「この映画、どストライクな感じ。何故今?」親愛なる同志たちへ マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画、どストライクな感じ。何故今?
この映画には、矛盾点がある。ネタバレになるが、あえてあげれば、
『何故、狙撃者が女を撃たなかったか?』女性が最大の目撃者のはず。
『この暴動が、ソ連崩壊後30年もの間、何故、大々的に取り上げられなかったのか』従って、細かい部分になるが、虐殺のきっかけを作ったのが、誰(軍?KGB?)であったかもはっきりしない。全体主義でかつ軍事国家なのだこら、軍の暴走で済ませられないのか?
プーチンは元KGBじゃなかったのか?
つまり、フルシチョフが行なった粛清は事実であるが、この虐殺の経緯がこの映画の通りであるかは不明確で、真実を慎重に判断すべきだと思う。(あったのだろうが、状況を科学的に検証しなければ駄目と思う)
この映画の監督はロシアの巨匠と言うが、85年の歳を重ねている。この御歳に遺言の様に書くような台本とは思えない。『なんで、今まで黙っていたのだ』従って、この監督の名前を使ったプロパガンダ映画の様な気がしてならない。但し、どこの国のプロパガンダかははっきりしない。
『共産主義国家の後、もっと良い世界がやってくる』ってことなのだろうが(そんなセリフが映画の中にあった)、現状のロシアは立派な資本主義国家である。
また、ソ連のKGBの怖さを、今のプーチンの愚行に繋げては行けないと思う。プーチンもKGBもCIAもその国の権利を握ってイル者は怖いので、その国のイデオロギーに影響することでは無いと思う。戦争や虐殺は、権力者と権力者に挟まれた市井の人々を犠牲にして拡大していくものだし。
ソ連は共産主義国家では無く、全体主義国家である。しかし、現在のロシアも資本主義国家では無く、全体主義国家になりさがった。そして、アメリカは成熟した資本主義国家であるが、全体主義国家でなくとも、市井の人々を犠牲にして、戦争をして栄えてきた国である。
追伸 多分、ロシア系なのだろうが、フルシチョフはウクライナ人だし、ブレジネフもウクライナなまりがひどかったそうだ。
プーチンの愚行は非難されるべきだろうが、ロシア人を憎んではいけないと思う。勿論、ウクライナ人に対しても同様だと思う。