劇場公開日 2021年3月26日

「定住する人、しない人、出来る人、出来ない人。放浪する人、出来る人、せざるを得ない人。ノマドの人々を描きながら人間存在の根源のようなものを感じさせてくれるから秀作なんだと思う。」ノマドランド もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0定住する人、しない人、出来る人、出来ない人。放浪する人、出来る人、せざるを得ない人。ノマドの人々を描きながら人間存在の根源のようなものを感じさせてくれるから秀作なんだと思う。

2021年3月27日
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鑑賞方法:映画館

①思っていたより明るい映画なのに先ず驚き。車上生活を送らざるを得なくなった人々の暗い、シリアスな社会派映画とばかり思っていたのに。②ノマドの人々は意外と明るくたくましい。劇中でファーンの姉が言うようにアメリカ人の中には開拓時代のDNAが受け継がれているのかも。自分の家を持つのが人生の目標、みたいな日本では(現代はそうでもないか)なかなかこうはいかないだろう。③ノマドの人たちが増えたのはリーマンショックとそれに続くグレートリセットのせいだが、ファーンが姉の家にクルマの修理代を借りに行った時、そこにいたたまたま不動産屋がいたのが皮肉。彼らにファーンがぶつける「貯金を吐き出させ借金までさせて家を売る必要があるのかしら」という言葉には賛否両論があるだろう。④

もーさん