「「よろしくお願いします」。」私をくいとめて エクさんの映画レビュー(感想・評価)
「よろしくお願いします」。
まるで自分だった。
主人公のように若くはない。そして自分は男だ。なのに、等身大の自分を観ているようだった。
彼女よりも自分は前に進んでるよな、と思うところもその逆もあった。
「おひとりさま」はやりたいことがやれるのは間違いない。自分を知る、自分に必要なことを知るのにこれほど縛られず、自由なことはない、って感じることがある。どこへでも行ける、やりたいことがやれる、そんな気になる。でも、ほんとにそうなのか?って思ったりもする。
劇中でたしか「さみしいはくるしい」って言葉がある。まったくそのとおりだ。
クリスマスから年末年始、そして時おり、さみしくて死ぬんじゃないかと思うことがある。うさぎと人間と何が変わらないのか、と思う。
主人公が「怖くて怖くて仕方ないんだよ」と言った。異性と接すること、新しい見知らぬ領域に踏み込むこと。
自分もまったく一緒だと思った。怖くて怖くて何かの病気になりそうに思ってしまう。
ただ、ラストシーンのことばがとてもとてもとてもよかった。そうだよ、それだよね、って思った。人に委ねないとダメって自分も友人にスコーンと言われたっけ…。
素晴らしい素晴らしいラストシーンだった。
年が明けました。今年一本目の作品は自分の身がつまされながらも、大切なことを思い出させてもくれる映画体験になりました。
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