わたしは金正男を殺してないのレビュー・感想・評価
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暗殺事件から浮かび上がる国際政治とメディアの闇
金正男暗殺事件が起きたクアラルンプール国際空港第二ターミナルには、LCCの代表格だったエアアジアのハブ空港だったことから何度となく乗り継ぎに使ったことがある。毒を塗られた金正男が助けを求めた案内カウンターで、忘れ物の問い合わせをしたこともある。なので、この事件が起きた時には、ニュースで映る景色が見知ったものばかりで、白昼堂々の大胆さに慄いた。
本作は、その時の実行犯として逮捕された二人の女性の裁判にフォーカスしたドキュメンタリー。実行犯だけど殺してない。なんとも矛盾に聞こえるが、彼女たちが「日本のいたずら番組の撮影」だと思わされていたことは、ほぼ確実な事実として受け取っていいだろう。
この映画自体が、驚くような新事実を暴いているわけではないが、この無力な女性ふたりの苦境から、いかに国際社会が個人をないがしろにして動いているかが浮かび上がる。また、ふたりの出自や性格の違いが、事件の実情を超えて、世間にどんな印象を与えてしまうのかも。映画は現実を変えるほどの力はないかも知れないが、現実と虚像の差異を、非常にわかりやすく伝えてくれる力作だと思う。
監視カメラとSNSの映像で暗殺事件の経緯を目撃できてしまう現代の怖ろしさ
空港内各所の監視カメラにより、“下手人”としてスカウトされた若い女性2人と北朝鮮工作員らがリハーサルとして他の旅行者にいたずらを仕掛ける様子から、当日の2人と工作員の動き、金正男氏が空港に入り2人からVXを顔に塗られ、医務室に移動し昏倒するまで、映像にしっかりと残されていたことに驚く。女優を夢見るベトナム人ドアンはSNSを利用し、工作員から事前にイタズラ動画の訓練を受けている様子を投稿してもいた。ドキュメンタリーの主要部分が、再現映像ではなく事件そのものを記録した映像で構成されていることに、恐るべき現代性を感じる。
事件に関わった北朝鮮側8人は、一部がマレーシア当局に取り調べられたものの、結局全員が何の処罰も受けず帰国した。自国の要人を暗殺するのに、他国の純朴で貧しい女性を功名心と金で釣って実行犯に仕立てる手口に憤りを禁じ得ないが、北の犯罪が現代化していることを思い知らされもする。
産業革命で
始まった世界派遣の奪い合いは
第二次世界大戦である程度の軸が固まった
その軸は高速で回転し続ける地球の左巻きを
逆手にもう速度で右巻きの回転を行っている。
この右巻きの回転の中心にいる権力者は
自らを神と捉えているのか、頑としてその権力を
手放そうとはしない。
老人が自身の過ちを謝罪しようとしないように
彼らも謝罪や過ちを認めない。
本作で見ることのできる内容は
まさにそう言った「権力」の下敷きとなった
市井の人々の悲劇である。
ところで、あまりその後その話題に
触れられることがなかったからか鎮静を感じるが
暗殺の偽装に、日本のドッキリん番組が
題材とされただって?
やばいじゃん😨
実はここまで日本は馬鹿にされてるんだろ、。
あり得ない。あり得てほしくない。
リアル2024の夏☀️
実際の映像を使ったりしてるので最後まで興味深く見てました 普通の夢...
