劇場公開日 2020年12月18日

「人に見せるための下着じゃねーよ!」私をくいとめて talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人に見せるための下着じゃねーよ!

2025年1月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

知的

すごくよくわかる!上等の繊細な布の美しい色とデザインの下着、人に見せるためじゃねーんだよ!共感する言葉が有りすぎ。読んだことないのだけれど、綿矢りさの小説はそんな言葉で満ちているんだろう。

温泉の演芸会での「吉住」に絡む浴衣姿の酔っ払い4人男に「やめなさいよ!」って言えなかったことを悔しく思う黒田みつ子(のん)。会社のお茶出し大嫌い、殊勝な女なんてできない!みんな頭の中で悲しい話をしているんだよ。さみしいのって悲しいね。話し方に❤️マークをつけましょうというAの提案→ぶりっ子の話し方、ゲッ、おぞましい。子どものワチャワチャに「ちっ!」と舌打ち。CAのパンプスやめろ!仕事の靴じゃねーよ!多田くんとの初期の関係:托鉢坊主と檀家www。洗濯ブラ隠すための言い訳:「私、盆栽も育ててるんで~」他にも、ひとり暮らしなのになんでそんなにたくさんエプロン持ってるんだ?背が高い男がいると便利だけど、それをあえて言語化しないところも気に入りました。見ればわかるから。

スマホ入力は人差し指1本で、文末には句点を打つ、で30代であること=すごーく若くはないこと表してるのかなあ。食事場面が多かった。お箸の持ち方、ちゃんとしていてきれいだった。だからあの映画(私にふさわしいホテル)の「のん」の箸の持ち方と食べ方は演出だとはっきりわかった。

帰宅したらまず手を洗い喉うがいをする黒田みつ子。水の音と大瀧詠一の歌は親和性が高い!と洗濯音を聞きながら大の字になる黒田みつ子。のんの笑顔、涙いっぱい溜めてこぼれそうになってる瞳、怒りと悔しさ、泣き顔。全部よかった。

でも30代ってそんなに気になる?自分は20代が長くて辛くて悔しくて、楽しい事も山ほどあったけど早く20代とおさらばしたかった。だから30代になった時は心から嬉しかった。今の人たちはどうなんだろう?本音を捨てないで言えるときは言っちゃいな、年齢に振り回されないでってみんなに言いたい。あと思うこと:誰もが何才になっても自分の脳内にAを持っている。

talisman
CBさんのコメント
2025年1月3日

ふふ。おかげでこの映画を思い出せました。のんさんならではの映画、いいですよね〜

CB