにくいが、過去の生活や思い出に一度訣別して新しい人生を模索するためにどう生きるか、という点では大きなヒントとなるだろう。
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