実際の映像を使ったりしてるので最後まで興味深く見てました
普通の夢を描いてた女性がある日突然殺人者に、しかも本人は自覚もなくて。
怖いことを実行してしまう人が国のトップで、独裁者。
金正男は密入国で日本に入ってきたりとまーまーとんでも男だがもしこの人が北朝鮮のトップになっていたら今よりも少しはマシになってたのかなと、ふと思った。
かなり興味深かった。
日本では、国際ニュースが本当に少ないからガラパゴス感半端無い。こんなことになってたの、知らなかった。
NHKあたりで流してもらいたい。
すごく意義のある映画だと思った。
しかし、美味い話には裏があるなぁって思う。結末を知らずに観たから、2人がどうなってしまうのかドキドキしながら観た。
本当の意味でのハッピーエンドでは無いかもしれないけど、無事に殺人罪にならなくてホッとした。
世の中の不条理を考えるとモヤモヤするけど、自分は自己顕示欲もあまり強く無いタイプだから、ひっそりと日々の幸せを感じて生きていければいいなぁ、と思った。
同じ人間でも、どんな残酷な事をしてでも権力を握って世の中を支配したいという人がいて、そうしないと幸せを感じられないとか逆に不幸だなぁとしかわたしには思えない。向こうからしたら、わたしの方が可哀想なんだろうけど。
興味深い
当時はものすごいニュースになったけど、その後のことはあんまり報道されてなったから知れて良かった。それにしても北朝鮮がすることって雑よね。日本人拉致のころから何も変わってない。こんな国がのらりくらり存続できるなんて変だよなー。
❇️今更ながらに真相が解っても時間は戻らないのが理不尽💢
私は金正男を殺してない。
2017年🇲🇾マレーシアのクアラルンプール
🇮🇩インドネシア ランカスムル
金正男が顔に暗殺薬を塗られて亡くなった事件。犯人は女性二人。
二人は何故このテロを起こしてしまったのか?
ジャーナリストや弁護人を通してタブーに切り込む❗️そして真実を突き止めるのか??
❇️今更ながらに真相が解っても、巻き込まれた二人の時間は戻らないのが理不尽すぎる。
◉79C点。
★彡あの事件、悪い女がいるもんだ、何故自分は死ななかったのか、どんな手袋してたのか?程度の知識で見ていた事件。
この様なドキュメンタリー映画で初めて知る真相にはビックリします。
そして巻き込まれた女性の心や時間をどうしてくれるのか?北朝鮮は明らかに黒なのに完全犯罪を貫く理不尽な事件。
本来なら金正恩は逮捕され死刑にされてもおかしくない
🟢感想。
1️⃣実際の映像がリアリティーあって良い⭕️
★彡面白動画からやや洗脳に近い巧な話術で女性を手込にしていく手口があからさまに伝わるリアリティーが良かった。
2️⃣良く調べそして明らかで説得力のある映像⭕️
★彡彼女達も罪はあるが、主犯ではない事が明らかに分かる映像と調査の数々。
個人評価:3.0 あまりも有名な事件と知られざる裏側を知る事が出来...
個人評価:3.0
あまりも有名な事件と知られざる裏側を知る事が出来る。彼女達の内面を掘り下げるにはやや物足りないが、巻き込まれた2人側の目線で、事件のほぼ全容がわかる。
国力
北朝鮮だけではなくロシアも薬物で殺害や殺害未遂を起こしていたので本事件に驚きはなかったのですが、無知な女性に端金で金正男の殺害をやらせていたとは。一歩間違うと、全く関係ない一般人がVXの被害にあったかもしれないし、被害者がシティとドアンだったかもしれない。
北朝鮮やロシアだけではなく、アメリカも同じ様な事をやっているかもしれませんが、資金と国力があるから大胆にもやらないし公にはならない。お金をかけずに白昼堂々と素人を使って、、、そういう意味でも北朝鮮は凄いなと思います。
現実は小説よりも奇なりだと思いました。
普通の女の子だよね。
彼女達は目的、対象の人物を概要を知らなかったというが、金銭欲しさに何となくは把握していたんじゃないか、という思い込みが正直、鑑賞前にはあった。テレビ報道も彼女達のその後を追ったものは少なかったし。ただ、驚いたことに本当に何も知らなかったという。それは前日までなんてことない内容のインスタを更新をし、実行当日に一丁羅のTシャツ(lol)を着てくるということでもわかる。といっても実行する彼女達が気付かずに暗殺遂行してしまう計画ってよく練られているかというと違くて、なんか大学のサークルノリというか、とてもお粗末でしょうもない感じがするんよね。だからやりきれない。
あとはこの映画に限らず、こうした弱き者に寄り添う人権派弁護士を見ると、ああ、どの国にもこういう人たちがいることは救いだよ、と泣けてくる。
2人の女性実行犯も被害者だったのだろう
