「かつての兄弟は今の兄弟にあらず」ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった momoさんの映画レビュー(感想・評価)
かつての兄弟は今の兄弟にあらず
邦題の通り、「かつて」兄弟だった頃は観ていてもとても仲が良くて愛に満ち溢れていて素晴らしかった。
まあ、バンドというものはずっと仲良くやっていくのはとても難しいのだろうけれど、案の定、当時の世相と相まってヘロイン問題がつきまとう。
薬物の怖さを思い知るための映画じゃないんだろうけど恐ろしく感じた。
そしてよくあるお金の配分の問題も。
全てロビーの目線で語られているので、本当のことはどうなのか、当時のことを全く知らない世代の私にはわからない。
しかし、かつての兄弟は今の兄弟にあらず、ということだ。
違う目線で語れば違う物語になるのではないかなとは予想はつく。
ロビーの奥さんは若い時はキュートでマダムになってからもとても上品。ビッグ.・ピンクでの暮らしも、マリブでの暮らしも楽しそうで、子どもの表情が豊かで可愛くて和んだ。
音楽的にはとてもシンプルでストレートでぬるい感じ。このぬるい感じは家族愛や兄弟愛の温もりから生まれた曲だなと感じる。
反抗、反逆、孤独からの音楽ではない。
このストレートさが、ザ・バンドたる所以なのかな。
バンドにザ・バンドという名前をつけるとは。
そのまんまな感じが、ボブ・ディラン様が仰ったのだから仕方ない(笑)
彼らこそまさにザ・バンドだ。
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