金正恩の母親違いの兄金正男がマレーシアのクアラルンプール国際空港で殺害された事件のドキュメンタリー作品。
猛毒のVXを使って殺害した実行犯がインドネシアとベトナムの女性だとは知ってたが、逮捕されてその後どうなってたのか知らなかった。
ホントに北朝鮮の工作員にイタズラ動画を撮ると騙されてたのがよくわかった。
指示した工作員は北朝鮮に帰り、容疑者として逮捕してた北朝鮮人も釈放した理由が、北朝鮮に残ってたマレーシア人を人質にした北朝鮮との取引だったとか、工作員は8人いたとか知らなかったことも多かった。
容疑者が解ってても政治的決着を図ったようで逮捕出来ない。本当はマレーシア検察も悔しかっただろうな、って思った
2人の実行犯の女性はほとんど何も知らずイタズラ動画を撮るだけと言われ、2年以上も裁判にかけられ、刑務所に留置されたのは大変な災難だったと思う。
もし自分が俳優やユーチューバーを目指してたら同じように騙されてたかもしれない。
監視カメラやSNSの履歴で解る事実が多く、凄いなって思うのと同時に、金正恩のしたたかさがあらためて明らかになった
知っておくべきドキュメンタリー作品だった。
事件の顛末から窺い知る、私達の隣人の脅威
金正男暗殺の準備から始まり、実行犯達の足取りと顛末を、裁判証言や記録映像、担当弁護士へのインタビューなどで構成したドキュメンタリー。
やはり海外製作となると、半島に遠慮無し。突っ込んだ内容で面白かったです。
金正恩がトランプと会見するシーンで思いました。トランプは、この会見で軍事メジャーを怒らせたんだよねぇ。大統領選挙は、おかげで大変な事になってます。映画とは直接は関係無いけど。
北朝鮮の工作員は、我が国にも大量に居て日々活動中。この映画は他人事では有りませんし、我が国の場合、防止法の制定や捜査を阻んでるのは特定の政党である事は、TV放送してはならないタブーです。
LOL
事件当時、仕事を休んでいたこともあって、ニュースやワイドショーに釘付けになってしまいました。しかし、シティ・アイシャとドアン・ティ・フォンが逮捕されてからは、北朝鮮の工作員とされる首謀者の行方が掴めないまま、あっという間にお茶の間から消えてしまった暗殺ニュースたち。トランプ大統領のおかげで「今年の10大ニュース」などからも外れてしまって不思議だった・・・腹のでかいおっさんが、空港の一室でグターっとしていた映像が懐かしい。で、息子のキム・ハンソルはどうなったんだ~!?
兄弟の政争なんてのは歴史上いくつもあるのですが、ワイドショーのキャスターが「なんて卑劣な北朝鮮。日本じゃ考えられない。」などと言ってた・・・おいおい、中大兄皇子と大海人皇子、源頼朝・義経などなどは無視かよ。と、思ったものでした。
まぁ、北朝鮮の酷さはおいといて、マレーシア国内ではマスコミが資料を入手できなかった事実とか、司法の酷さまでもが浮き彫りにされてたような気がします。むしろ海外メディアのほうが詳しかったりして、国民置いてけぼりでしたね。
人権弁護士たちの活躍もこの映画では明らかにされてまいました。とにかく、“イタズラ動画”で無邪気に人をダマす若い女性が人殺しなんてできますか?ってところを争点に闘っていました。
事件の真相という点は映画を観たほうがわかりやすい。また、そうして実行犯とされてしまった二人の背景には、貧困とか搾取、女性が一人で生きていく息苦しさをも描いていました。大学は出ているものの就職先が決まらなく、“女優”に憧れるベトナム人ドアン・ティ・フォン。そして、貧困家庭に生まれ、辛い時期を乗り越えてきたインドネシア人シティ・アイシャ。逮捕拘留されても全体像がわからず、死刑になるのではないかと怯えたであろう日々。暗殺計画や国同士の駆け引きに翻弄されるところは涙なしでは直視できなかった(おおげさです)。
2017年に起きたキム・ジョンナム氏暗殺の首謀者とされてしまった二...
2017年に起きたキム・ジョンナム氏暗殺の首謀者とされてしまった二人を描いたドキュメンタリー作品。
ドキュメンタリー作品はたま~に落ちることがありますが、この作品は寝落ちする要素が全くありませんでした。
国家単位の思惑が渦巻くなかで、何も知らなかったとは言え個人が巻き込まれてしまう恐ろしさ。インドネシア人とベトナム人の二人が北朝鮮との関係やその国の主義により明暗がわかれそうになるのは非常に辛いシーンでした
無実と無罪は違う
やっと観れました、東京と地方の時間の差はつらい、だらだらしたドキュメンタリーではなく弁護士たちの必死さが伝わってなかなか緊迫感ありました。
はめられたとはいえ殺人を実行したのは事実。今、彼女たちはどんな生活をしているのか気になるところ。できるなら現在の彼女たちの姿見たかった、やはり監視させてるのかな?
その昔某アニメで「兄よりすぐれた弟などいない」と言った奴がいたけどいるじゃない。
ほんとにあるんだなー
マンガみたいドラマみたい。今の時代でも暗躍してる人っているんだ!?
という印象はあるものの、映画としてはゴリゴリドキドキが薄くて、思ったよりは迫力がなく少し物足りないかった。期待していたのは北朝鮮の荒ぶり具合だったことに気がついたが、その変は多いに食い足りず残念。
騙された彼女達はそんなに珍しいキャラでもないので、残念だったねビックリしたねと同情はしてもそれ以上の何かはない。
にしても、国って自国民ならば他国に対して動いてくれるものなのね。有難い。頑張って税金払おう。
怖い
この事件当時、日本のネットのタイムラインには「正男(まさお)」の文字で埋まっていたが、裏ではこんな不条理な事実が
自由を勝ちとってメデタシメデタシかと思ったら、自国では非難の対象になり一生心に傷が残るという悲しさ
見ごたえのあるドキュメンタリー
テレビやインターネットの情報を見る限り、北朝鮮は貧しい国だ。金一族の独裁を維持するためには国民を飢えさせても軍事に金をかけるしかない。人口は減り、国力は益々衰えていく。そして戦争を始めるしかない状況に追い込まれる。第二次大戦の前の日本がそうだった。全体主義の宿命である。
北朝鮮は何をしでかすかわからない危険な国だという認識は世界的に共通しているのではないかと思うが、一般の北朝鮮人のイメージはどうだろうか。独裁国の虐げられた人々、強権に唯々諾々と従う羊の群れ、そういった印象である。決して危険な人々だとは思わないのではなかろうか。独裁国家として人々を画一化し多様性を奪っていった結果、個人が活躍する場を失って貧しい国になった。共産主義の理想とはかけ離れた現実である。
独裁国家の権力闘争は、中世の王権争いにそっくりで、所謂骨肉の争いである。金正男氏は殺されたが、彼の息子や娘たちは独裁者から未だに追われているのかもしれない。韓国も大統領はその後不幸な運命を辿ることが多い。儒教の精神性が生み出す格差社会の宿命なのだろうか。
本作品はそんな北朝鮮の独裁者による金正男氏の暗殺劇に巻き込まれた外国人女性の悲劇を描く。実際のニュースを見た当時は、二人の女性はただ雇われただけで、殺人と認識しないまま言われたことをやったのだと思っていた。考えてみれば、金をくれるからといって見ず知らずの第三者に暴行のようなことをするのは躊躇われる。その躊躇いを取り去るための工作がどのように行なわれたのかを描いたのが前半だ。
後半は彼女たちの裁判の様子が描かれる。マレーシアの司法は多くの国のご多分に漏れず、行政の子分である。行政は保身と既得権益の維持だけだから、真実など無関係に処分を下そうとする。アメリカ映画ならヒーロー弁護士が登場して見事に真実を暴き出して、正しい判決を勝ち取るところだが、生憎、行政が司法を牛耳っている国では、真実がどうであれ、判決は最初から決まっている。では彼女たちはどうして釈放されたのか。
有名になりたい、金持ちになりたいと夢見る若い女性が騙されるのは、沢山の映画やドラマ、小説で描かれている。本作品では騙すのが独裁政治の工作員だった点と、実際の事件を扱っている点で一線を画している。見ごたえのあるドキュメンタリーだった。
司法とは?
担当していた弁護士さんが「司法とは何であろうか?と考えさせられる(事例である)」と熱く語っておられた場面が思い出されます。彼ら弁護士さんの働きが国を動かしたんじゃないかとさえ信じています。仮に日本で同じ事件を起こして、日本国の司法と国家は、同じように被告らを救えただろうか?と勝手に想像していました。そして同時に、日本人拉致被害者のことも思い出されたのでした。日本国は彼らを救えるだろうか?国家っていったい何なんだろうか?
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